新海誠監督が初めて描く“恋” 2年ぶり新作「言の葉の庭」来年公開
2012年12月24日 00:00
新海監督は、SF短編アニメ「ほしのこえ」(02)で監督デビューを果たし、若い男女の微妙な距離感を3話構成で浮き彫りにした「秒速5センチメートル」(07)で高い評価を得た。オリジナル長編アニメ「星を追う子ども」(11)は、不思議な音楽をきっかけに冒険へと飛び立つ少女を描き、国外での支持も獲得している。
「言の葉の庭」は、新海監督が初めて取り組んだ「恋の物語」だ。新海監督はこれまで、思春期の感情を繊細に描写してきたが、過去作では描かなかった感情を込めたいと説明。文学より古くから存在していた話し言葉に思いをめぐらせ、企画をふくらませていった。「万葉の時代、日本人は大陸から持ち込んだ漢字を、自分たちの言葉である大和言葉の発音に次々にあてはめていった」と分析し、「『春』は『波流』などと書いたし、『菫(すみれ)』は『須美礼』と書いたりした。現在の『春』や『菫』という文字に固定される前の、生き生きとした絵画性とも言えるような情景がその表記には宿っている」と独特の着眼点で語っている。
今作の題材となる「恋」は、「孤悲」と表現されていたことから「遠い我々の祖先が、恋という現象に何を見ていたかがよくわかる。『恋愛』は、近代になってから西洋から輸入された概念であるというのは有名な話だ。かつて日本には恋愛はなく、ただ恋があるだけだった」と持論を展開した。
2年ぶりにメガホンをとった今作は、「愛に至る以前の、孤独に誰かを希求するしかない感情の物語」として構築。「誰かとの愛もきずなも約束もなく、そのはるか手前で立ちすくんでいる個人を描きたい」と思いを込めた。詳細は明かされていないが、「『孤悲』を抱えている(いた)人を力づける」作品づくりが行われており、あわせて公開されたティザービジュアルは、一組の男女が“新緑”に染められ、あふれんばかりの瑞々しさが描かれている。
また、12月29~31日に東京・有明の東京ビッグサイトで開催される、コミックマーケットのコミックス・ウェーブ・フィルムブースで、過去作品の絵コンテ集やオリジナルグッズが数量限定で販売される。購入特典として、今作の限定ポストカードがプレゼントされる予定だ。
「言の葉の庭」は、13年に全国で公開。
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