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「翔んで埼玉」の“聖地”と化すMOVIXさいたまに行ってみた

2019年3月11日 18:00

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MOVIXさいたま入り口 気合いがすごい
MOVIXさいたま入り口 気合いがすごい

[映画.com ニュース] 魔夜峰央氏の人気漫画を実写映画化し、大ヒットを記録中の「翔んで埼玉」。主演の二階堂ふみですら、「まさかこの映画がヒットするとは……嘘みたい」と驚くほどの快進撃を続けています。マスコミ各社の連日の報道により「翔んで埼玉」の文字を見ない日がない、といっても過言ではないほど。日本列島は今、“埼玉フィーバー”に沸いています。

劇中で「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ」など、徹底的にディスられた埼玉県人ですが、意外にもこのヒットを熱狂的に歓迎している様子です。公開初週、さらに2週目の動員では、MOVIXさいたまが全国で1位の数字をたたき出しました。ついに埼玉が首都・東京を打破し、覇権を握るときがやってきたと話題となっています。

今回は、そんなMOVIXさいたまに足を運び、劇場スタッフにお話をうかがってきました。全国300館以上で上映されているにも関わらず、県外からわざわざやってくる来場者も数多く、なかば今作の“聖地”として祭り上げられている同館の盛況ぶりに迫ります。

■“異常事態”発生 500席×6回上映が即座に完売

さいたま新都心駅にほぼ直結しているショッピングモール「コクーンシティ」内に、MOVIXさいたまはあります。館内入り口の壁面には同作のポスター10枚が並び、2枚の巨大バナーも掲出。モールをあげて「翔んで埼玉」を推していることがよくわかります。劇場で出迎えてくれたのは、副支配人の本谷彰啓さん(兵庫出身)と、マネージャーの飯塚貴志さん(茨城出身)。現在は2人とも埼玉県内にお住まいです。まずは、「当初の予定よりも来場が非常に多い」という動員の推移を聞きました。

マネージャー・飯塚貴志さん(左)と 副支配人・本谷彰啓さん
マネージャー・飯塚貴志さん(左)と 副支配人・本谷彰啓さん

飯塚さんは「週末は500席のスクリーンで1日6回上映しますが、すべてが満席になってしまうんです。『翔んで埼玉』だけで1日約3000人動員という、これはすごいことです」と目を丸くします。週末は500席があっという間に完売し、客が直接劇場まで来て「この時間に見たいんだけど」と問い合わせることも多いそうですが、「こちらとしてもお席がなく、ご案内できないことも多々ありました」と明かします。

普通は、土日に観客が詰めかけ、平日には客足が落ち着くものですが、今作に関しては“異常事態”が続いているといいます。飯塚さんは「映画館の賑わいが、通常の“平日”とは全く違うんです」と話し、本谷さんも「今日(取材は3月6日)も昨日も満席が続き、いい意味で異常です。邦画で平日に満席というのは、MOVIXさいたまではほとんどないんですよ」と説明しました。

観客は連日途切れることなく来場し、それに対応するスタッフもてんやわんやです。「当初の予定よりも来場者が多いので、スタッフの確保に奔走しています」(飯塚さん)と、キャパシティーオーバー寸前の嬉しい悲鳴が。各回すべてほぼ満席で、周辺の映画館も同じ状況のため、今作をまだ鑑賞できていないスタッフも多く、スタッフ同士で感想を言い合うこともできないそうです。

■グッズ販売も好調 リピーターも「たくさんいらっしゃいます」

劇場で販売するグッズも、好調どころではない売れ行きを見せているようです。公開初日にはほぼ完売し、現在は製造元にも在庫がないため再販ができない状態。パンフレットに関しては、飯塚さんは「すぐに完売し、再販するもすぐ完売を繰り返しています。お客様から『納品されたか』と問い合わせも多く、『MOVIXさいたまにはあった』とネット上で拡散され、すぐに売り切れてしまうんです。『来たけど買えなかった』というお客様も多いです」と語り、コラボしたフード“そこらへんの草味”のポテト&ポップコーンについても「『どんな味?』『いつから販売?』と問い合わせが非常に多かったです。それだけ、お客様が作品へ強い興味関心を寄せていると感じます」といいます。

観客層は幅広く、中高生のグループから年配の夫婦など、老若男女問わず来場しているとのこと。大ヒットに不可欠である“リピーター”も多く、飯塚さんは「2度、3度ご鑑賞される方もたくさんいらっしゃいます。1度目ではわからなかった部分に気がつき、じわじわ笑ってしまうことも多いようです」と嬉しそうに述べました。

■インパクトは「ボヘミアン・ラプソディ」「君の名は。」級!?
“そこらへんの草”味も売れ行き好調
“そこらへんの草”味も売れ行き好調

今作で特筆すべきは、2週目の週末興行収入(全国)が1週目を上回っているという点。前週比108.3%を記録し、興収120億円超の「ボヘミアン・ラプソディ」に匹敵する勢いと報じられたことは記憶に新しいです。

配給の東映によると、今作の2週目土日興収(地域別)の前週比は関西で98%、中部で97%、九州で107.2%、北海道で91.4%。通常の作品は60%前後に落ち込むことを考えると、驚異的な数字です。関東でのシェアが圧倒的とはいえ、その勢いが全国的に継続していることの証左と見ることもできます。

公開3週目も絶好調で、3月10日までに累計興収15億円、動員110万人に到達。埼玉県の人口(約730万人)を突破できるか、期待が高まります。

本谷さんは「我々としても、地元なのである程度の動員は見込めるとは思っていましたが、2週目、3週目でまだ満席が続くというのは嬉しい誤算でした。1週目から2週目にかけて右肩上がりですし、テレビなどで露出が増えた結果、さらに動員が落ちなくなってきています。インパクトとしては『ボヘミアン・ラプソディ』『君の名は。』級です」と舌を巻きます。この熱狂は本物なのか、それともただ“サイタマラリア”の熱に浮かされているだけなのか。今後の推移から、目が離せません。

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執筆者紹介

尾崎秋彦 (おざき・あきひこ)

映画.com編集部。1989年生まれ、神奈川県出身。「映画の仕事と、書く仕事がしたい」と思い、両方できる映画.comへ2014年に入社。読者の疑問に答えるインタビューや、ネットで話題になった出来事を深掘りする記事などを書いています。



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