田中麗奈、山路ふみ子映画賞女優賞に「泣きそう」 石橋静河は新人賞で飛躍誓う
2017年11月24日 22:10

[映画.com ニュース] 映画人の育成や功績をたたえることを目的とした「第41回山路ふみ子映画賞」の贈呈式が11月24日、東京・新橋のヤクルトホールで開催され、作品賞にあたる山路ふみ子映画賞に輝いた「幼な子われらに生まれ」の三島有紀子監督、同作に出演し女優賞を受賞した田中麗奈らが出席した。
現代社会における家族の在り方を提示してみせた三島監督は、「この作品はとても難産で。お金も集まらず配給も決まらず、本当に生まれてきてくれるんだろうかと思った」と苦労を吐露。それでも「絶対に生むんだという気持ちでやってきて、本当にこの子を生むことができて、こうして賞をいただけて本当に嬉しい」と述べ、「何より嬉しいのは、田中麗奈さんと一緒に来られたこと。田中さんには現場で無理難題をつけて、苦しみながら一緒に作った。こうして立てることが幸せです」「これからも人間をきちんと描き続け、どんな状態でも発信していける表現者でありたい」と万感の思いを込めると、場内は喝さいに包まれた。
妊娠した専業主婦役を演じた田中は、花束を受け取ると喜びに顔を歪め「監督のスピーチを聞いているうちに、泣きそうになってしまいました」と瞳をうるませる。「劇中にお腹がパンパンになりながらロックをシャウトするシーンがあります。原作にも脚本にも入っていなく、監督がアイデアとして作られたものです」と説明した上で、「そのシーンがなければ、私はここに立っていなかったと、改めて思いました」と敬意をにじませた。
田中は1998年に「がんばっていきまっしょい」で同新人女優賞に輝いており、両賞受賞は2人目の快挙。「素敵なご縁に、心より感謝しますとともにより、一層気を引き締め、日本映画に敬意と誠意を持って、努力していきたい」と思いの丈を述べていた。
石橋静河は初主演映画「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」での熱演が評価され、新人女優賞を手にした。副賞として贈呈された北海道産の米「ふっくりんこ」10キロを手に笑顔をはじけさせ、「毎日現場で悔しい思いしかない日々でしたが、(ダブル主演の)池松壮亮さんやキャスト、スタッフの方々が助けてくださって、なんとかやりきることができました。映画は素敵なものだと感じています。これからはもっとたくさんの人に伝わる芝居をして、作品に携わっていきたいです」と飛躍を誓った。
映画界への貢献を称える財団特別賞は、吉行和子と西田敏行に贈られた。吉行は「私ね、お米もないような少女時代を送っていましたから、あんなにきれいでたくさんのお米を目の当たりにして、感激しました」と茶目っ気たっぷりに語る。西田は「役者をなりわいにして50年、この11月4日で古希を迎えました」と目を細め、今後演じたい役として「田中角栄さんは一度、自分の体を通してみたい」とさらなる意欲を見せていた。
また福祉賞は視力を失っていくカメラマンと音声ガイドを制作する女性を描いた「光(河瀬直美監督)」製作委員会、功労賞は「がんばっていきまっしょい」「Shall We ダンス?(1996)」など良質の作品を輩出し続けるアルタミラピクチャーズが受賞した。
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