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浅野忠信「幼な子われらに生まれ」監督と演出方針めぐり「妥協せずぶつかった」

2017年8月3日 14:45

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キャストが夏休みの宿題を手伝うひとコマも
キャストが夏休みの宿題を手伝うひとコマも

[映画.com ニュース] 俳優の浅野忠信が8月2日、都内で行われた主演作「幼な子われらに生まれ」の完成披露試写会に出席。再婚相手やその連れ子、元妻ら一筋縄ではいかない人間関係と向き合う難役に挑み、「妥協せず、監督にぶつかった作品。その分、夢中になれたし、自分にとっても、とても新しい」と新境地となる本作に強い手ごたえを示した。

この日は浅野のほか、田中麗奈宮藤官九郎南沙良鎌田らい樹新井美羽三島有紀子監督が出席した。原作は直木賞作家・重松清氏が1996年に発表した小説。中年サラリーマンの信(浅野)と妻の奈苗(田中)はバツイチ同士で再婚し、奈苗の連れ子である2人の娘と共に暮らしていたが、奈苗の妊娠を機に、長女が「本当のパパ」(宮藤)に会いたいと言い始める。

三島監督は「お芝居に見える瞬間がないよう、本当にそこに存在する登場人物を見せていきたかった」と語り、「セリフや動きは(台本から)変わってもいいから、その場で感じた気持ちを大切に表現してほしかったので、なるべくワンテイクで撮ることを目指した」と現場での演出を振り返った。

一方、浅野は「とても感じるものがある台本だったので、かたくなに『台本通りじゃなきゃいけない』という思いにしがみついてしまい、三島監督を困らせてしまった」と告白。「最終的には監督がとても面白い形で着地してくれましたし、子どもたちに救われましたね」と血縁を問わず“娘”を演じた子役たちに感謝を示した。

田中は「映画を見ながら、自分でも『これ、誰?』と思ったほど」と浅野同様に、三島監督の演出によって引き出された“新たな自分”に驚きの表情。DV(家庭内暴力)が原因で離婚した奈苗の元夫を演じた宮藤は、「なかなかひどい男なので、きっと好感度が下がると思います。皆さん、嫌いにならないでください」と自虐気味にアピール。「台本には思っちゃいけないこと、思っていても言っちゃいけないことがたくさん書いてあって……。共感する部分? それはないですけど、言ってて気持ちがよかったです」と笑いを誘っていた。

ステージ上では現在小学4年生の新井のリクエストで、浅野らが夏休みの宿題を手伝うことに。国語と算数、それぞれ1問ずつ出題され、解答に悪戦苦闘していた。

幼な子われらに生まれ」は、8月26日から全国公開。

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