LAMB ラムのレビュー・感想・評価
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戸惑いながらもスクリーンに魅入られた
予告編ではだいぶもったいぶっていたけれど、牧場で生まれた羊と人のハイブリッドを育てる物語ということはわかっていた。ただ、どんな展開になるのかが気になって鑑賞することにした本作。
冒頭、人間の言葉がまったく聞こえてこない。牧場で羊を飼っている夫婦が出てきても会話がない。このままセリフなしでどこまで行くんだ?と不安になるくらい。アイスランドの山々と霧がかかる風景の下、淡々と進む話は若干退屈になりがちだが、個人的には飽きずに観ることができた(隣の人はわかりやすく船を漕いでいたけど)。だってこんな話好きだから。
羊っ子のアダの姿や成長具合、何ができて何ができないのかを観察してしまう。でも、アダの心情に思いを馳せていたところで起きる急展開。あれが何なのか全く説明がないまま、一気にラストまで持っていかれた。観終わった後は正直戸惑いが強かったのだが、結局最後まで集中してしまったのだから面白かったということ。
ラストは突然に
霧と山に囲まれた広い牧草地に羊と暮らす子供がいない夫婦は、羊でない何かを、驚く程静かに受入れてストーリーは始まり進んで行く。見終わった後、ああ、飼い猫と飼い犬だけがずっと知っていたんだねと思った。
期待しすぎたかな?笑
予告を観て期待しすぎていました。
上映している映画館が少ないので少し遠征して観たがその価値はないと思ってしまった。
内容がよくわからないし、第3章まで分けた意味もわからなかった。
セリフがすごく少ないし謎の濡れ場
R15なのは濡れ場せいか??って思うくらいの内容。
ツッコミがどころ多数あり期待して見ない方がいい。
カテゴリーを超えた独自の世界観を持つ作品
第74回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」受賞のアイスランド映画ということに惹かれて鑑賞。
日本語のキャッチコピーは、「禁断のネイチャー・スリラー」子羊を我が子として育てるという荒唐無稽な設定ながら、この軽々しいコピーとは程遠い、全編現実味を帯びた描写でストーリーは進む。
アイスランドの荒削りな大自然に囲まれ、人里離れた山あいにポツンと建つ家と羊小屋。そこに住む夫婦。雄大ながら寂寥感のある寒々しい景色と巧みな演出の中、俗世から切り離された夫婦を描いたドラマに没入していく。
そこには、義弟、羊の他に一緒に暮らす牧羊犬や猫が脇役として登場。この脇役たちが、ストーリーを更に盛り上げていく。そして衝撃のラストへ。
アイスランド映画ならではともいえる不思議な空気感は、自身のこれまで見てきたどの映画とも被ることがなく衝撃的。カンヌで問題作と評価されたこの映画には、カテゴリーを超える独自の世界だった。
スリラー、ホラーとは異なる、奇妙で重厚なドラマ。羊好きにとっては、微妙な映画。
結局、許されなかったのか…。ある夫婦がつかんだつかの間の幸せ。
子供を亡くした夫婦の元に不思議な子供が産み落とされた。
これは神から与えられたのか…、つかの間の幸せを夫婦はつかむ。
アイルランドの荒涼とした大地のもとで、静かに繰り広げられる北欧的ファンタジー。
独特の陰鬱さと静けさが、ひたひたと迫る恐怖を予感させる。
最後に来たのは代償と言えるものなのだろうか。すべてははぎ取られ、持ち去られてしまった。
すべてが去った後、マリアはただただ、立ち尽くすだけだった。奪い取ったものは、やはりその手のなかをすり抜けるように消えてしまった。
その幸せは最後まで続かないことをマリアは知っていたのかもしれない。
#164
羊
人より動物の方が登場していた印象
アダがひたすら可愛い
おじも、最初あんだけ悪く言っていたのに、いつの間にか仲良くなってる
ラストそうきたか、、、
因果応報
旦那の弟とマリアの関係とか
子供を亡くしている夫婦だけど
羊頭の赤ちゃんアダをすんなり受け入れる事
なんか共感出来ない笑
アダを受け入れるなら、お母さん羊から引き離さなくても良いじゃないかと思ってしまう
子供を愛でる気持ちは分かる夫婦じゃないの
自分良ければ良いのか
もうアダは
自分の亡くした子供の生まれ変わりと信じていたのだろうけど
なんかなぁー
"なんとも気味の悪い…"な映画
羊の頭をした子供の手を引く衝撃的な予告編を見た時から、もう気になって仕方がなかったんです、この作品!
で、本編は…
さらに衝撃的な…
最後は、開いた口がポカンでした(笑)
正直、ネタバレを調べてみない事には、この作品の意味は、???…。
羊は"悪魔の使い"?
自分の不幸な境遇を憂いて、他人の幸せを奪うな…そういうこと?
でも、娘を失った羊農家の敷地に最初土足で入って来たのは、あの"悪魔"のはずでは?
急に帰って来た"弟"には何か意味ある?
宗教的なお話?それとも、政治的なお話?
インパクトのある作品やホラー好きな方、後味の悪い、というかよく分からないお話が好きな方にオススメ!笑
*この作品、舞台となる自然が素晴らしい…IMAXとかどでかい劇場で観ると、もっとテンション上がるかも…と思うのは私だけ?笑
ハンドボール
A24の作品で、あまりグロくはないとのことで鑑賞。
最初のタイムパラドックスものの説明は意味があるのか不明。
自分としては大学生の時にハンドボールをしていたので、出演者がハンドボールに熱狂していたのが楽しかった。
愛の亡骸が腐臭を放ち始める時…
亡き娘への思いを断ち切れずにいる夫婦。 高山で牧羊を営む二人の日常は、それでも平穏に見える。 しかし、受け手を無くした愛は、もはや魂を失った肉体と同然。 腐敗し、変質していく。 執着してはならなかったのだ…。
腐り始めた愛は、喪失感に形を変えて二人の心の中に留められていた。 そんなある日、その腐臭に引き寄せられるように、悪魔が近づいてくる。 あまりにも深過ぎた娘への愛の亡骸は、悪魔の誘惑に簡単に惑わされ、歪んだ欲望へと変質してしまうのである。
作品の核には、宗教的なメッセージが据えられているように見える。 最後に出てくる、おそらく羊ではなく山羊の化身は、サタンの具現化だろう。 ラストカットは演劇的で、人間の業の深さを感じ入らせてくれる終わり方だ。 画面は、終始灰色がかったトーンで覆われており、行き場を無くして彷徨う夫婦の心象を、過不足なく写し出していた。
決め手になっているのは、見事な特殊映像である。 子羊のアダちゃんを、ここまでリアルに愛らしく表現できたからこそ、この作品が成立したと言っても過言ではないと思う。 一方、この物語の中心人物となるのは、母親マリア役のノオミ・ラパス。 彼女の繊細で起伏に富んだ感情表現も素晴らしかった。
バルディミール・ヨハンソン監督の長編一作目ということだが、全体的に統一感があって、かなりの出来ではないだろうか。 もはや異常をきたしてしまっている夫婦の精神状態を、夫の弟を介在させることで浮き上がらせるあたり、脚本もうまく練り上げられている。
純粋なホラーとは言えないが、人間の奥深い部分を見せられるという点において、非常に怖い映画である。
愛と欲望は、表裏一体。
親の愛といえども、またしかり。
これはちょっと・・・・・
羊飼いの夫婦の身に起こった怪談。
風景が魅力的。演出のムードも個人的にはかなり好みのタイプ。
なのですが・・・
この世ならぬ怪異が起こるのは、まず半獣半人の生き物が産まれること。
ここまでで約10分くらいでしょうか。
次に怪異が起こるのは上映終了まで残り10分くらいの辺り。
この間、ずーっとひたすら、何事かが起こりそうな雰囲気だけの描写が続きます。
上映時間は1時間46分。
うーん・・・・・・
登場人物の心情もよく解りません。
お国が違えば人のメンタリティの違いもそりゃあるでしょうが
でもね、あんなのが産まれてきたんですよ。
「あんた、羊とヤッタんか!」と、一悶着ぐらいあるのが普通でしょう。
うーん・・・・・・
これ、30分くらいに短縮したら、怪談風おとぎ話としてイイ感じになるかも知れません。
45分くらいに切ってトワイライトゾーン風にしてもイケるかな。
非常に残念です。
好きなタイプの映画だっただけに。
ハマる人はハマる独特な雰囲気
この映画は、アダや羊など喋らない動物達によって、とてつもなく不気味な雰囲気を醸し出していて、この雰囲気にハマる人はハマると思います。
実際に私はこの雰囲気にハマってしまいました。ですが考えさせられる展開も多く、人によってはモヤモヤさせられるかもしれません。
貸し借りが均衡する世界
2021年。バルディミール・ヨハンソン監督。アイスランドの田舎で暮らす中年夫婦。ある日、飼育している羊が生んだ赤ちゃん羊は下半身が人間だった。その子を自分たちの子として育てる夫婦の話。
超越的な存在が人間に試練を与える話だと思いこんでいたが、最終的にその存在が姿を現すことで一気に話が具体的に収斂していく。謎がなくなる。ネタがばれてみれば、貸し借りが均衡する、ある種の正義の物語だったということになる。もっと不気味な、ミヒャエル・ハネケのようなものを想像して見ていたのだが。
与えたら奪う、与えられたら奪われる。羊赤ちゃんを産んだ母羊を殺したので、夫は殺される。羊ー人間ー羊人間の関係のなかで均衡が成り立っている。人間中心主義批判であることは間違いないが(失った娘の代わりとしての羊赤ちゃんへの思いやりなど羊人間にとっては意味がないし、妻と義理の弟に流れる微妙な感情の流れも意味がない)、ずれのない均衡した貸し借りの世界は近代以前の中世的な正義の表れのようにみえる。
もちろん、羊人間が見えてしまうと怖さは減る。しかし、人生の無常さの具体性は増す。人知を超えたモノが具体的に存在する世界では、人間の生活や感情など大した意味を持たないのだ。最後の主人公の嘆息はそうした「人生」を見てしまった人の嘆息だろう。
よーわからん
羊が産んだのは半人半羊
その子を自分たちの亡くなった娘の代わりに育てる羊飼い夫婦
自分の子供を取られた母羊が毎晩鳴いて五月蝿いので、羊飼いの嫁が銃で殺してそこらに埋める
なんやかんやで仲良く三人で暮らしてた
(旦那の弟が来るけど途中退場するから割愛)
旦那と半人半羊の子供が外出してたら、多分その子の親(羊のオッサン)が旦那を銃で撃ち殺して、子供と一緒に帰っていく
あらすじをざっくり書いてみても、何が伝えたいんだか、よくわからない
因果応報?
それだけ?それだけの映画なの?
記憶に残るっちゃ残るけど、映画館で見る映画じゃない
羊たちの沈黙…?
どこまでも続く曇天の空、果てしなく広がるアイスランドの大地を舞台に、そこに暮らす羊飼いの夫婦が、破滅への道を歩んでいくスリラー・ミステリー。効果音やBGMも一切無く、聞こえてくるのは北の大地を吹きすさぶ風の音と羊たちの泣き声。それが却って、この作品の謎めいた不気味さを煽ってくる。
本作は、禁断な生業への贖罪といえる内容で、賛否が別れる作品だと思う。最後の最後まで、謎を引き付けて、心揺さぶってくる演出は、素晴らしい。しかし、ラストのオチや正体の部分が、今ひとつハッキリしないまま、非情なまでのイヤミスで、いきなりエンドロール。やや短絡的で、何となく消化不良で観終わった方も多いのではないだろうか?
前半は、トラクターで牧草を刈り、干し草を羊に与え、放牧犬と共に羊を追い込み、羊飼いとしての日常を大変リアルに描いていく。そんなある日、羊の出産に立ち合った時、羊ではない『何か』が生まれる。子供を亡くした夫婦は、その『何か』にアダと名付け、子供の様に育てることにする。
しかし、母親の羊は、夫婦に連れ去られた子供を追い求めて、夜な夜な夫婦の部屋の前で子供に向かって「メェー」と鳴き続ける。次第に妻のストレスが溜まっていく中、夫の弟が借金から逃れて、舞い戻ってくる。当たり障りない夫婦と弟の会話の中にも、少しずつ不穏な空気が漂い始める。
本作のスリラーとしての魅力は、物言わぬ羊の描写にあると思う。音のする方向に、一斉に見つめる羊たちの視線、自分たちの運命を知っているかのような、哀愁が漂う鳴き声、全てわかっていると語ってくるような仕草。まさに、悲哀が溢れる『羊たちの沈黙』とも言える。
妻のマリア役のノオミ・ラパスは、『シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム』や『プロメテウス』にも出演したスウェーデン出身の女優。本作では、田舎の羊飼いの妻らしくスッピンで、泥臭い体当たりな演技を魅せてくれただけでなく、製作総指揮も務めている。ラストシーンは、いろいろな思いが掻き立てられる、彼女のアップでエンドロールを迎える。
解釈が何通りもできる
さすがカンヌ作品。作りはいたってジミ。登場人物も少なく、セリフも最小限。
私の解釈は
このストーリーに良い悪いはない。白夜が続いて昼も夜もなくただ時間が過ぎていく。生きなければならない。
ラストはやはり因果応報であり、プラス・マイナス零になってしまった。
人間の強欲も結局は自然の淘汰作用で打ち消される。
とても面白い
頭と右手が羊で、他が人間の子どもを我が子のように育てる、里親映画だ。その子が特に手が掛からないいい子に見えるけど、感情も描かれず、空疎な感じもする。おじさんのドラムに見入っていて、音楽が好きなようだ。
それほどドラマチックな事件や展開がないまま地味に進むのに、退屈しない。岡田索雲さんの妖怪の漫画のようなテイストだ。特に最後の羊おじさんが岡田索雲さんの漫画に出そう。
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