TOVE トーベのレビュー・感想・評価
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トーベその人の出会いと別れの物語
ムーミンの創作の秘密を期待して見ても、それを掘り下げてはいない。ただし、キャラクターの一部には明らかに関わる話ではある。トーベ・ヤンソンが同性も愛したことは良く知られているが、そこには自由を求めた彼女の人間性がある。この映画は、彼女の出会いと別れの人生を切り取ったもので、過剰な説明を避け、重要な幾つかのシーンにフォーカスを当てたものである。正直なところ、これを見ても彼女の人格には謎が残る。しかし、それこそムーミン的なのであって、理詰めで突き詰めず、こちらに想像の余地を残してくれる。インテリが多いフィンランドのスウェーデン語マイノリティの生活の一端も垣間見ることができる。
ソフトなエマニエル夫人?
レイトショーで鑑賞しましたが、8割が女性。
ムーミン柄のものを身につけている人が多数。
ムーミン好きなのか、フェミニストなのか?
しかし、ムーミンの映画ではありません。
ムーミンの作者の話で、ムーミンキャラの出現頻度はかなり抑えてある印象。
ソ連とナチスドイツに囲まれた第二次対戦中に始まる物語。
自分に正直に女性が自由に生きる話。
しかし、あまり苦悩や葛藤は描かれておらず、驚くべき展開もありません。
それが、史実かも知れませんが。
なので、彼女のファンか、テーマに惹かれないと面白くないかも知れません。
美術や衣装はヨーロッパ映画によくあるように、派手さは無いが好感のてる丁寧な作り。
音楽は、トーベの好みなのかスイングジャズと一部シャンソンです。
お隣の国では、『ホロコーストの罪人』のように軍政だと悲惨な状況になりますが、フィンランドでは芸術かがまだ活動できています。
やはり、平和が重要です。また、イギリスでは戦後長くまで同性愛は犯罪でしたが、法的には存じませんが、それほど忌避されている様子はありませんでした。
また、文化の中心としてのパリの重要性が垣間見れました。
今ひとつ焦点が定まっていない印象があるので、丁寧な作りに対し、星3つ程度にしか評価できませんでした。
愛されるのって難しい
人を愛するより、人に愛される方が難しい。映画を観ながらそう思った。
わたしもいい加減奔放に生きてきた方だけど、愛されたことってどれくらいあるかしら。
トーベは評伝なんかを読んでも感じるけど気難しい人だったみたいだし、一方で多分どこか寂しがりというか、人に求められたがって認められたがっていたようにも思う。確かにムーミンで認められたけどあれは本意ではなくて、本業でその才能を認めてくれる人が欲しかったんだろう。
世の中ままならない。
わたしはそのムーミンがあったから彼女の作品を愛したのだけど。
ムーミンには結び着くと言うよりは…
トーベ・ヤンソンの半生だからしょうがないけれどなかなか奔放。いろいろ才能あった中での1ページ、なんだムーミンは、と。お話半ばは女性同士のくっついたり離れたりな恋愛話でしかなく退屈。せめてフィンランドの自然な景色がもう少し映像で見れたら良かったなー。
わたしは“え”きだよ、この“す”いが
シンプルに恋愛の映画だった。議員を誘って不倫するぐらいまでの序盤は、トーベが自由奔放で強くて、こっちからは憧れて見上げる感覚だったけど、ヴィヴィカに出会ってからは毎分、彼女は高度を下げてきた。恋する人の気持ちは古今東西たいして変わりはないってことだと思う。
でも、煙草と酒とパーティーと濃密スキンシップがたっぷりで、今年観ると光り輝いて見える。それに、自分と彼女をトフスランとビフスランにして表すトーベがかわいいし、トフスランとビフスランがかわいい。
洋服や室内にある小物やセリフがおしゃれなのも期待通り。別にトーベやキーパーソンがここぞで言うセリフに限らず、トーベと父親が口論になると「コーヒーはケンカの後にする?」とやんわり止めにかかる声があったりとか。自分の恋人が同性と寝たと聞かされて「本気じゃないんだろ?」を「君は自由を試したんだろ?」と換言したり。
パーティーの夜にバルコニーの手すりの雪の上にグラスを置いてダンスするのもよかった。女ったらしのブルジョワ演出家・ヴィヴィカの髪型もよくお似合いで。あと、フィンランドの人の名前ってみんな神様の名前みたいでかっこいい。
スローモーションになったり、セリフや動きがないシーンがあったり、時間の使い方もフィランドっぽい気がした。フィンランドがどんなものか、本当はよく分かってないけど、これフィンランドっぽいなと思うものは、ニアリーイコール好いたらしいもの。
トーベの真っ直ぐな眼
トーベは自分からでなくて、常に相手からアプローチされる。そして断るか距離をもつ。用心深い。それからトーベは今度は自分の意志で相手を誘う。サウナに。キスに。最初は受け身で消極的、そして心にストンときたらキラキラと真っ直ぐの眼差しで相手を誘う、明確な言葉で。それが私は大好きだ。
ヘアスタイル、メイク、表情でどんどん大人になっていくトーベの顔は本当に美しくてかわいい。仕事服もパーティーのワンピースも普段着も全部似合っている。彼女の部屋も素敵。天井高過ぎで暖房にお金かかりそうだけど居心地良さそう。ベッドの天蓋が中途半端で笑ってしまうけどかわいい。くいっくいっと酒を飲み、煙草を吸う姿が他の女友だち含めてみんなとってもいい。レコードの音楽に合わせて踊るトーベがとても愛しい。なんて愛らしく可愛いいのだろう、すごく悩んでいるくせに。
トーベの真っ直ぐの視線、眼差しにはだれもが負ける。彼女の恋人、男であれ女であれ。彼らが生涯の親友になるのもよくわかる気がする。
お父さんのこと大好きなトーベ。お父さんもトーベを愛している。わかる。トーベの言葉遊び、大好きでわかる。似たような遊びを小さい頃、妹とよくしてた(妹も忘れてるかも知れないし、いつ自分が死ぬかわからないから書いておこうっと。「ガチャガチャギンコ」これが主人公の名前。妹と沢山のお話を作りました)。
私はトーベのような女性が大好き。日本の女性の半分がトーベみたいに行動できたらどんなに素敵でしょう。
ムーミン関係なく、1人の女性の物語として
芸術家として絵で勝負したい気持ちと、生業として商業用の絵を描くこととの狭間で揺れる気持ち。アトスとヴィヴィカを愛しながら、どうしてもヴィヴィカを諦めきれない気持ち。
人間の、説明のつかないぐるぐるした葛藤や進歩のなさや格好悪さみたいなところを全部描いている感じ。あくまでトーベというある女性の物語であり、30代の約8年間のみを濃密に描く。だから、ほぼムーミン要素は皆無なのだなと思った。
個人的にはトーベの人間性はあまり好きになれなかったけれど、戦後すぐにあんな女性が居たのは珍しかっただろうな。現代なら彼女はもう少し生きやすかったかな、そうでもなかったかな、等と考えていた。
ムーミン要素を抜いたトーベさんの物語!
試写会で拝見しました!ありがとうございました!
ムーミンが生み出されるシーン等期待していたのですが、ほとんどトーべさんの(ムーミン以外の)プライベートな部分の物語でした!
映倫がGなのにしれっと裸出てきたりセクシーなシーンが度々あったので親子とかで見る場合は注意ですね笑
ムーミンが好きだから!って方が見たらちょっとびっくりしてしまう気がします笑
ヴィヴィカさんの男気ある色っぽさすごい良かったです…!!時々出てくるムーミンのイラスト可愛かったです!
寄り道多き、人生という名の冒険
寄り道多き、人生という名の冒険。
名高い父との軋轢、保守的な美術界、そして性の偏見など、世の趨勢に抗い、逆風を追い風にするトーベの明朗快活な生き様。現実と創作の狭間で、個の在り方に踠きながらも、淀みなき踊りの如く、華麗に自由を掴んでいく気持ちよさが画面を通じて伝わってくる。今作を観ることでムーミンを見る目も変わってくるのでは。
タイトルなし
「ムーミン」の原作者として知られる
フィンランドの作家 トーベ•ヤンソンの半生と
ムーミンの誕生の舞台裏を描いた作品
1944年ヘルシンキ
防空壕の中で怯える子供たちに語った物語から
ムーミンの世界が生まれた
同性愛が犯罪であった時代に
自由奔放なトーベ
全く知らなかったトーベのこと
自由を愛し情熱的な彼女の生き様が
ムーミンの魅力となっているのかも
スナフキンやムーミンママ
トフスランとビブスランの奇妙な会話
彼女の周りの人々がモデルとなっているのも
とても興味深い
映画を観てまたムーミンを読んでみたくなった
今までとはちょっと違った
ムーミン谷の住民の姿がみえるかもしれない
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