コラム:Celeb☆Graphy セレブ☆グラフィー - 第60回
2017年2月16日更新
【vol.60】今年のオスカー授賞式の見どころは司会者VSマット・デイモン!?過去の名勝負をプレイバック
第89回アカデミー賞授賞式まであと10日。今年、司会を務めるジミー・キンメルって一体何もの?って人も多いと思うのですが、アメリカではあのマット・デイモンの“宿敵”としておなじみのコメディアンなんです。セレモニーにはデイモンも「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のプロデューサーとして出席予定。ってことは、ハリウッドきっての大舞台で“因縁の対決”がぼっ発するかも? そこで今回は、12年にわたりお互いをけなしあうことで友情を深めてきた2人の名勝負を振り返ってみましょう!
第1ラウンド:とっさのジョークが定番そして現実に…「申し訳ないマット・デイモン。時間切れになってしまった」。2005年、ジミー・キンメルが深夜のトーク番組「ジミー・キンメル・ライブ!」で放ったこの一言がすべてのはじまり。番組に呼んでもいない大スターを一方的にドタキャンするという荒業ジョークがまさかのバカウケ! とっさの出まかせだったのに、以降エンディングの決まり文句になってしまいました。そして06年、話題の中心でありながらずっと蚊帳の外だったデイモンがついに番組に登場! ところが(というか案の定)、これからが本番って時にタイムオーバーになり、デイモンは真っ赤な顔でFワードを連発しながら退場。こうして因縁の対決の火蓋が切られたのです。
第2ラウンド:デイモン主演作をのっとる初の直接対決から約1年。デイモン主演の人気シリーズ「ボーン・アルティメイタム」の公開にあわせ、キンメルがいたずらを仕掛けます。キンメルの相棒ギレルモをジェイソン・ボーンならぬギレルモ・ボーンに仕立て上げてパロディ予告編を制作したのですが、宿敵の差し金にデイモンはブチギレ(もちろん演技)。悪ノリにも全力で挑むデイモンって、やっぱりイイひと!
第3ラウンド:“恋人”の取り合いから三角関係に2008年、イジられてばかりだったデイモンが反撃! キンメルの当時の恋人サラ・シルバーマンと共謀してフェイク・ミュージックビデオをつくります。これが、かの有名な「わたしマット・デイモンとヤッてるの」事件。恋人を寝取られたキンメルも黙っちゃいない。デイモンとの“ブロマンス”でおなじみのあの人を抱きこんで、「おれはベン・アフレックとヤッてるぜ」というミュージックビデオで仕返しします。そしてデイモン×アフレック×キンメルの三角関係も、定番ネタに組み込まれることになったのです。
第4ラウンド:オスカーナイトでの連戦
2010年から戦いの場は、アカデミー賞授賞式後に放送されるオスカーナイト特番へ。マシュー・マコノヒーやスティングら豪華メンバーが共演したコント「ハンサムメンズ・クラブ」では、デイモンが黒幕となって、イケメンクラブの会長の座からキンメルを追放。だけどその後2年間、デイモンはブドウの着ぐるみや緑色の全身タイツで卑わいな動きをさせられ、ハリウッドスターとは思えないぞんざいな扱いを受けるハメに……。負けるなデイモン!
第5ラウンド:デイモンが番組ハイジャック2013年。毎晩毎晩ドタキャンされ続けて気が触れてしまったデイモンが、「ジミー・キンメル・ライブ!」をハイジャック。さるぐつわをかまされたキンメル、いすにガムテープでグルグル巻きにされて文字通り手も足も出ません。こうして長年のうっぷんを晴らしたデイモンは、2週間後に「ミケランジェロ・プロジェクト」のキャストたちと番組にゲスト出演。ところがようやく質問が回ってきた瞬間、火災報知機が鳴り響き全身消火剤まみれにされちゃうんです。キンメルってば容赦ない。
第6ラウンド:関係改善を試みるも…
2015年、2人は関係が冷め切った夫婦のごとくカウンセリングを受けることに。和解の兆しが見えたものの、そう簡単にわだかまりは解消されません。とは言っても、熟年カップルみたいなやりとりができるのは友情があってこそ。その証拠にキンメルは自分の結婚式にデイモンを招待していたんですから。ケンカするほど仲がいいって、まさにこの2人のこと。
第7ラウンド: ますますヒートアップしたこの1年間すっかり国民的ジョークとなったマットとジミーのいざこざは、この1年間でますますヒートアップ!
ベン・アフレックのおなかに隠れて番組にもぐり込んだり
変装してキンメルのおばさんとカジノで対戦してみたり
もう一度カウンセリングを受けてみたり
エミー賞授賞式で受賞を逃した後も司会を続けるキンメルにとどめを刺したり
ミドルネームをからかってみたり
NFLのスター選手になりすまして番組に忍び込んだり
あの手この手でお互いをイジり倒す2人。おふざけもここまでくれば立派なお家芸です。
第8ラウンド:2017年アカデミー賞授賞式で激突必至!「マットが手を引いた役できみがオスカーを受賞したら最高さ。そのためなら、ぼくは3カ月間何でもする」。昨年11月、「マンチェスター・バイ・ザ・シー」の主演俳優ケイシー・アフレックが「ジミー・キンメル・ライブ!」にゲスト出演した際、キンメルはこう宣言しています。昨年のエミー賞授賞式で屈辱を味わったキンメル、アカデミー賞授賞式の司会者という立場を利用してきっとリベンジをたくらんでいるはず。2月27日(日本時間)、世界225の国と地域が見守る中、“犬猿の仲”の2人がどんな名勝負をみせてくれるのか乞うご期待!