高倉健主演「あなたへ」予告に釘付け　珠玉のロードムービーが完成

(C)「あなたへ」製作委員会

［映画.com ニュース］　高倉健の通算205本目となる映画出演作「あなたへ」の予告編が完成し、公式サイト（http://www.anatae.jp/）に掲出されている。高倉扮する富山刑務所の指導技官・倉島英二が、亡き妻の生前の真意を知るため、妻の故郷である長崎・薄香港へキャンピングカーで旅をするという設定の今作。物語に沿う形で、富山を皮切りに岐阜、兵庫、福岡、長崎でのロケを敢行した道程が刻み込まれた珠玉の出来栄えだ。

高倉にとって6年ぶりの映画出演となる今作は、「夜叉」「あ・うん」のプロデューサーで2008年に死去した市古聖智さんが遺した原案を、降旗康男監督と脚本家の青島武が再構築したオリジナルストーリー。スタート地点となる富山から目的地・薄香港への移動距離は約1200キロだが、高倉は各地でのロケの合間に都内近郊での撮影を行ったため、総移動距離は約9050キロにおよんだ。

時間に余裕のある限り車での移動を行い、ロードムービーを体感しながら撮影に臨んだ高倉と撮影スタッフ。「夜叉」以来約27年ぶりの共演となったビートたけしとは、沈みゆく夕日をバックに「放浪と旅の違い」について湖畔で語り合い、イカ飯の販売員役の佐藤浩市、草なぎ剛とは居酒屋で本音を吐露しあう。

「ひとりになったんです。帰るとこなんて、これから探せばいいじゃないですか」「ここまで来たってことで十分やないですか」――。田中裕子、長塚京三、原田美枝子、余貴美子、綾瀬はるか、三浦貴大、大滝秀治、浅野忠信、岡村隆史といった豪華キャストから目を離すことができないなか、本編で極めて重要になるセリフがちりばめられている点も心憎い。

「あなたへ」は、8月25日から全国で公開。