デビッド・ボウイが影響を受けた画家の生涯を描いた映画「エゴン・シーレ 死と乙女」
2017年1月26日 17:00

[映画.com ニュース]クリムトと並び世紀末ウィーン美術史に輝く画家エゴン・シーレを描く映画「エゴン・シーレ 死と乙女」が1月28日に公開される。スキャンダラスな逸話と挑発的な名画の数々を残した異端の天才として知られるが、昨年死去した、世界的ロックスターのデビッド・ボウイもシーレから影響を受けた一人だった。
美術ジャーナリストの新川貴詩氏によると、ボウイがシーレから影響を受けているのは明らかだそうで、「ボウイは音楽を始める前に、絵を学んでいました。イギリスのロックはアートスクールから生まれるんです。キース・リチャードもジョン・レノンも美術学校出身で、ボウイもその一人。アートを背景にミュージシャンとしてのキャリアを始める人が多いんです。ボウイ自身、自分の絵はドイツ表現主義のスタイルととても似ていると自覚もしています。したがって、シーレから本当に強い影響を受けたに違いありません」と解説する。
また、ボウイは「戦場のメリークリスマス」公開時の雑誌インタビューで、1910年代の表現主義絵画が好きだと明かし、お気に入りの画家としてシュミット・ロトロフやグスタフ・クリムト、そしてシーレの名を挙げ「彼らの絵はとても正直で、力強さがあり、すべての物を黒い線で囲む」と絶賛。そして、シーレの絵について、「シーレの線の中には、たくさんの怒りが込められている。痛みや苦しみがね」とコメントした。新川氏は「エゴン・シーレ 死と乙女」を見れば、ボウイが心酔した画家についての理解が深まるだろうと推奨している。
わずか28歳で早逝したオーストリアの天才画家エゴン・シーレ。16歳でヌードモデルを務め、兄を献身的に支え続けた妹ゲルティ、そしてクリムトのモデルを経て、シーレとは公私にわたるパートナーとなったヴァリ。女性たちとの濃密な愛の日々を通じて芸術を追求し続けるシーレの姿をあぶり出し、ウィーン表現主義の最高傑作と言われる「死と乙女」に秘められた伝説を描き出す。
「エゴン・シーレ 死と乙女」は1月28日Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開。
(C)Novotny & Novotny Filmproduktion GmbH
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
ナイトフラワー
【衝撃の感動作】昼、母親。夜、ドラッグの売人――大切な人のためならどこまでも頑張れる。
提供:松竹
面白すぎてヤバい映画
【目が覚める超衝撃】世界中の観客が熱狂・発狂し、配給会社が争奪戦を繰り広げた“刺激作”
提供:松竹
この冬、絶対に観る映画はありますか?
【私はこれを絶対に観ますね!!】心の底から推す理由が、たんまりあります!
提供:ディズニー
人生にぶっ刺さる一本
すべての瞬間が魂に突き刺さり、打ち震えるほどの体験が待っている。
提供:ディズニー
日本で実際に起きた“衝撃事件”を映画化
【前代未聞の事件】そして鑑賞後、あなたは“幸せ”の本当の意味を知る――
提供:KDDI
なんだこの天才的な映画は!?
【物語がめちゃくちゃ面白そう――】非常識なまでの“興奮と感動”を堪能あれ
提供:ディズニー