劇場公開日 2023年10月27日

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愛にイナズマのレビュー・感想・評価

全146件中、1~20件目を表示

5.0アフターコロナの家族と愛の映画が令和5年の秋に出る奇跡

2023年10月30日
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鑑賞方法:試写会

笑える

悲しい

楽しい

2021年5月公開の「茜色に焼かれる」のレビューで、「コロナ禍が日本で本格化してから1年半、しかもいまだその渦中。石井裕也監督がこの間にオリジナル脚本で今を生きる人々の物語を撮影して完成させ、公開までこぎつけるこのスピード感たるや」と書いた。そして今作「愛にイナズマ」でも、石井監督の時代感覚と機動力に畏敬の念すら覚えてしまう。今年5月に新型コロナウイルス感染症の位置づけが5類感染症に変更され、日本が“コロナ後の時代”に入ってからまだ半年ほど。だが石井監督はこの変化を予見し、2021年末には脚本第1稿をプロデューサー陣に送っていたという。

たとえばアベノマスクにしても、不織布マスクに比べて感染予防効果の低い布マスクを全国民に配布するという愚策を得意げにアピールする当時の安倍首相への脱力感や、不良品の回収と作り直し、余剰在庫の保管にまで途方もない税金が投じられたことへの憤りも、すでに遠い昔のことのように感じてしまいそうだが、本作ではギャグのアイテムとしてしっかり機能している。窪田正孝が演じる正夫が殴られて布マスクに血がにじんで日の丸みたいになったり、後半のある場面で襲撃に備えて顔を隠そうと着用した布マスクが微妙に小さかったりと、アベノマスクでなければ生まれないおかしさ、滑稽さに笑いながら、世紀の愚策を優れた風刺で人々の記憶にとどめておくという戦い方もあるのだなあと感心。

コロナ関連だけでなく、映画業界のパワハラ・セクハラを序盤で描いている点も、実際に邦画界で著名監督や俳優が相次いで告発されたのが2022年春だったから、時事問題をタイムリーに脚本へ組み込む機敏さに感服するしかない。業界や会社の伝統や慣習を盾にする年長者が、若手の独創性や改革をつぶして心を折る傾向と、そうした連中のほうが出世しがちという理不尽は、映画界に限らずどの業界でもよくある現実だし、共感する人も多そうだ。

松岡茉優が演じる監督志望の折村花子のカメラで撮影される映像が、シネマスコープサイズの本編部分と区別するため、スタンダードサイズで挿入されている。このやや窮屈な画角の中に、父役の佐藤浩市、長兄役の池松壮亮、次兄役の若葉竜也が揃って赤い服を着て座り、困惑気味の表情でカメラをのぞき込むショットに爆笑してしまった。この画を撮りたいがために劇中の映像素材に4対3の画角を選択したのではと邪推したくなるほど、あの家族のショットは最高だった。

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高森 郁哉

3.5家族愛の物語だけど綺麗すぎた。

2024年5月18日
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鑑賞方法:DVD/BD

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楽しい

でも、松岡美憂と池松壮亮のマシンガントーク炸裂!窪田政孝のボケも炸裂!俳優の底力で見せた映画だと思いました。

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笠部翔

2.0なんだか残念な作品

2024年4月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

幸せ

映画監督としてデビューを目指していて、自分の家族のことを書いた内容でデビューがしようとしたが監督から降ろされてしまった花子
そこで、実際の家族のことをとって見返してやろうと思った
何年も連絡を取っていなかった家族と再会をして、そこで父と母のことがちゃんとわかったという内容だった
出演している人が豪華だったのに内容がよくわからなくて頭に入ってこない作品でした

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やっすー

4.0松岡茉優さんが凄い、最初で決めつけず最後まで見てほしい

2024年4月7日
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鑑賞方法:VOD

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知的

序盤「もしかしたらつまらないかもしれない…」と思ってしまった自分を殴りたくなるほど徐々に面白くなっていき、最後まで見てよかったな〜と思いました。
仄暗い場面、というか人間の固定観念やある種一定の物事に縛られ囚われて生きている周囲の人物達の中で葛藤する主人公の描写から始まりますが、間に挟んでくるコメディがバランス良くて面白い。
たぶんこれ序盤で見るの諦めちゃう人がいると思うんですが、絶対に最後まで見てほしい作品ですね。

何と言ってもキャスティングが素晴らしい。
この俳優さん方で良かったと心から思います。
特に松岡茉優さん。どんな作品でも惹き付ける魅力がありますね。

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あおねる

3.5アベノマスク・・・忘れてたけど、ちっちゃっ‼️

2024年4月4日
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鑑賞方法:VOD

コロナ禍が始まって丸4年。もう記憶も薄れつつあるけれど、
今もマスクを外せないでいますものね。
2020年4月からガーゼのちっちゃいマスクが1世代に2枚配布され、
【260億円】かかったそうです。

「愛にイナズマ」はWikipediaにも載ってる新進の映画監督の
折村花子(松岡茉優)が、初めて商業映画の監督作品を任されるが、
花子の面倒な性格から、監督を降ろされて、
反撃のため実際の家族を使って、「消えた女」という題名の
6歳の時に自分捨てて出て行った母親の【真実】を撮影始める
コメディ映画。

石井裕也監督は「生きちゃった」(2020年公開)と言うコアな映画を
撮っている。
石井監督がポカっと空いたスケジュールの3ヶ月で取り上げた映画。
脚本は3日で書き上げた。
香港映画の「原点回帰。至極の愛」のテーマで撮る取り決めで
提示された資金は1500万円。
なんか似てますね。
主演は仲野太賀と若葉竜也。凄くエモーショナルな傑作なのです。

この映画も割とそんな感じで発作的かつ即興的に取られてると思います。
脚本はかなり行き当たりばったり、出演者の演技に頼っています。
まぁ石井裕也が声をかければこの豪華な俳優が時間を割いて駆けつけるん
ですね。
役者一人一人の出番が輝いている。
三浦貴大(花子の助監督だがパワハラ・セクハラの挙句に監督を横取り)
【三浦貴大】の最近の変貌は見た目を含めてスゴい。
人から嫌われる《やな奴》に役者の喜びをみつけたか?
口八丁で海千山千のプロデューサーの【MEGUMI】
「本人でなければ解約出来ない、と規則を頑なに繰り返す」
携帯ショップの女が【趣里】
「俺の妹を侮辱した」と雇い主の社長に初めて(多分?)
食ってかかる池松壮亮(折り村家の長男)を
「こいつバカだから」を繰り返し、裏手に連れ込んで引っ叩く
冷酷な社長に【高良健吾】
佐藤浩市を娘の仇を討つってくれた恩人と言う食堂のオヤジを
【益岡徹】

主役の松岡茉優、父親役の佐藤浩市、兄2人の池松壮亮と若葉竜也。
そしてアベノマスクを貰って使ってる変な男を窪田正孝。

主役は当然なのだが、先に挙げた脇役陣の張り切り様と、
そのスポットライトの当たり方・・・
こりゃあタダでも出たくなりますわな(もちろんタダではない‼️)

石井裕也監督が全精力を傾けたとは思えないが、
端々に社会への反発や皮肉や風刺の効いた技アリの一本。

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琥珀糖

4.0個人的に物語としての締めが逆効果に働いたかなぁ

2024年3月23日
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2023年劇場鑑賞64本目 優秀作 72点

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サスペンス西島

3.0温かい気持ちになりました

2024年2月13日
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幸せ

消えたはずのお母さんの映画を撮る間に父の過去や家族の絆が深まっていく作品。観終わると温かい気持ちになります。豪華な役者陣だなー。

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binn

3.0折村花子は魅力的だったものの。

2024年2月11日
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母の存在はかき消され、
父の不在に涙する

そんな展開って、今どきあるかい?

花子自体が家族に飲み込まれてしまった気がして
なんだかなーとなった

家族喧嘩は見応えあった。
前半の感じが私は苦手だった

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JYARI

4.5めちゃめちゃ笑えた

2024年1月28日
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鑑賞方法:映画館

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悲しい

楽しい

23年最高の映画の一本。
「月」はごめんなさいで観られないけど、こちらは予告から引き込まれて
観たら正解やった。
観たことのない佐藤浩市がスクリーンにいたのが素晴らしい!

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アレックス

3.52人のタダ食い男

2024年1月11日
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鑑賞方法:映画館

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悲しい

幸せ

いい映画を撮ろうとする若い女性の話からの家族愛の話。
人が隠しがちな側面を描いている。

良い点
・コミカル
・長男

悪い点
・序盤と後半で話の焦点がややぶれている

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猪古都

4.0石井監督の本領発揮!

2024年1月2日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

面白かった。
大人のボーイミーツガール物かと思いきや、家族の再生物語だった。
昨今の時事ネタを取り込みつつ各キャラをユーモラスに描き、最後はじんわり来る。
石井裕也監督はやっぱり『月』みたいな作品よりこういう人の悲喜こもごもを描くコメディのほうが好きだな。
窪田正孝のキャラも良かったが、家族と再会してからが本番といわんばかりの松岡茉優が最高だった。

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イサヤ

3.5なんでだろう。はまらなかったのは、なんでだろう。

2023年12月22日
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鑑賞方法:映画館

変な映画を観た。
前半が、「コロナ禍を経験した映画人の心からの叫び」 だとしたら、
後半は、「ちょっとデフォルメして語るけどさ、家族ってこんな感じのもんじゃない?」 ってところだろうか。
松岡(茉優)さんは、相変わらず変な人がうまいなあ、と思うし、きれいな女優を、もさっとした冴えない感じで撮れる監督ってすごい、と感じている俺にとって石井監督(裕也)はやはりすごい監督だし、窪田さん(正孝)、池松さん(壮亮)、若葉さん(竜也)、仲野さん(太賀)、高良さん(健吾)・・という超豪華俳優陣だけではまだ飽き足らなかったのか、なんと佐藤さん(浩市)!!!

いかにもテアトル東京が配給しそうな、そして俺が好みそうな映画なんだけれど...
なんだろう、なぜジャストミートではないんだろう?自分でもよくわかんないや。長く残りそうな映画なんだけどなあ。
俺の中に、池松さん=「宮本から君へ」 の熱苦しさの印象が強く残りすぎているのかもしれない。「シン。仮面ライダー」で払しょくできたと思ってたのになあ。

「突発的なこと、ありえないこと はある」 ⇔ 「すべてのことには意味と理由がある。でないと観客はついてこないよ」
後者を力説するのが助監督で、前者の信念を変えないのが松岡さんってことは、訴えたいのは前者なんだよな。
たしかにコロナ禍下で起きたいろいろなことって、みんなが潜在意識の下に 「ありえないこと」 として共通認識していたことばかりだよなあ。
その中でいつのまにか、「コロナ禍の状況下で、道端で酒飲んでるあなたたちが理解できない。あなたたちが世界を滅ぼすんですよ。いなくなってほしい。きっとあなたの家族も馬鹿なんでしょうね」 と力説する男子高校生を、誰もぶっ飛ばせなくなっちゃったんだよね。"公共心" と "利己的" の境目がみえなくなっちゃって、悪い側に振れてる部分は「そんな言い方したらだめだろ」 とは思っても、反対側がぐうの根も出ない大義名分だから、なんだか頭ごなしにできなくなっちゃったんだよね。・・・それをこうやって映画のシーンで表現したのは、すごいなあ。

ふたつだけ、はっきりと言えること。映画が好きで、俳優が好きな人が作った映画だなあ、ということ。そしてその点は、俺も胸を張って 「大好き!」 と言えること。

おまけ1
芹澤さん(興人)、俺にとっては 「きさらぎ駅」以来です。今回のマスターははまってました。2人の ”いい感じ” におろおろする様子は最高でした。「こっち、振る!?」 サイコ~。また何処かで。

おまけ2
画面、四角かったなあ。でも「四角」をこんなに意識しなかった映画、初めてだ。

おまけ3 メモ
プロローグ チャプター1.酒 同2.愛 同3.カメラ 同4.家族 同5.お金 同6.神様 同7.雷
ハグって、いいよな。ハグってなんだ? 存在の確認だろ?

おまけ4
やっぱり書いておきたい。松岡さん、あんた、天才だよ。

2024/4/4追記

上記した「わかんない映画っすよね」とか「変な映画でしたよね〜」といった感じは、琥珀糖さんのレビューを読んで、すべて吹っ飛びました。
もし、どなたか、同じように感じられる人がいらしたら、ぜひ琥珀糖さんのレビューをご一読ください。

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CB

4.0青森にイナズマ(実際は夕方頃から夜にかけて吹雪)

2023年12月19日
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悲しい

楽しい

2023年映画館鑑賞72作品目
12月17日(日)シネマディクト(青森市)
通常料金1800円

監督と脚本は『ガール・スパークス』『川の底からこんにちは』『舟を編む』『ぼくたちの家族』『バンクーバーの朝日』『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』『町田くんの世界』『茜色に焼かれる』『月』の石井裕也

あらすじ
映画会社の支援1500万円を受けて自分の体験を元に映画を作ろうとした若手監督折村花子は助監督と対立し病気を理由に監督を下され脚本は大幅に書き直される
実家に帰った花子は父と2人の兄と再会
行きつけのバーで仲良くなった元俳優正夫を助監督として引き連れてきた花子は家族を出してドキュメンタリー制作を試みた

松岡茉優出演で男2人きょうだいの長女役といえば白石監督の『ひとよ』を彷彿させる
次男雄二が共通しているのは偶然か
父が暴力的なのも共通しているがこっちの父は生きていたしあっちの母は生きていて出所してきた
あっちに比べると設定や人物像など若干イマイチだ

松岡茉優が『小公女セーラ』のラビニアみたいにヒロインを虐める敵役なら良い芝居してるなと感心するわけだがそれが助監督から虐められる役だとストレスが溜まり「バカにしないでよ」と抗議したくなる

バーの店主が2人のキスに動揺しグラスを連続で落として割るシーンは笑いどころ
2人のキスは隠す感じで実際はキスしていないようだ
松岡茉優は能年玲奈と違いキスシーンNGではないはずだがおそらく窪田正孝の妻水川あさみに対する配慮だろう

少なくとも『月』よりは石井裕也監督らしい作品
マスクから血が滲み広がる点も彼らしい

久しぶりに再会した折村一家は口論しつつ絆を深める
「消えた女」から「消えない男」に変更か

配役
映画監督の折村花子に松岡茉優
俳優を諦め花子の助手をしている舘正夫に窪田正孝
花子の上の兄でホテルの社長秘書をしている折村誠一に池松壮亮
花子の下の兄でカトリックの牧師の折村雄二に若葉竜也
正夫とルームメイトだったら俳優の落合に仲野太賀
携帯ショップの女に趣里
誠一を秘書として雇っているホテルの社長に高良健吾
映画プロデューサーの原にMEGUMI
「理由は」「ありえない」「若いな」助監督の荒川に三浦貴大
花子と正夫が行きつけのバーのマスターに芹澤興人
ホテルの社長から接待を受けている俳優に笠原秀幸
治の妻の不倫相手の佐々木智夫に鶴見辰吾
修が勤めていた配送会社の社長に北村有起哉
妻が末期癌という設定で演じるベテラン俳優の鬼頭三郎に中野英雄
治の友人で海鮮料理店を営む則夫に益岡徹
花子誠一雄二の父親の折村治に佐藤浩市

ここからは全くの余談
「どんだけ松岡茉優好きなんだよ」「どんだけ石井裕也好きなんだよ」と自問自答しつつ吹雪のなかニッポン放送の中森明菜特集を聴きながら東北道を利用し岩手県と宮城県の県境にある自宅に帰った野川新栄
七戸が猛吹雪で三陸道が区間通行止めのため帰りは東北道を選んだ
「なんで東北道って秋田経由なの?」初めて知った
行きは三陸道で八戸から有料道路を利用し青森市に到着
「こんな道をカネとるの?」
三陸道は鳴瀬奥松島から八戸まで無料なのになんでだよと疑問に感じた
行きは6時間帰りは4時間の冒険旅行でした
どんだけ岩手広いんだよいいかげんにしろ

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野川新栄

4.0結果、家族のお話

2023年12月6日
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泣ける

楽しい

難しい

あらすじを言ってしまうと
結構、ありがち。
親の病気をキッカケに
疎遠だった家族(兄妹)が再会する話。

でも前半はぜんぜん別で、
作りたい映画のために
奔走する花子の話。
しかも撮りたいモノが独特というか
周りに受け入れてもらえない。
ココの
原、荒川コンビが
めちゃくちゃ腹立つ!
席立とうかと思った。
(特に荒川!)

で、映画がダメになって
実家に帰ってから様相が変わってくる。
結局、花子は
母親の事が分からないから
モヤモヤが溜まっていて
それを吐き出したいだけで
(そう言ってた)
ちゃんと一本作品完成させて
一人前の映画監督に、
とか言うわけではなかった。
(でも映画監督ではあり続けたい)

つまり前半は、
「こういう過酷な事があったから
帰って来たんだよ
って事を表してるに過ぎない」
と思った。

過去のいろんな事情が分かって
ちゃんと納得できて、
則夫さんの海鮮料理屋で、
「やっぱ許せない!」って
みんな揃って戻っていくところ、
やっぱり似たもの家族なんだなぁ
って感じ、
父のことも母のことも
許したというか
わかってあげられたんだろうなぁ。

終わりかたは凄く爽やかで
いい感じです!
サブスクとかで見るなら
前半、早送りかなぁ。
でもそのギャップが
最後の良さに繋がってるのかも。

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TAICHI

4.5日の丸に見える血染めのアベノマスク

2023年12月3日
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マウントを取って他者の価値観を完全否定するのが「論破」と呼ばれもてはやされる昨今。そんな香り漂う助監督の荒川やプロデューサーの原の人物造形にイライラしつつ、我慢してスクリーンを眺めていたところ、よもやよもや。正夫が大人2人に絡まれているところを助けようとした中学生もまた、まさかのマスク警察。とばっちりで、殴られた正夫のアベノマスクに血が滲み、くっきりと浮かび上がった日の丸のなんと象徴的なことか。
怒りも笑いも悲しみも安らぎも、様々な感情が呼び覚まされる2時間20分。石井監督の作品は、いつも、どこかしら日頃意識していない自分の内面に、ざらりと触られる感覚があって余韻が残る。
松岡茉優をはじめとして、豪華キャストの演技合戦がとにかく圧巻な一本。

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sow_miya

4.5やはり松岡茉優はすごい!

2023年11月27日
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笑える

幸せ

「愛にイナズマ」も「月」も存在の確認。どちらにも生と死が横たわり、石井裕也監督がテーマとしているものが見えるよう。両方とも、今年度の傑作だと思います。ところで、石井監督は、映画の世界に入ったとき、散々、シーンやシークエンスの意味を問われたのではないでしょうか。そう思ったのは、助監督役の三浦貴大と主人公の松岡茉優との会話。松岡茉優は、自宅でのプロデューサーと助監督との会話シーンが辛かったとパンフに書いてありました。見てる方は松岡茉優に気持ちが寄ってますから、これは監督の意趣返しのはずです。本当のことが見え難い世界。マスクに覆われ隠れていたものが見えた時の松岡茉優の覚悟はあっぱれ!松岡茉優のうまさを実感した作品でした。良い映画を見ました。

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Masked Hearts

4.5ちょっとヒリヒリしますが秀作ですのでお見逃しなく!

2023年11月27日
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最近映画を観る時間が無く、レビューは全く書けておりません。
来年は心機一転、拙文ながらも残せていければと思っておりますが。

この作品はとにかく一言書かずにはいられませんでした!

本当に劇場で観れて良かったです。

タイトルから少し尖ったドロドロ恋愛モノかと思いきや、家族の再生物語で中盤以降はずっと泣いていました。
出演者は、松岡茉優さんと窪田正孝さんしか情報持ってなかったのですが、あなたもあなたも、そしてあなたまで出てたのですか!と驚く程に実力派キャストが揃っていて本当にびっくり。
松岡さん窪田さんは間違いない。文句なしに素晴らしい。
池松壮亮さんが出てるものは全部イイですよね。作品選びが上手いんでしょうね。
仲野太賀さんや高良健吾さんも出演シーンは少ないもののガッツリ心を掴まれました。
佐藤浩市さんは流石です!

業界の悪しき風土にチクリ、現代社会にグサリ、と風刺もキレキレに効いていました。
台詞のテンポや間からクスッと笑えるシーンも多く脚本も書いた石井監督の手腕が光ります。
私は石井監督作品と相性が良くてとても好きですね。

ゴリゴリの娯楽作品や甘々のスイーツ映画の方がそりゃお客は入るでしょうけど、日本映画はこういう作品をもっと作るべきじゃないかなぁ!

今年の邦画マイベストの暫定1位です!!

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ごーるどとまと

4.5さまざまな感情で心がシビレた

2023年11月26日
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「笑いあり涙ありの人間ドラマ」にふさわしい作品だった。
まっすぐさ、あたたかさ、ほほえましさに、様々な感情で心が震えた。

コロナも収束し、忘れかけた頃に、いまこそ考えたいテーマを、愛くるしいキャラクターと、まっすぐなストーリーで今年1,2を争う良さだった。

撮っているのか、撮られているのか。
演技しているのか、演じさせられているのか。
現実世界もそう。きっと、監督の思いがかなり乗っているのだろう。

プロデューサー側の登場人物わかりやすく誇張されている部分はあるけれど、それによってメインのキャラクター達が際立っているし、メッセージも際立っている。
本質はそこではないし、「唐突なことは起きる」のでそんなに気にならない。

様々な演出も見逃せない。
今作のテーマでもある、印象的な、赤色。
バーにて、お酒のボトルで相手の顔を見せない。
死にたい、と言うマスクの下は笑顔。だけど本心は...

マスクとともに本音も隠し、建前で生き、何が本音かもわからない。
家族同士であっても、本音が言えない。

ラストシーンでは、フェリーが通ってできた波が、花子がこれから進む道であり、荒波のようにも見える。
ただ、家族で本音が言い合えるようになったいま、再び社会に対して、映画で本音が言える社会を作って行ける気がする。

とても良かった。

2023年劇場鑑賞106本目

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ひでぼー

4.5脚本、演出、俳優陣全てが全部良かった! 全く退屈する事もなく、笑え...

2023年11月26日
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脚本、演出、俳優陣全てが全部良かった!
全く退屈する事もなく、笑える所もあり、最後はしっかり泣かせてくるという石井監督の中でも、しっかりエンタメとして成立してる名作だと思った。とにかく俳優陣が飛び抜けて全員良かった。

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おれ

1.0愚痴?

2023年11月24日
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評価が高い理由が良くわからない。
全て中途半端だと思いました。

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けな