劇場公開日 2018年5月25日 PROMOTION

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ゲティ家の身代金 : 特集

2018年5月1日更新

身代金50億──息子が誘拐された何の後ろ盾もない“普通の主婦”
戦う相手は犯人だけではなく、世界一の富豪で守銭奴「身代金断固拒否」の義父!
【批評家賞賛】 “公開中止”から“傑作”となった良質サスペンス 【実話】

ミシェル・ウィリアムズをはじめ、人気実力派スターが集結!圧巻の演技対決が始まる
ミシェル・ウィリアムズをはじめ、人気実力派スターが集結!圧巻の演技対決が始まる

誘拐された息子を救うため、犯人のみならず、誰もが恐れる“怪物”に挑んだ1人の主婦がいた――。1973年に実際に起こった誘拐事件を映画化した「ゲティ家の身代金」が、5月25日に全国公開。孫を誘拐された世界一の富豪が、金を惜しんで身代金の支払いを拒否。息子を取り戻すため、離婚により一族を離れていた主婦が血も涙もない義父に立ち向かう! アカデミー賞常連女優ミシェル・ウィリアムズと巨匠リドリー・スコットが仕掛ける“勝ち目のない戦い”の衝撃の結末を、劇場で見届けてほしい。


“いま映画ファンが最も信頼する女優”が、この実話で自身最高演技を上書き
[非情な誘拐犯]と[冷酷な大富豪]を相手に“何もない普通の主婦”に勝ち目はあるか?

良作・人気作・傑作に立て続けに出演する旬の女優ウィリアムズが、新境地を開拓
良作・人気作・傑作に立て続けに出演する旬の女優ウィリアムズが、新境地を開拓

金も権力もない。あるのは、息子への愛だけ。畳みかける逆境にも決して心折れず、無謀な戦いに切り込んでいく勇敢な母親アビゲイルを、オスカー受賞作「マンチェスター・バイ・ザ・シー」、大ヒットミュージカル「グレイテスト・ショーマン」など、いま最も注目を集める実力派ミシェル・ウィリアムズが圧巻の存在感と魂の演技で魅(み)せる。息子を救うため、アビゲイルが編み出した“秘策”とは? “欲望の権化”と化した大富豪を、どう説得するのか? これは、1人の女性の壮絶な戦いの記録だ。

二転三転する事態に、衝撃の結末――にわかには信じがたいが、これは本当にあった実話
二転三転する事態に、衝撃の結末――にわかには信じがたいが、これは本当にあった実話

当時日本でも大々的に報道された“ゲティ3世誘拐事件”を、ご存知の方もいるだろう。連日事態が急転し、情報は錯そう……ショッキングな内容は、全世界の注目を浴びた。本作の製作陣は、私たちが知り得なかった細部まで調査し、劇的な演出を加えて映画化。事実の先を行く物語は、展開を全く予想できない。

「トランスフォーマー」シリーズの人気俳優マーク・ウォールバーグが、“交渉のプロ”に
「トランスフォーマー」シリーズの人気俳優マーク・ウォールバーグが、“交渉のプロ”に

2006年の「ブロークバック・マウンテン」から現在までに計4度もオスカー候補に選出され、誰もが実力を認めるウィリアムズ。どんな役にも人間味を与える懐の深い演技が彼女の真骨頂だが、本作では従来のイメージを覆す“不屈の母親”役に果敢に挑戦。キャリアハイの演技で、見る者を飲み込む。

主人公が対するのは、常識が一切通用しない恐怖の“怪物”――身内であっても情は皆無!
主人公が対するのは、常識が一切通用しない恐怖の“怪物”――身内であっても情は皆無!

アビゲイルの前に君臨するのは、“世界一裕福な守銭奴”ゲティ。人情の欠片もなければ、理屈も一切通じない最強の敵だ。当初ゲティ役を配役されていたケビン・スペイシーは、公開1カ月前にまさかの降板。急きょ登板したオスカー俳優クリストファー・プラマーが鬼気迫る怪演を披露し、オスカー候補に選出された。スクリーンに映る悪鬼のごとき“怪物ぶり”に、あなたは気圧されるに違いない。


身代金断固拒否の理由は、「誘拐犯に屈しない」ではなく「もったいない」
“すべて”実話──世界一の富豪《J・P・ゲティ守銭奴伝説》

クリストファー・プラマーの演技は、まさに圧巻! 役がひょう依したかのような存在感
クリストファー・プラマーの演技は、まさに圧巻! 役がひょう依したかのような存在感

誘拐犯よりも厄介で、悪らつ。この男は、あなたの“常識”を震かんさせる――。アビゲイルの“真の敵”ゲティは、犯人からの身代金1700万ドル(当時の価値で約50億円)の要求をはねつけ、集まった報道陣に向かって「孫の命には高すぎる」と言い放つなど傍若無人の姿勢を貫く。そのせいで交渉は遅々として進まず、事態は恐るべき展開を迎えてしまう! 人を人とも思わず、すべて自分の利益優先。ここまで冷酷非道な人間が、実在したなんて……。あなた自身の目で、真相を確かめていただきたい。

インタビューに応じるゲティから漂うのは、不気味な威圧感。この男に弱点はあるのか?
インタビューに応じるゲティから漂うのは、不気味な威圧感。この男に弱点はあるのか?

石油王ジャン・ポール・ゲティの総資産は、なんと50億ドル(約1.4兆円)! “世界一裕福な個人”として、ギネス認定もされた伝説の人物だ。生涯で5度も結婚し、石油を売るためにナチス・ドイツの高官と関係を築いてFBIにマークされるなど、“なんでもあり”なエピソードは枚挙にいとまがない。

朝食の席で、出会ったばかりの孫に手紙の代筆を命じるなど、帝王ぶりは徹底している
朝食の席で、出会ったばかりの孫に手紙の代筆を命じるなど、帝王ぶりは徹底している

税金対策もあり、美術品の熱心な収集家として知られるゲティ。米ロサンゼルスの観光名所であるJ・ポール・ゲティ美術館は、彼の所蔵する美術品で構成される。劇中では、誘拐事件が緊迫するさなか、我関せずと絵画を購入するシーンが登場。“人命より芸術”の異常な価値観は、我々には計り知れない。

誘拐事件を通して、ゲティと腹心チェイス(ウォールバーグ)の関係は緊迫していく
誘拐事件を通して、ゲティと腹心チェイス(ウォールバーグ)の関係は緊迫していく

ホテルでゲティに初対面したアビゲイルは、部屋中に干された洗濯物にあ然。大金持ちにもかかわらず、ルームサービス代すら決して払いたがらないゲティからは、単なる“ケチ”とは一線を画す底知れない恐ろしさが漂ってくる。何故彼は、ここまでして富を築き上げることに固執するのだろうか?

孫が誘拐されたというのに、クレー射撃に興じるこの余裕! なぜそこまで冷血なのか?
孫が誘拐されたというのに、クレー射撃に興じるこの余裕! なぜそこまで冷血なのか?

ゲティの究極に自分本位な“拝金主義”は、自宅においても徹底されている。来客にはタダでは電話を貸さず、なんと“客用”の公衆電話を設置。執事には両替用の小銭を常備させるなど、そのこだわりは常軌を逸している。電話ボックスのそばには、財力を誇示するように高級絵画が飾られているのだ。

暴虐の限りを尽くすゲティと、不屈の精神を貫く“庶民”アビゲイルの対決の行方は?
暴虐の限りを尽くすゲティと、不屈の精神を貫く“庶民”アビゲイルの対決の行方は?

ゲティ一族には、呪いが付きまとう。5人の息子のうち、1人はドラッグ中毒になり、残り2人は自殺と脳腫瘍で世を去った。身内にも一切容赦しないゲティは、わずか12歳で亡くなった末っ子には治療費はおろか、葬儀にも参列しなかったという。そんな男が、身代金を払うことは起こりうるのだろうか?

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公開中止の危機から、なぜアカデミー賞評価の1本となったのか?
評論家・渡辺麻紀が明かす、「傑作」に変わった《3つのターニング・ポイント》

巨匠リドリー・スコット監督が、硬派かつセンセーショナルな一級サスペンスに仕上げた
巨匠リドリー・スコット監督が、硬派かつセンセーショナルな一級サスペンスに仕上げた

ゲティ役のケビン・スペイシーが公開直前にスキャンダルを起こし、一時は公開中止の危機に陥った本作。だが、スコット監督の執念の再撮影とオスカー俳優クリストファー・プラマーの圧巻の演技で、当初の公開日を変更することなくロードショーにこぎつけただけでなく、アカデミー賞会員もひれ伏すほどの傑作へと“進化”した。しかもそのプラマーが、滑り込みでアカデミー賞助演男優賞候補に選出されるというV字回復ぶり。最悪の事態すらも好転させる“作品力”を、映画評論家の渡辺麻紀も高く評価する。

準備期間がほぼなかったにもかかわらず、プラマーが見せた名演にはオスカー会員を脱帽
準備期間がほぼなかったにもかかわらず、プラマーが見せた名演にはオスカー会員を脱帽

58歳のケビン・スペイシーから代わったクリストファー・プラマーは、当時80歳だったゲティ本人にまだ近い88歳。スコットはプラマーにスペイシーの演技を見せず自由にやらせる方法を選び、その結果、より人間臭く柔らかさのあるゲティ像が出来上がった。ちなみに「グラディエーター」でスコットは当初、リチャード・ハリスが演じたマルクス・アウレリウス役に彼を使おうとしたことがある。このふたり、いつか一緒に仕事をする運命だったのだ。

賞レースに参戦するため再撮影を強行! スタッフ・キャストが一丸となって完成させた
賞レースに参戦するため再撮影を強行! スタッフ・キャストが一丸となって完成させた

スペイシーのスキャンダルが発覚して10日後、スコットは再撮を決定。公開日も変更ナシの17年12月25日で行くことになった。この決断は映画の出来に自信があったから。予定通りに公開すれば賞レースにからめるからだ。その自負に間違いはなく、ゴールデングローブ賞ではスコットが監督賞、ミシェル・ウィリアムズは主演女優賞、プラマーが助演男優賞にノミネートされ、アカデミー賞ではプラマーが助演男優賞にノミネートされたのだ。

危機を力に変え、乗り越えた本作には、アビゲイルと同じ“不屈の精神”が宿っている
危機を力に変え、乗り越えた本作には、アビゲイルと同じ“不屈の精神”が宿っている

出来上がった作品は、わずか9日間で再撮したようにはまったく見えないハイクオリティ。プラマーの演技も“代打”とは思えない迫真っぷりで、賞レースでは助演賞カテゴリーになっているものの、ほとんど主役である。彼がドラマを動かすことで、映画に深みと緊張感、迫力が加わったと言えるのだ。つまり、スコットが本作でやったのはもう“神業”。唯一無二の才能と、豊かな経験があったからこそだ。

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