TOVE トーベのレビュー・感想・評価
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トーベヤンソンの物語
戦時中から戦後あたりの、トーベヤンソンの物語。
男性も女性も、不倫関係で進んでいく。
描かれるヤンソンはなかなか捉えどころのない人物。
物静かなようで秘めた情熱はあり、気難しい。
舞台演出家のヴィヴィカに振り回される。
この映画が何を伝えたかったのかはわからないけれど。
ラスト8分間は号泣でした
いい映画でした。
執着とか嫉妬とかは健康によくないものという認識です。
しかし、こと芸術に関してはとても重要なエネルギー源であると学びました。
全くの凡人である自分には関係ないことではありますが納得しました。
なので、これからも自分はダークサイドとは距離をおき
執着心、嫉妬心とは無縁な平凡な人生を幸せに送りたいです。
主人公の父親は取っ付きづらく
プライドの強い人間で、
主人公に辛くあたります。
でも最後には、娘の愛し方が分からず、
ただ愛情を表現することが苦手だっただけなんだとわかり
めちゃくちゃ泣きました。
自分の父親も同様でしたので。
日本におけるアニメ版ムーミンの時代を生きた者では
ありますが、
ムーミンの見方を完全に変えてくれた作品です。
良き作品に出会えて嬉しいです。
感想
なんかムーミンが架空の生き物で哲学的なセリフのある物語なのは彼女が表れてると思った。
子供の頃にアニメで見てた程度の記憶と印象だけど…。
トーベと付き合ってた男性の会話はひやひやしたけど、気持ちを押し付けたり執着したりしないで、思いやりがあってすごいと思った。
よく物語では面倒なことになるけど杞憂だった。
トーベとヴィヴィカの関係もそうだった。
相手の気持ちを聞いて悲しむけど怒らない。
非難しない会話は新鮮だった。
ヴィヴィカの気持ちが見てる間よく分からなかった。愛しく思ってくれてるはずなのに行動が伴ってない。性を気楽に楽しむ価値観なのか。
自立していてミステリアスな魅力がある。
最後にヴィヴィカの気持ちが文で載ってて少しわかった。
ムーミンの作者トーベのことは海外では有名なのか…?
私は作者のことを全く知らなかった。
知られざる世界
全く知らない世界でした。
ムーミンには、子供向けとは思えない仄暗さを感じていましたが、作者の半生の映画を見て納得。
違法である同性愛に身を焦がし、それを隠さないトーベの姿には、強さを感じる。
芸術家としては芽が出ず、他の分野で、という負い目など、苦悩も描かれている。
芸術家としては失敗したから、とのセリフがあるが、この生き方は究極にアートなのでは?
トーベの恋愛、芸術に軸を置いた映画
ムーミンの出て来方がさり気なくて良い。画家として失敗したからイラストを描いているというスタンス。最後、亡くなった父がスクラップしてくれていたムーミンのイラストのアルバムが素敵。各キャラクターが誰を反映しているのかは知っていたけれど、こうしてトーベの周りで生きる人間として見ると、また感じ方が変わるなと思った。ヴィヴィカもトゥーリッキーもかなりイメージ通りだし、トーベもチャーミングだった。小物や洋服、アトリエでもある部屋の中、全て素敵だった。影絵でオバケを映しているシーンがとても好き。
心に正直に生きる
彫刻家の父ヴィクトルとの軋轢、心の支えとなる心優しい恋人アトスとの交流、舞台演出家ヴィヴィカとの運命的な出逢いの中で、進むべき道を模索しながら自身の心に正直に生きたトーベ・ヤンソンをアルマ・ポウスティが演じる。
素朴なタッチで描かれた個性豊かなキャラクター達(スナフキンのモデルとなった人物…穏やかさと思慮深さはスナフキンそのもの)の挿絵の数々(昔図書館で借りた本の表紙や挿絵を懐かしく思い出しました)、ペン先から姿を現したキャラクター達の素朴な愛らしさ、子供達の笑顔…ムーミン谷の住人達にまた逢いたくなりました。
ートフスランとビフスラン
ー二人は通じ合っていた
映画館での鑑賞
最高でした。
ムーミンも大好きですが、
トーべ・ヤンソンさんも、大好きなので、
彼女の恋愛話を知ることが出来て、よかった。
見てる間は、大好き、からの
しんどい、しんどいの展開で、
「はやくトゥーティッキ出てきて…!」と、泣きそうになりながら観てたんですが、
登場の仕方と、
ラスト、最高でした。
トゥーティッキエピソードは観たいけど、搾取されるような表現されてたら、すごいやだ。と思っていたので、
制作側のトーべ・ヤンソンさんへの愛を感じました。
良かった。
超良かったです。
ヤンソン島に行きたくなりました。
『この物語では、ムーミンが添え物』とコメントしている方もいらっしゃ...
『この物語では、ムーミンが添え物』とコメントしている方もいらっしゃりますが、大学時代にムーミン好きが講じトーベヤンソンについてレポートを書いた私は、納得できる点が多く非常に楽しめました。
冒頭のパーティーでのダンスシーンで、新聞紙?で作った帽子が妙にスナフキンっぽいなと思ったら、「やっぱり」みたいな、わかりやすい表現が多く見られた気がします。
確かに、映画用の恋愛に焦点を当てた情事の多い映像作品だった感はいなめませんが、きっとトーベについてムーミンについて少しでも知識がある方が見れば満足度の高い時間を過ごせたのではないでしょうか?
そうでなくても、現代の女性には(男性にもかもしれません。)刺さるシーンがひとつもないわけではなかったと思います。
起伏が激しい作品ではありませんでしたが、淡々としていて北欧っぽさを感じる色彩の少なさ、好きな人が家に来る直前のソワソワした気持ち、シングシングシングで踊り狂うトーベなど、好きな瞬間が沢山ある映画でした。
時代に家族に恋愛に翻弄されたトーベだからこそ、創作できた物語がムーミンなんでしょうね。
そういえば、ムーミンのお話に「世界でいちばん最後の竜」ってお話があります。ムーミンがどんなに気にかけてもちっとも懐いてくれない竜が出てくるお話ですが、ヴィヴィカの存在もこのお話に影響を与えているのですかね、、、?
ムーミンの裏側にあるもの
ムーミンは明るく平和的に見える一方で、風刺的で道徳的な一面のある童話。これを作る礎となっているのは、トーベのそのままの葛藤や喜怒哀楽がそのまま表現されていることが理解できた。ムーミンの登場人物のベースが実在しているということは知っていたが、あそこまでトーベの恋愛の自由さが起因していると知ったことに驚いた。スナフキン、ビブスラン、トゥーティッキ、それぞれの彼女の想いを知ったうえで、改めてムーミンを読んでみたい。何かを作り出す時には、その人の悩みや葛藤の大きさだけ作品に影響が出る、のをしみじみと感じる。創造とは、想像の波であり、喜怒哀楽の波の大きさなんだろう。
トーベの半生をダラダラと辿った伝記ドラマ
売れっ子彫刻家の娘であるトーベと、ブルジョワ階級の舞台演出家ヴィヴィカの同性愛の様子が、トーベの芸術とそれを取り巻く環境に対する思いの変化と共に淡々描かれており、物語全体が平坦で締まりがなく、引き伸ばした割には拍子抜けする程あっさりとした内容だった。
加えて、前提となる予備知識(トーベが恋人に貯金を使われしまい「芸術村」計画が頓挫してしまったことや、当時のフィンランドでは同性愛が犯罪とされていたことなど)が必要とされ、そのことが物語の理解を妨げ、面白さを半減させてしまっていると感じた。
一方で、衣装や舞台装置はノスタルジックで美しく、音楽も一度は耳にしたことがあるであろう"古き良き"名曲が多数挿入されており、親しみの持てる選曲だった。
童話作家の現実
世界中の子どもたちに愛されるキャラクターのムーミン。
でも、その作者トーベ・ヤンソンはバイ・セクシャルであり、奔放な性生活を送り、本当は劇作家になりたくて、ムーミンはあくまでも生活の糧として描いていた・・・
全てがこのとおりでは無いにしろ、クリエイティブな仕事って、枠にはまらない人でないと良いものが生み出せないのも事実だと思う。
言葉遊びのくだり等は堅物の父への反発から如何にくだらないことをしてやろうかという偏屈さを強調しているのだろう。
でも、バイオグラフィーって変に美化するより、こういう生臭いもので良いのかな。
そういう点で性的描写が多いにも関わらず、レーティングがGなのは映倫のちょっとした英断だと思う。
ネタバレ注意
予告など何も見ないまっさらな状態で鑑賞しました。
トーベ・ヤンソンの若き日の話であることは予想していましたが、同性愛の話だったんですね。
でも、恋愛がこの映画の軸であることが2/3過ぎるまで私には理解できていませんでした。それほど、なんだかぼんやりとした薄い恋愛体験としか思えなかったんです。
相手役の女優さんもあまり魅力がなく、なぜ二人がそこまで惹かれあったのか、なぜこれがトーベの人生にそこまで大きな意味を持ったのか、何も腑に落ちるものがありませんでした。
若き芸術家としての苦悩やムーミンで成功するまでのあれこれがメインテーマだろうと思いながら見てしまったからかもしれませんが、どうも芯のないストーリーに感じられました。
自由なんだけど。
思ってたのとちがう。。
あの時代、制約もある中で自由に生きようとする女たちは魅力的なはずなのに、あんまりそう思えなかったのはあまりにも恋愛をヒューチャーしてしまったからなのか。もう少し作品に関わる部分をもっと描いてほしかった。二人をキャラクターに投影したトーベはとってもかわいい人だなとは思ったし、トーベ自身のことは観る前より好きになったこと、それとインテリアが素敵で眼福だったことは、よかった。
ムーミン誕生秘話ではなく、若き日の恋愛や創作を描いた作品
この作品はムーミン誕生秘話、と云うよりトーベの若き日の恋愛や、創作、彼女がどんな人だったのかを描いている。
ファーストシーン。
戦時下で防空壕に避難しながらもムーミンのイラストを描いていた。もう既にムーミンが誕生していた。
恋人の女性のヴィヴィカをずっと一途に愛していたが、向こうは気に入れば誰とでも寝てしまうタイプ。
正式にプロポーズされたアトスとも、ヴィヴィカを忘れられず別れてしまう。後にスナフキンのモデルになった男性だそう。
このシャンティ・ロニーと云う俳優もチャーミングだった。
アトスはトーベから『女性と寝た』
と告白されて、正直どう思ったんだろう?当時、同性愛は勿論タブー。病気であり、犯罪だったとのこと。
アトスはトーベともし婚姻関係を持ったとして、トーベとヴィヴィカ、アトス、ヴィヴィカの夫の4角関係になるのはさすがに無理だったんだろうなぁ。
トーベも、やがて奔放なヴィヴィカに耐えられなくなり、パリで別れを告げる。
たが、その時にトーベは『絵画もイラストも漫画も舞台もやりたい。だけど一つには絞れないの』
『だったら全部やればいいじゃない』舞台監督だったヴィヴィカが助言する。
ヴィヴィカは確かに魅力的。どことなく『燃ゆる女の肖像』に出てきた画家役の女優さんと重なる。格好良くて男前なのだ。
ムーミントロールの絵本は次第に子供たちに読まれるようになり、イギリスの夕刊紙にも6年間連載契約を結ぶ。
この辺りで映画は幕を閉じる。
何となく女性目線の作品だなと感じたのですが、やはり女性監督でした。
トーベの女達らの逞しさ、芸術家特有の際立った個性。繊細で傷つきやすいところ。煙草やワイン、パーティー、踊ることが大好き。愛に一途。情熱家。
そんな人間くさい彼女に魅力を感じた。トーベ役の女優さん、アルマ・ポウスティも人懐っこく、とてもキュートだった。
”ジェンダー”には絡めないように
先ずは、あくまで史実を元にしたフィクション。その時々の心情などは本人のみしか分るわけが無く、相手も又然り。
それよりも”ムーミン”の作者が実は・・・という捉え方より、何時の時代も冒険者が存在していて、それは誰にも止められないということを改めて認識すべきということであろう。昨今の皇室問題然り、何時だって制度や慣習からハミ出す人は出現する。バッシング位で諦めてくれるならばマシ。不義理を行なおうとも、迷惑掛けようとも、ましてや犯罪もどきであろうと、己に正直であるが故にそれを制御するもの自体が皆無。
良いとか悪いの問題ではなく、そんな世界で生きている自分達をどう収めるか、それが生きてることの意味なのかもしれない・・・
タイトルが、、
タイトルは「トーベ」じゃなくて「トフスラン」もしくは「トフスランとビフスラン」とかなら良かったのに。
数十年連れ添ったパートナーが存在するのにもかかわらず、短い期間の過去の恋人との話に自分の名前をタイトルに付けて上映されるなんて自分なら嫌だ、、
トゥーリッキとの関係性が見れるのを期待して行ったら出てきたのは最後の方のほんの少しだけ。
もちろんヴィヴィカはトーベに大きな影響を与えた人物だから、映画の内容自体は悪くなかった。でもまるでトーベ・ヤンソンの人生譚のように聞こえるタイトルはやっぱり内容に合ってなさすぎる。
同性愛が犯罪の時代だったとはいえ、トーベは性的マイノリティー自体にそこまで苦悩していたんだろうか、、。どちらかというとヴィヴィカの奔放さに振り回されて苦しむシーンが多かった印象。
性的マイノリティーの苦しみ=自分の芸術とはなにか?!の苦しみ を一緒くたにしようとするのがそもそも間違っているのではないか。
そこが気になって見ている間ずっとモヤモヤしてしまった。
トーベヤンソンの生き方とムーミン の背景
ムーミン の背景が知りたくて鑑賞。彼女こそ芸術家的人生。ムーミン を描いた女性がこんなにも奔放な人生だったとは。歴史的背景を調べて納得。当時女性芸術家が認められにくかった象徴として出てきたのがタバコを吸う画をはずすシーンかな、と思いました。同性愛も認められてなかった中で二人にしかわからない言葉がトフスランのキャラの源だなんてびっくりしました。ラストのダンスはトーベ自身が出てきましたが冒頭シーンと踊り方がそっくり。
ムーミンを描いたトーベ・ヤンソンの自伝映画
ムーミンを描いたトーベ・ヤンソンの自伝映画
内容はトーベ・ヤンソンの個人的な交友録などが明かされる感じで
終始新聞の男性、富豪の女性などとの関係の列挙で終わる感じ
なので特に性的に興味がなければ特に観たいとも思わない映像が続く
問題点は
トーベ・ヤンソンのムーミンを生み出したイマジネーションやクリエイティブな部分に焦点を当てずに恋愛観に焦点を当ててしまったからこの映画は失敗したんじゃないだろうか?
誰もムーミンの作者の性的嗜好に興味はないだろう
ムーミンや他のキャラクターがいかに生み出されたか?
どのようにして物語を作ったか?
そうゆう部分にフォーカスすべきだったんじゃないかと思う
ムーミンに関する知識の一つも増えるかな?と思ってみたが
全くそんな事なかったw
ちょっと残念な映画
LGBTQが最近流行ってるからそれで作られたんだろうか?
そんなふうに勘繰ってしまうほど映画として面白みが足りなかったな
前情報なしにみた。50年代音楽最高!
ムーミンの世界の見た目が好き
柔らかな色とひかり
コラボグッズとかすぐ買っちゃう
そんな柔らかな印象だけで、ムーミンとは北欧とはと理解したような気になっていたわたし
トーベヤンソンの人となりをほとんどしらずに観て、
びっくり!ワオ!そうか と思って、更に大好きになりました
考え方が違いすぎるお父さんとの関係性
自由でしばられないひと、みたいに振る舞いたくて、
でも本当はさみしかった、愛がほしかったトーベヤンソン
自分に被せてしまった〜
印象的だった場面
ムーミンはどうしてこんなに優しいの?嫌われたくないの?→ムーミンは臆病なの。愛を求めてる。
嫌われないように振る舞う事と臆病な事をイコールにしてないとこ。
アトスの思いやりを、寂しさをうめるために使ったこと。一番傷つけてほしくないひとだった…。
芸術家であることを諦めてムーミンの漫画を描いてとても人気者になる 安定した収入を得る 大人になった?髪の毛をオールバックに
落ち着いてきた時に、最愛のヴィヴィカと再会してしまう。ただ懐かしさやその場の盛り上がりで自宅へ誘うヴィヴィカの言葉に、一回は承諾しながら、やっぱり帰るわと言えたところ(←ここからラスト エンドロールまで泣き通しでした😭)
ムーミン関係なく、1人の女性の物語として
芸術家として絵で勝負したい気持ちと、生業として商業用の絵を描くこととの狭間で揺れる気持ち。アトスとヴィヴィカを愛しながら、どうしてもヴィヴィカを諦めきれない気持ち。
人間の、説明のつかないぐるぐるした葛藤や進歩のなさや格好悪さみたいなところを全部描いている感じ。あくまでトーベというある女性の物語であり、30代の約8年間のみを濃密に描く。だから、ほぼムーミン要素は皆無なのだなと思った。
個人的にはトーベの人間性はあまり好きになれなかったけれど、戦後すぐにあんな女性が居たのは珍しかっただろうな。現代なら彼女はもう少し生きやすかったかな、そうでもなかったかな、等と考えていた。
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