曾根中生監督お蔵入り問題作「白昼の女狩り」初公開決定
2012年4月6日 20:00

[映画.com ニュース] 曾根中生監督がメガホンをとりながらお蔵入りしていた幻の作品「白昼の女狩り」(1984)が、初めて劇場公開されることになった。日活創立100周年を記念し行われる「日活ロマンポルノ」特集上映と、消息が途絶えていた曾根監督が昨年、20数年ぶりに公の場に姿を現したことを機に、満を持して公開される。
「白昼の女狩り」は当初、漫画家・谷岡ヤスジが監督を務める予定だったが、スケジュールの都合で断念したこともあり、曾根監督が後を引き継いだ。加来見由佳、なぎら健壱が主演という異例のキャスティングが話題となり、当時はポスター制作まで行われていたという。ファンの間では、特集上映が行われるたびに「次こそ上映されるのでは」とささやかれ続けてきた待望の作品だ。
曾根監督は、鈴木清順監督らの助監督を経て、71年にスタートした日活ロマンポルノを支え、日本映画界に数々の傑作を生み出してきた。しかし80年代後半に消息を絶って以来、行方が一切わからなくなっていたが、昨年8月に大分で行われた第36回湯布院映画祭で、公の場に姿を現し話題になった。
現在は大分で「エマルジョン燃料装置」の研究をし、その収入で暮らしているという曾根監督が、5月12日に行われる初日挨拶に登壇することが決定した。ロマンポルノ初期から曾根監督と切磋琢磨してきた小沼勝監督や、女優陣との舞台上での再会にも期待がかかる。
今回の上映に際しては、「『白昼の女狩り』を監督するにあたって、私のイメージの中になぜか『殺しの烙印』があったような気がする。ゲームする男たちである。ゲームの延長線上で人を殺してしまう殺人者集団の邪悪さに、嫌悪感がエロティシズムをはるかに超えていたように思える。<にっかつ>上層部は、これはロマンポルノとして世間に提出してはいけないという断を下したのではないか。どんな映画だったのか、もう一度見てみたい」と、当時を述懐するコメントが寄せられた。
「生きつづけるロマンポルノ」は、5月12日から東京・ユーロスペースほか全国で順次公開。
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