「トゥルージェンダーは障害者じゃないし、女性はサンドバッグじゃない」52ヘルツのクジラたち 大豆生田 敦(本名)さんの映画レビュー(感想・評価)
トゥルージェンダーは障害者じゃないし、女性はサンドバッグじゃない
前提の話になりますがトゥルージェンダーと言うのは私が独自に考え、勝手に使っている呼称です。非公式のものです。ご存知なくて当然ですので気になさらないで下さい。
使ってる理由としましては、本来はトランスジェンダーと言われてますが、私はその呼称にイラつくのでこう呼んでいます。トランス(超越する、枠を超えるという意味の英単語)は違法薬物でそういった状態になる、という解釈もあります。私が確認した限り、彼女らの大多数は違法薬物でトランスして性別を選択したのではなく、彼女らの自由意志で選択したからと解釈しております。のでこの呼称は彼女らを強く侮辱していると感じ私はこの呼称を使いたくありません。彼女らはただ生きてる内に自身の真の性別(トゥルージェンダー)に気付いただけ。病気でも障害でもおかしい訳でもなく普通の事なんですよ。ただそういった人が少ないからあまり認知されていなくて定番になってないだけ。因みに私は当事者ではないので知ったかぶっているだけですが、部分的には勉強して0.1%でも多く知ろうと出来損ないなりにやれる事はやってるつもりです。話は戻りますが、強いて障害、であると言うならそれは彼らの自由意思に反して医療も法も何もかもが遅れていてそれが彼女らに肉体的精神的苦痛を与えている「障害」があるだけだ。当事者の彼女達はおかしくない!ホルモン注射もタダじゃないし、性転換は激痛が伴うし、20代で更年期障害みたくなるんですよ?有り得ます?
前置きが長くなりました。映画の感想です。今の日本が遅れているというのを表現してるのもあるんでしょうが、トゥルージェンダーの方や女性を釣り餌にして安いお涙頂戴の三文芝居を観せられてる気分でした。これじゃ韓国映画やハリウッドには負けて当たり前だな、と。2021年本屋大賞受賞したらしいけどこの映画見させられて原作読みたいとまではなりませんでした。
監督や原作者のwikipediaを見た限り特に問題あるような感じはしないので、取り扱うテーマが雑多過ぎたのかなぁ、と言うのが率直な感想です。原作者は福岡出身らしいですけど、一食で水炊き、もつ鍋、鉄鍋餃子、豚骨ラーメン等を一気に食べさせられた気分です。郷土料理を深く理解するなら一食一食私なら食べたいです。特にトゥルージェンダー。あれは雑多に混ぜ込める題材じゃない。まだまだ情報が足りないし、解釈が千差万別で定義が固まってないんですから。料理に例えるならヴィーガンの方向けの疑似肉料理?あれと同じだ。可能性の塊だが定着していない。
更に言えば彼女達は客寄せパンダでもない。あんな中途半端な扱い方して欲しくなかったな。まだ「性同一性障害」とか前時代的な呼び方が定着してるから、志尊淳さん演じる岡田安吾氏が余貴美子さん演じる実母の岡田典子氏に「障害者だ、育て方が悪かった」と言ってるのはまぁリアリティある雰囲気は出してたけど…あんな結末ありきたり過ぎだろ。世界の中心で愛を叫ぶのは平成までにして下さいよ。それとも恋愛小説ってまだその領域なんですか?今令和ですよ?違う景色を魅せて欲しかったなぁ…トゥルージェンダーの方の事を勉強したいと思って久方ぶりに映画館に行ったがこれは…酷いとまでは言わないし具体例を出せないのが歯がゆいがもっとこうなかったんですか?またトゥルージェンダーの方を題材にした小説を書かれるのかは不明ですが次作はこういうの無しにしてくださいよ。頼みます。
さて、ここで話題は変わりますが主演の杉咲花さん演じる三島きなこ女史について。彼女出る映画間違えてませんか?タイトルは「ロッキー52」に改名した方がよいのではないでしょうか。それ位殴られてるし入院沙汰になってますよね?え?現代の女性ってイケメン等に殴られて傷だらけになるのがステータスなんですか?港区女子も地雷系女子もパパ活女子も頂き女子も?…だとすれば私精神障害者当事者なのですが、私から見てもあなた方は明らかに異常ですから精神科・心療内科に行かれるかカウンセリングを受けて認知行動療法等で認知の歪みを解いた方がいいですよ…あなた方は「こっち側」だし、死にますよマジで。そういった方はパートナーが居るから魅力的なのでしょうが折角生まれてきたのにそれは勿体ないですよ。破滅願望があるなら恐らく完治は無理なのでそれでも構いませんが…それが多数派だったら日本人は絶滅しますよ。死活問題だ。それ位私はカルチャーショックを受けました。交際経験ないんですけどこれなら独り身の方がいいかなー、と。カップル怖いわ。逆にこれ観れるカップル怖いわ。更に言えばこれが多数派だったら尚怖いわ。女性サンドバッグじゃん。それがリアルでない事を切に願います。
まぁここまでボロクソに書きましたが全部が全部酷いって訳ではない。正直作品としては面白かったし泣けた。私もういい歳のおじさんなので涙もろくなったのですが、杉咲花さん演じる三島きなこ女史の「生きたい…」という細胞一つ一つから出る心からのSOS信号を目にした時は涙が止まらなかった。そうだよな、大半の人間は死にたくて死ぬ訳じゃないよな、辛かったよな、助けてほしかったよな、気付いてあげられなくてごめんな…と。今も思い出して書きながら涙がこぼれてきます。それ位彼女の演技は素晴らしかった。原作者の文章がよかったのか、監督の見事な演出もあるのか双方なのかわからないが素晴らしかった。他にも感動できる所は沢山あるのですが、今回はそこを推します。彼女は凄いと言っても言い足りない位壮絶な経験をして傷つく必要ないのに傷つき過ぎた。でも、それでも、彼女は生きる事を選択し、似たような傷を負って苦しんでいる桑名桃李さん演じる三島愛(いとし)さんを傷だらけの状態で懸命に関わった。彼女は強い女性だ。私では逆立ちしても敵わない。最強だと言っていいね。だからそんな彼女を不必要に傷つける演出には強い殺意が湧いた。彼女前世で一体どんな悪事を重ねたんだ⁉それ位に理不尽だった。
あぁ、それで思い出した。挿入歌にTHE BLUE HEARTSの「リンダリンダ」を口ずさんでいた場面があったが、あれは賛否が分かれるだろうな。使うなら徹底的に使ってほしかったな。あれは良い唄なんだから。
まぁ全部が全部ダメ、という訳ではないけど一言で言うなら「題材の調理方法を間違えたな」という印象です。俳優さんの演技も良かったのですが私は彼らを推して観に行ってる訳ではないので最低評価を付けさせてもらいます。今後は勉強になる映画が出てきてくれる事を切に願います。因みに私が勉強させていただいてるのが(ステマになるかな?)↓
・性別逆転夫婦 みゆ&あゆむ(トゥルージェンダー当事者Youtuber)
・女になる(上記Youtuberのみゆさん主演のドキュメンタリー作品。アマプラ)
です。URLが原因なのか使用できない文字が含まれていたのでそれは削除しました。宜しければ是非。長駄文失礼致ししました。