愛にイナズマのレビュー・感想・評価
全44件中、1~20件目を表示
尻にイナズマ
予想通り館内貸切
貸切の時は、全裸鑑賞したくなりますが…
尻にイナズマが走りそうなので辞めました
冬場の静電気は侮れません…
身も心も尻も、乾燥注意報発令中
自然発火に要注意
オナラじゃないの
でも、ハートには火が欲しい…
ハートに火をつけて!
ジョディ・フォスターの無駄な濡れ場だけ覚えてます
冒頭から脱線しすぎ…
今作は「勝手に震えてろ」と少し似てる?
徐々にカオスな展開に…
僕が観てきた松岡茉優の映画の中では、1番可愛いと思った
バーでの女の顔にハキュン
序盤のコロナ太り?の3人 (松岡茉優、MEGUMI、三浦貴大)が地味にリアルだった
実際にありそうな映像制作陣のいざこざ
三浦貴大は太って嫌味な役がよく似合う
いつ撮影したのか少し気になる
知らんけど
そして幽霊みたいな窪田正孝
序盤、カメラに撮ろうとしても、カメラが必ず壊れて撮れないので、幽霊設定かな? と少し思った
結婚して顔色が悪くなった?
削除しないで
水川あさみとお似合いの夫婦だけど、なんか気になる…
知らんけど
血だらけのアベノマスクでバーに来店
入店拒否されないのが疑問だったが、常連客なのね
マスクを取り換えても、スグに血だらけ
大爆笑だった
酒か女か…どちらにも酔ってるの?
夢のシチュエーション
シチュウエーション?
兄弟設定の池松壮亮と若葉竜也
カオスな映画に引っ張り凧なイメージ
相変わらず? 台詞が棒読みの池松壮亮が、逆に超面白かった
男3人 赤い服で撮影されるシーンに大爆笑
スルメのような味わいの若葉竜也
喋る度に全部持ってく佐藤浩市
すぐに浩市劇場になってしまう
益岡徹は実際に佐藤浩市より年上だった
出なくても良かった様な? 中野親子2人
太賀の自殺は読めましたね…
朝ドラより可愛かった趣里
全然老けない高良健吾
クローンなのか? CGなのか?
削除しないで
いちいち豪華すぎる俳優陣にうっとり
今の5シリーズって 1500万円もするのね
詐欺グループ幹部のいざこざに超違和感…
大衆食堂? で大声で喋るのか…?
知らんけど
そして制作陣に竹内力!
どの辺に影響してたのか知りたい…
ありがちな、丸投げ風ラストだけど面白かった
昭和の時代のホームドラマ
序盤に「これからは女性が活躍する時代だ」などという台詞があったので、松岡茉優演じる主人公の成長物語なのかと思ったが、結局、家族にしか評価されない、それでもあきらめずに生きていく、なんて昭和の時代のホームドラマのような退屈な展開だった。
前半の夢も希望もない映画製作現場の描写が最後まで回収されなかったのには怒りさえ覚えた。
錚々たる役者がそろっていてそれぞれの演技力は素晴らしかっただけに、何とも残念な作品!というのが私の正直な感想です。
俳優陣のおかげかなと
序盤のかったるさに終始引き摺られていた。
自死してしまう友達の絶望さなどが描かれておらず突拍子過ぎて入り込めず。
良かったのは時折りクスッとさせてくれる俳優陣の演技ぐらいで特に言う事なし。
重たい話にしたいのか軽くしたいのかよく分からない。
20代後半の折村花子(松岡茉優)は映画監督デビューを目指して、日々...
20代後半の折村花子(松岡茉優)は映画監督デビューを目指して、日々シナリオハンティング。
シナリオの中核は、幼い時分に家族を棄てて家を出た母親のことなのだが、シナリオに深みを持たせたりできるような題材を探して、一眼レフ・カメラでムービー撮影している。
気になるのは「赤いもの」。
なぜ惹かれるのかはわからない。
ま、理由なんてないのかもしれない。
そんなある日、ビル屋上から飛び降りようとしている青年を発見。
建物下には野次馬が集まり、そのなかでひとりの中年男性が「はやく飛び降りろよぉ」と声を上げた。
直後、青年は警察官に説得されて、飛び降りを中止。
周囲からは落胆めいた声があちこちから聞こえてきた。
それをシナリオに書いてプロデューサーと助監督(三浦貴大)にみせたが、助監督からは「飛び降りの場面で、こんなひとがいるなんて理解できない。どういう意味があるんですか。書いた理由はなんですか」と詰問される。
花子にとって、意味や理由はわからない、ないのが当然なのだから答えられない・・・
といったところから始まる物語。
するうち、花子はひとりの青年(窪田正孝)と出逢う。
青年は館正夫といい、空気が読めず、周囲から浮いている、そんな人物だった。
花子と正夫は気が合ったが、恋愛に発展するようで発展しない。
そのうち、花子は準備中の映画製作から降ろされてしまう。
プロデューサーからの一方的な仕打ちで、後釜は件の「理由・意味」を問う助監督だった。
自分自身の物語を盗まれたような気がした花子は、正夫とともに独自に映画製作を続けることを決意し、ばらばらになった兄ふたり(池松壮亮、若葉竜也)を呼び寄せ、故郷へ戻って、父(佐藤浩市)を含めて、家族だけでドキュメンタリーめいた映画を撮り続ける。
母親から見捨てられた父親、そんな父親を見捨てたような子ども三人・・・
というのが後半。
個人的には、前半がすこぶる面白かった。
「理由」や「意味」などに頓着しない、そんな花子の自己肯定が興味深かった。
理由や意味は、世間が勝手に創出しているだけの幻想ではないのか。
「普通」だとか「常識」だとか、大多数が抱いているだけの「幻想」に縛り付けるための言い訳に過ぎないのではないか。
それに気づかせるために遣わしたのが、正夫という青年なのではないか。
彼は一種の天使のような存在ではないだろうか。
なにせ、花子が正夫と出逢うバーのマスターは『アジアの天使』の天使のひと(芹澤興人)なのだから。
なんて思いながら観進めていくと、後半にはいって映画は、前半で花子が唾棄していていた助監督が言っていた「理由」や「意味」が明らかになっていく。
花子が赤が好きな理由、花子の部屋の蛍光灯のスイッチ紐に恐竜のソフビが下げられていた理由、父親が自堕落になった理由・・・などなど。
あらま、びっくり。
父親、別に自堕落だっただけでいいんじゃないの。
見直さなくてもいいんじゃないの。
家族の絆、取り戻さなくてもいいんじゃないの。
ま、そんな映画だと、企画自体が通ることないのは百も承知なんだけど。
なんてことを思ったわけで。
脚本・監督は石井裕也。
コメディドラマとは言うが、
コメディドラマとは言うが、社会問題や家族の問題、そして世の中の不条理とが散らばめられていて、シリアスに受け止めました。
また、ラストも夢半ばというところで終わったのも、現実的で良かったです。松岡、窪田、そして池松のキャラも、最後までブレず、楽しめました。
笑って泣いて感情が忙しい映画
この作品から強く感じたことが2点あります。
1つ目は、理不尽な社会で信念を貫いて働くことの難しさや、やるせなさです。
「長いものに巻かれろ」じゃないですが、経験の長い者のやり方や組織のこれまでの在り方を“絶対的な在り方”として主張してくる人はまだどこかにいることでしょう。その存在の下で、新しい意見や考えをもつ人がいくら主張をしたところで相手にされないという辛さに共感することができました。
2つ目は“つながり”の重要性です。1つ目に挙げたことを乗り越えることができるのは、家族、友達、新しい人との出会いなどなどの人とのつながりのおかげかもしれないと感じることができました。中には、人とのつながりという支えがあったとしても、自分の夢を理不尽な社会が奪ってしまうことで大きな希望を失い、命を絶ってしまう可能性が潜んでいるという命の“儚さ”や“危うさ”とは人生と隣り合わせなのだと思わされもしました。
上記したように比較的重い内容のシーンもありましたが、家族との掛け合いや信頼を置ける人との掛け合いで笑ってしまうシーンが多々あり、楽しく作品をみることができました。
私がこの作品を見たときは、館内に人が多かったので笑いに包まれていたことがあったので、これがその証拠になると思います。
私はプログラムを買ったのですが、そこには監督のこの映画に込められているメッセージが書かれていたので、作品の理解を深めたい方にはおすすめします。
リアルとリアリティー
仕事が予想以上に早く終わったため、ちょうど良い時間帯の映画を探して遭遇した本作。
全体としては、否定的な意見の方と近い感想で、前半部の嫌なキャラ&展開にイライラさせられて本作を選んだことを後悔しかけるも、佐藤浩市さんの出
番が増えてくるあたりから持ち直し、なんとか最後まで見届けられた……という印象でした。
恥ずかしながら、石井監督の作品は初体験だったので、偉そうなことはまったく言えませんが、合う・合わないで言うと合わなかったです……。
(俳優の皆さんの演技は最高でした!)
しかし、不思議と視聴後にも複雑な後味が残る作品だったのも確かで、いろいろと場面を反芻して考えたくなる内容でもありました。
個人的に、どうも落ち着かなかったのは、冒頭、主人公が「だって私、見たんです」と話す、飛び降り自殺を煽る野次馬の下り。これを見て以降、各所に登場する「え? こんなやついる?」というステレオタイプに感じられてしまう脇役を見るたび、「だって私、見たんです」と監督に言われているような気がしてしまい、それが妙な雑音になってしまった感は否めません……。
確かに、現実になさそうな出来事が、現実に起こることってあると思います。それが、きっとリアルでしょう。
ただ、そのリアルをそのまま映像で突き詰めるのであれば、それはノンフィクション、ドキュメンタリーの領域になるのかな……と思ったり。
(もちろん、それでも、そのまま映像にはできないのだと思うのですが……)
作品をフィクションとして世に出すならば、ただ「私、見たんです」と強弁するのではなく、視聴者が「あ、これは確かにあるかも」というリアリティを持たせてあげることが、やっぱり必要なのではないかと。。
でも、そんなことを思えば思うほど、あのクソいまいましい助監督に加勢をしているようで、またなんかモヤモヤしてしまったり……。
(演じた三浦貴大さんはすばらしかったです!!)
物語後半の、オレオレ詐欺の主犯格グループに対し、いきなり喧嘩をふっかける家族って、そこだけを抜き出せば「そんなやついないだろ」という話なんですが、鑑賞中は「ん?」と思ったものの、そこまでの抵抗感は感じなかったので、やはり、そこに至る経緯を自分が知っているかどうか=作中で描かれているかどうか、が大事なんだなと。。。
もしかしたら、飛び降り自殺を煽る野次馬も、秘書の親族を人前で侮辱する社長も、必死に解約をお願いする老父と家族を前に笑いをこらえる受付スタッフも、大声で悪事を暴露するオレオレ詐欺の主犯格グループも、映像になっていないだけで、そうせざるを得ない事情があったのかもしれない。
ただ、それが描かれていないだけ。
そしてきっと、そこが自分にとって、物語にスッと入れるかどうかの分かれ道なのかな……とも。。
もしくは、非常にリアル寄りの背景や映像の質感の中に、突然、ステレオタイプ感の強い人物が登場することで、自分のリアリティーラインがぐらぐら揺れて気持ち悪かったのかもしれません。
(これが、映画の冒頭でいきなりオレオレ詐欺グループと家族の大立ち回りから始まって、そこから時間を過去に戻していく……みたいな作品だったら、そこまでリアリティーラインは気にならなかったのかも。別の作品になっちゃいますが……)
そういった意味で、映画を観る、フィクションを楽しむ際の、自分自身の好みがあらわになる、そんな面白い機会になったとも言えるかもしれません。
出演陣は豪華ですし、演技も魅力的。
前半と後半で作品ががらっと変わり、前半部の溜飲を後半部で下げてくれることはなく、なんとなく「私の冒険はこれからだぜ!」的な終わり方ではありましたが、最後は温かい気持ちになれる作品。
前半の嫌な気分は二度と味わいたくないので、もう一度観ることはないと思いますが、これからしばらく、ふとしたタイミングで思い出しそうな、そんな作品ではあったかなと思います。
どこかで吐き出さないと気持ちが悪かったため、駄文をつらねてしまいましたが、万が一、最後まで読んでくださった方がおられましたら、本当にすみません。。そして、ありがとうございました!!
自分に正直に愛に生きようぜ!エレカシの曲も最高!!
最初モヤモヤしっ放しな分、後半のスカッと気持ちの良いシーンが記憶に残る。
周りに流されて、上の人間にあわせて無難な成功を。そんな人生クソくらえ!
自分らしく生きて何が悪い!
正義は正義で何が悪い!!
家族のハグって、そういうかたちも有りか!?最高!!!
最後のエレカシの曲、ハマり過ぎでまとめ上手で最高。
自分の人生、自分らしく生きて行こう!って勇気を貰えた映画。
役者さん達がちゃんとハマってるのも魅力。特に佐藤浩市さん演じる不器用な父親がピッタリ過ぎて(笑)
家族が生きてるうちにいっぱいいっぱいハグしとかなきゃね。
家族愛たっぷりで、心の栄養補給できる映画だと思います。
閉塞を打ち破る面白さの電撃
通常スクリーンで鑑賞。
閉塞感に風穴を開けようと反撃に乗り出す花子と正夫が台風の目となり、家族が本音をぶちまけながら再生していく…
前半の花子の情熱にやられ、後半の花子の家族の姿に笑い涙し、最後の最後感動で残りの涙を全部持っていかれました。
アフターコロナを見据えて脚本が書かれただけあって、コロナ禍が齎したもの、奪ったものについて思いを馳せました。
風刺も素晴らしい限り。マスクのくだりなんて可笑しくて堪らない。まさしくコロナ禍を総括するような映画でした。
2時間半近い上映時間でもとてもテンポがいいから長さは全く気にならず。今年度邦画ベスト級の面白さでした。「キネマ旬報」のベスト・テンには確実に入るでしょう。
ずっと気になっていた本作、ようやく観れましたが、本当に観て良かったと心の底から思いました。観終わると、当然の如く、家族と「存在を確かめるハグ」をしたくなりました。
二兎を追うと疲れる
「月」もそうだったが2つのテーマを同じような重さで描くので、テーマが拮抗して同時に2本の映画を見ているよう。
2本分なので疲れるのに、2本ともスカッとしないので疲労感半端ない。
前半の映画監督のところ、これでもかこれでもかとムカムカする話が続いてフラストレーション溜まった。
あの助監督は職場のSさんかと思いました。
前半で溜め込んだフラストレーションを後半で一気に反撃、からのカタルシス、を期待したが当て外れ。
後半の家族の話もスカッとしない。
安心して甘えが出ているんだろうが花ちゃん家族に怒鳴りすぎ。
全員はっきり聞かない、はっきり言わない、やっていることがズレてて、そういう人たちなんだよ、と思えるユーモアもなく後半パートももやもや多くてスッキリしない。
家族を知らない空気読めない、もしかすると軽い知的障害があるかもな正夫が疑似家族の一員になれて嬉しそうなのと佐藤浩市の父の思いは伝わってきた。
携帯ショップの手続きあるあるで気持わかるけど、カウンターのお姉さんちゃんと仕事しているだけ。無理言って責め立てても意味ないので証明書もってくればいいじゃん。お姉さんに鼻で笑わせて、悪役なの?
私とは相性が良くない映画と思った。
出演者が豪華。親子共演もあって、せっかくなので水谷豊が携帯ショップで奥から出てくる上司、とかあったらいいのに。ないか。
演技力ある俳優さん多く、特に三浦貴大の嫌な奴っぷりは堂に入ってて、タコ殴りしてやりたいほどのほどの好演と思いました。大物プロデューサー役で三浦友和とか…、 ないか。
ココロのままに
東京テアトル配給作品、ここ最近あまりいい思い出が無いので、今作も大丈夫かなと思っていましたが、そんな不安を吹っ飛ばす快作でした。「花束みたいな恋をした」以来の東京テアトル配給作での個人的ヒットだと思います。
コロナ禍での出来事を笑いに変えるという、コロナが落ち着いた今だからこそできるものにも驚きましたし、常に共感&共感の嵐でした。
序盤はキョドキョドしている花子の姿や、街中の人々を追いかけてカメラに収める怪しげな行動や、自殺を図ろうとする人のヤジの嵐だったりと、はじまりの時点では心は掴まれませんでした。
劇中で、助監督が理由がない、意味がない映画なんて存在しないというセリフは、悪しき習慣から生まれた言葉だなと思いました。助監督自体かなり面倒な人間なので、ファーストタッチから嫌いでしたが笑
自分は普段からアサイラム作品(例:シャークネードシリーズ、多頭サメシリーズ、トランモーファーシリーズ、その他爆発系)を多く観ており、奴らは基本的に常識なんてぶち壊す作品で、しっかりと楽しめる(当社比)ので、意味も理由も無くても映画は面白いよなーと思える人間なので、この助監督は言動のトゲも相まってスクリーンに殴りかかったろうかなと思いました。
若いだなんだで済まそうとするし、花子と性的な関係を間接的に求めようとするし、最終的には花子の手がけるはずだった作品の内容をガラッと変えたりと、コイツが監督になっても面白いものはできないだろうなと思いました。何かコイツに1発カウンターがあればなとは思いました。
プロデューサーも適当に言いくるめて責任逃れをしている感じも中々にムカつきました。現実でもこういう人いるよなーと思いました。正夫の親友の俳優が自殺した時も、言動の軽さから人の死を雑に扱ってるのはこっち側だよなとムカムカしました。
物語がガラッと変わり出したのは正夫が登場してからで、これまたキョドる感じのキャラクターだなと思ったら、思わぬところで行動を起こしたり、謎のタイミングで花子とキスしたりと、空気を読まずに色々面白い方向に広げていく感じに癒されました。窪田くんすげぇなと改めて思わされました。
人間ドッグに引っかかってしまい、映画は頓挫し、助監督がそのまま自分のもののようにしたりと、現実でもあり得そうな事で踏んだり蹴ったりな花子を、これまた正夫が喝を入れて踏みとどまってくれたのが印象的でした。
互いに夢をなすりつけて、なんとかなんとか生きようとする姿が美しかったですし、これがきっかけで父親の元へ戻り、バラバラだった家族を強引に取り戻して映画を撮ってやろうと意気込んでから、映画的には後編に突入していきました。
胃がんを患う父、社長に媚び諂う社長秘書の長男、カトリックな次男、映画制作を潰された長女、花子についてきた正夫となんだかチグハグな家族でやんややんや揉め合ったり、過去の出来事が盛り返されたりして、色々と明らかになっていきます。シリアスな雰囲気を醸し出しつつも、やり取りが軽快なのでコメディにも見えるのが不思議でした。
酒場で呑んで色々告白し、スッキリしたところで、他の席で売春らしき話をしている奴らのことが全員許せなくてアベノマスク装備で向かう姿がなんだかカッコよかったです。長男だからという理由で誠一が全部引き受けて殴りかかるのも兄貴としての誇らしさが出ていたなと思いました。マスクを求めるくだりはやいのやいのって感じで好きでした。
最後の家族でのハグ、亡くなったはずの父が子供たちを先導している姿には思わずウルっときました。ハグを躊躇ってる兄妹たちに正夫が見せた映像が、酔っ払った父を介抱している時に4人でおしくら状態になっているシーンでフフッと笑いが溢れる瞬間がとても良かったです。
どストレートな今作の主題歌はエレファントカシマシ、これまたどストレートな歌詞で映画をまとめ上げてくれていて最高でした。登場人物の道のりがこれでもかとフラッシュバックしてきました。
思わぬ収穫で、観た後に清々しい気分で劇場を出れました。人間ドラマメインな映画でも今作みたいな邦画が多く作られたらなぁと思いました。
鑑賞日 11/14
鑑賞時間 17:30〜19:55
座席 A-4
2人のではなく家族の愛
観るまではタイトルから2人の恋愛ものかと思ったら違ってた。なのでポスターには違和感を感じる。
言いたいことを我慢する主人公(映画監督)が家族を下敷きにした物語を映画化することを願い奮闘するのだが、上手くいかなくなんともモヤモヤした感じで進むのだが、実家に帰ることからやっと物語が始まる。
プロローグがちょっと長めだけど、実家に戻ってからの父を囲む兄弟たちの家族愛がとても心に響いた。
そして主人公(娘)の目を通した父と家族の物語はとても素敵でした。
反発と反抗
お手本のような映画だった。
愛にイナズマが意図することは、まだ噛み砕けてないのだけれど、四角四面の世の中への疑問符がいっぱい詰まってた。
台詞の妙というか、掛け合いの妙というか…発せられる言葉は辛辣で、前半のプロデューサーが無遠慮に放り投げる言葉はムカつく程に正論だ。
それを正論と判断してしまう社会にも思考にもなってんだなぁと、荒んだ我が身を憂う。
MEGUMIさんはすこぶるいい仕事をしてた。
後半の家族パートになってからも、そのスタイルは変わらずで、棘しかないような言葉が射出されていく。
放たれた側は針のむしろのように貫かれるしかない。
そんなシュチュエーションが僕らの日常なのである。
理解できてしまう。
受け止めてしまえる。
ソレってなんだか異常じゃない?と思考の変換器が入れ替わる音が聞こえたような気がする。
さすがと思えるのは、その様々な疑問符を巧みに埋め込んだ脚本であり、それらへの答えもさりげなく入ってるとこだ。
決して断じるわけではなく、監督の解釈が挿入されているように思う。
冒頭から始まり、どこに着地するんだこの作品はと。無軌道にも思える程に目まぐるしくテーマが変わり多種多様なエピソードが織り込まれていく。
俳優陣は見事だった。
虚と実みたいな切り口もあって、皆さんが持ってる虚をしっかりと実に変えてた。
なんだか、弾丸のような台詞に自分が作った鎧を削られていくようでもあった。
そして、これ以上ないだろうと思う程ベタな着地。
それぞれが抱えている課題も目的も何ら解決はしないのだけれど、それが作品の歩む時間なのだろう。
彼らは僕らと同様に生きていくのだ。
そういう風に感じるのは泣かされたからだ。
あまりにベタな着地なのだが、泣かされた。
あの兄弟にやられた。
どんなにとんがったエッセンスで物語が進もうと、万人が共感できるものをラストに用意しておけば、作品は勝手にまとまると言われたみたいだった。
そんな事を実現できる俳優陣がいればこそだけど、それにしても見事だった。
そして、そんな風に思うのも、作品や人に対する春の日差しのような柔らかな視線を常に感じていたからだと思う。
ハグと日本人
何十年振りに実家に帰省する家族。
主人公、花子は駆け出しの映画監督。自分の感覚で生きているから理由や説明が出来ない。
そして仕事に対してはっきり言えない自分がいる。
バーで知り合った正夫。赤を好む花子は赤い自転車に乗る、彼を観ていた。食肉加工業に勤務する、空気が読めない青年。
花子の兄、誠一。ホテル社長の秘書。常に長男と発する恐竜オタク。もう一人の兄、雄一。カトリック聖職者。父も招き入れた。
父は過去に障害事件をお越し、そのあと母が失踪。話す機会を見失った家族は過去を知っていく。まるで全身にイナズマが走ったように。
前半は花子を取り巻く、嫌な助監督、プロデューサーの社会的理不尽の不満。その中ながら、芹澤さんがグラスを2回割るシーンの表情は癒された。
後半は実家に繰り広げられる愛おしい家族の押し問答。誠一が登場したら一気に加速した。まるで竈門炭二郎の長男だからを口走るように。
社会に出ると同じ感覚で共感してくれるのも稀。
良いところ取りしたい人は沢山いると思う。
脚本、論文、本、曲、料理等々勝手に使われる
事もあるんだろうな。どの世界でも。嫌だけど。
アベノマスク、携帯解約不可、1500万円の価値と使用方法、仕事への理不尽、意味と理由を求める上司、何かつけて若いからの口癖先輩、長男だから等々社会批評をコロナ禍と絡めていてエネルギッシュに演出。日本の気持ち悪さもチクりと。後半はパワーをかなり消費したのでは。
母が失踪しても父が携帯代を払っていた。いつか
子供達が話すかもしれないの考えは素敵。
最後は話せなかったけど、どのような状態か知れて良かったのでは。悲しいけど、ある意味スッキリした感じ。正夫が不思議な立ち位置で心地好いスパイス感を家族に振り撒いてた。存在しなかったら成り立たない。
あんなぎくしゃくしてた家族が急にバグって
照れ臭いよね。特に私達は習慣化してないから。
色々な謎と鬱憤が弾けたし、家族っていう
実感が湧いたからハグしたくなったんだろう。
熱演、お疲れ様でした。幼少から赤色を自然に身に付けてたら意味も理由も、理屈もいらないよね。エネルギッシュな家族の形。家族にイナズマでした。
AKY
映画監督の花子は、初監督作品がパァになったが、正夫という良き理解者を得て、再起を図って故郷の実家へ。最低の父親と薄情な兄たち、と思っていたのに、実はそうでもないと分かってくる。
伝えるって難しいけど大事、としみじみ思ったお話でした。
コメディ部分も面白かったです。ガーゼマスクが血で汚れて日の丸みたいなシミになっちゃうんだけど、要らない人に沢山もらえるから大丈夫、とか、やたら1500万円が出てくるとか、窪田正孝さんに「殴るという選択肢はありませんでした」と言わせるとか。中野英雄さんと仲野太賀さんが、レジェンド俳優と無名の新人というのも面白いです。そして、なぜ赤なのか(笑)
花子は時に卑屈な愛想笑いで理不尽に耐え、時にはずけずけと物を言うけど、肝心の本音は中々話しません。生き方が不器用だという点では親近感が持てるんですが、正夫にもあまり心情を吐露しないので、ちょっと共感しにくいキャラクターでした。
則夫さんの海鮮料理屋での男たちの会話のシーンは不快でした。あれは本物の犯罪者で、一発殴ってあースッキリした、という相手ではありません。何より、あんな話を聞かされる則夫さんの気持ちを考えたら、一発殴られる覚悟で、「すいません、その話止めてもらえませんか」と言うのだったら分かるんだけど。
章立てになってると集中力が途切れるので、私としては無い方が良かったですが、画面の幅が変わったり稲妻の効果音は良かったです。
鑑賞動機:松岡さん8割、予告2割。
前半の演技の下手な(本音を隠していること自体を隠せていない)不器用な人物像から、一回爆発した後はもう容赦ないと言うか、のびのび生き生きずけずけ思ったままを口にするように様変わりする松岡さんを、たっぷり堪能した。マーライオン最高です。
窪田君や家族の面々はもちろん、脇役陣も良かった。佐藤浩市さんの下手な演技している父親の自然な不自然さとか。脇役といえば三浦貴大の悪辣助監もかなりのインパクトだった。人間は〇〇、みたいな決めつけ/レッテル貼りはまだいいとしても、その途端に思考停止して、それ以外が存在しないかのように切り捨てる考え方には虫唾が走る。洗脳ってこんな感じでされるのかも。
後半の「病気」「母親」「ハグ」などのサブエピソードの
絡め方や、ミステリのような種明かしにも引き込まれた。
難をいえば終盤の殴り込み(?)に行こうとするエピソードは、やや作為が強い感じがしてすわりが悪いと思った。何かうまいやり方あっただろうか。
名画を撮る映画という点では、実際の撮っている状況の組み込み方は好き。ただやっぱり完成させて、もう一段引き上げて欲しかったかなあ。
みんないるか!?
嘘か真かわからない。
自分の手で触れて実感がなければわからない。
“ハグ”ってそういうことを確認できるためにあるのかなと思った。
一体何をみんな考えて、心に据えて生きてるんだ?
何が狙いなんだ?とわからなくなった。
社会の不条理によって腹が立つシーンが非常によかった。
支離滅裂
特に出てくる人の台詞や感情が支離滅裂な感じで、何だかモヤモヤ感があるのですが、最後にはそれが家族の愛で纏まっていく感じでした。いかに疎遠になっていても、何か根底で繋がっているのが親子兄妹でしょうか。
自分を偽らないと生きていけないのか
周囲に合わせて自分を偽り演じて生きることに苦しむ花子に共感した.
正夫の純粋で空気の読めない性格が話をポップにしており、折村家族の諍いが特に楽しめた.
見終わった後に満足感があり、とても良い映画だった.
「愛とイナズマ」というタイトルについてなぜイナズマなのかが気になった.
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