堺雅人、主演作初日に感無量“高崎だるま”に目入れ
2011年8月27日 15:31
[映画.com ニュース] 浅田次郎のベストセラー小説を堺雅人主演で映画化した「日輪の遺産」が8月27日、全国145スクリーンで封切られ、堺をはじめ、共演の福士誠治、ユースケ・サンタマリア、森迫永依、メガホンをとった佐々部清監督が東京・角川シネマ新宿で初日舞台挨拶を行った。“遺産”にちなみ、登壇者は大切な宝物をお披露目。堺はロケが行われた群馬県高崎市の名物であるだるまを手にし、「ふだん願かけはしないタイプだが、この一年くらいは片目を入れてずっと机の上に置いていた。何だかニラまれているような気持ちでしたが(笑)」。壇上でもう片方に目入れし「神社に奉納したい」と主演作の門出に感無量だった。
福士はクランクアップの際に、佐々部監督から手渡されたという特製シャンパンを手に、「とても大切なもので、いつ開けたらいいかわからず、飲めないでいる。次に監督の作品に出せていただくときに開けたい」とさりげなくラブコール。佐々部監督も「新しいシャンパンを用意しておくから、また参加してもらいたい」と福士の再起用に前向きだ。また、ユースケは撮影中に使用したメガネを、森迫は小学5年生で転校したとき、友人たちからもらった寄せ書きを披露した。
終戦間近の昭和20年8月10日、帝国陸軍の真柴少佐(堺)、小泉中尉(福士)、望月曹長(中村獅童)は、陸軍が奪取した時価900億円ものマッカーサーの財宝を隠すよう密命を受ける。その財宝は、敗戦を悟った軍上層部が祖国復興を託した軍資金だった。真柴は勤労動員として呼集された20人の少女(森迫ら)とともに任務を遂行する。
完成までに約5年を費やし「とん挫しかけたこともあったが、こうして公開できて誇りに思っている。今の日本へのビタミン剤になれば。作品を通して、復興を目指す東北への思いが芽生えていただけるとうれしい」(佐々部監督)。堺は「僕自身、たくさんの抱えきれない遺産をいただいた気がする。作品の持つテーマや意味を、今でも考えている日々。皆さんにとっても大事なものとして受け取っていただければ」と思いを語った。
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