スイス・アーミー・マンのレビュー・感想・評価
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【もうひとりの自分】
このシュールな世界観。
メニーは、ハンクの中のもうひとりの自分だ。
時には、励まし、
時には、語らい、
時には、妄想し、勃起もし、
時には、想いを共有し、
時には、共に死を覚悟し、
時には、共に死地から逃れたり。
確かに、スイス製のアーミーナイフのように万能かもしれない。
でも、実は、かけがえのない友人と同じだったりする。
僕の大学の恩師が、「若い頃に亡くなった親友が、しょげてると語りかけ励ましてくれることがある」と言っていたのを思い出す。
メニーは、頻繁に会うことがなくなった親友みたいなものかもしれない。
亡くなったゼミの恩師や恩人、友人も同じだ。
困難にあって、何か力になってくれることがある。
このシュールな世界観。
自由を求めても、実は勇気は足りず、住み慣れた世界から外には飛び出せないで近くに止まって悶々とした日々を過ごしていた。
でも、ハンクは、きっと、もう大丈夫だ。
皆も大丈夫だ。
メニーはいざとなったら、また、舞い戻る。
自分自身を大肯定
無人島で自殺しようとしたら波打ち際に打ち上げられているおならをずっとしてる死体を発見したハンクとその死体メニーの友情&ラブストーリー。
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ハリポタのダニエル・ラドクリフが死体役なんだが、この撮影ほぼ本人がやってるらしい。あの片目が半目だけ空いてるおかしな顔をずっとキープしてるのだけでも凄いけど、しっかり死体でしたね。
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この死体が喋ったりするのは、ハンクの心の反映とかハンク自身を写した鏡というところだろう。だから徐々にハンクとメニーのラブストーリーみたいになっていくのは、ハンクが徐々にちゃんと自分のことを認めて好きになっていく話に感じた。
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だから最後メニーが自分ということにして死んだことにもできたけど、それはせずにこのおかしな自分自身を大肯定するハッピーエンドだと私は思ってる(笑).
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最後の波打ち際で色んな人が見てるシーン、皆はぁぁ?みたいな顔してるのが『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』の真実が暴かれるシーンの奥さんの顔と繋がって、面白かった。
生きる喜び
バカだな~と思って眺めていたらどんどん深い方へ進んでいき、終盤置いていかれた。だが最後の彼の姿を見たとき、全てが明るくなって吹っ切れる感じがした。何だかよく分からないが清々しい気分。
死体が繰り出す仰天技やサバイバル感溢れる演出に冒険心(大げさに言えば生きる力)を擽られる。
GYAO!
なぜおもしろいのかもわからない
Amazonプライムにて視聴
無人島に取り残された主人公が、流れ着いた死体のオナラを利用して海を渡り故郷に帰るという話
やべー作品
奇想天外で最初は気持ち悪いなと思って見ていたが、奇想天外も奇想天外すぎるとおもしろくなる
中盤から熱中して見ていた
物語終盤は現実に突き戻されて、俺も主人公同様に熱中して見ていたのがおかしかったんだと我に帰る
万人にはオススメできないが自分が今まで見た映画の中ではかなり評価が高い
めちゃくちゃおもしろかった
アタマがイカれてるのか?w しかし非常に魅力的な作品!
ブラックと言うのかどうなのかは置いておいて、非常に笑える作品。
突っ込み所があちこちにあるのだが、全てを真面目にシリアスに進めているのだからそれがまた面白い。
自殺を決めた男と死体の人生観の交錯が見ていて珍妙であり面白い。
ほぼ主演の二人で話は進むが、見ていて面白く、時間も短い方なので見やすい作品であった。
ラストははっきりしないのが個人的にはモヤモヤするが、このようなタイプの作品にそれを求めるのは野暮だな。
カメラワークや、所々で出てくる小物が面白く、凄いなーっと関心しながら楽しめた。
特にバスのシーン等は美しい描写が良い。
好き嫌いは分かれると、思うが個人的には好きな作品でした。
君の排泄物と混ざりあいたい
『ジュラシックパーク』を知らないのにローラ・ダーンは知ってるんだな!と、妙なところで洒落た会話に釘づけになった。とにかく友達が欲しかった無人島生活のハンク(ポール・ダノ)。彼の首吊り自殺シーンから始まるこの映画の特異性に思わず引き込まれ、映画のチラシにもなってる死体ジェットスキーがあまりにも早くに登場したものだから、次は何が起こるんだろうとワクワク感でいっぱいになってしまう。
トム・ハンクスが演じた『キャスト・アウェイ』の無人島生活を思い出し、この場面ならこうするとか、サバイバル生活で何が重要なのかを確認しながら見てしまうのです。やっぱり語り合える友達じゃん!と、まずは納得。しかし、相手はメニーと名乗った死体(ダニエル・ラドクリフ)。普通なら死体を背負ってまで歩き回らないぞと考えてしまうが、なぜか死体が喋り出したことから様相は一変。しかも、飲める水を吐き出してくれるし、ペニスは方位磁石の役割を果たすし、弾を込めれば武器にもなる。生前の記憶が全くないメニーに対して、色々教えてあげたり、スマホの画像によってメニーがサラという女性と恋に落ちるという話もする。実はハンクが人妻であるサラに一目惚れしたために盗み撮りしたものであったのだが、メニーのペニスの力を信じて愛するサラという刷り込みを行ったのだ。
方位磁針のおかげでゴミが大量に捨てられている場所にやってきた。これで故郷が近くなったと確信するハンク。それでも大切な友達のために、簡単なバスを作って女装して即興劇などを繰り返すのだ。車のライトを見かけ、人里に近づいたと悟ったなら、もっと真剣に探せばいいものを、くだらない下ネタや家族の話などで友情を築くことが最優先。ついにクマに襲われるという最大のピンチを迎えるのだった。
タイトルは万能であるスイスアーミー・ナイフから付けられたとか。いくら万能死体といえでも、いつかは朽ちていく身体なのだから、最終的には心が通い合うことが大切。終盤の展開を見てもそれはよく理解できるのですが、「君の排泄物と僕の排泄物が・・・」というわけのわからない言葉にグッときてしまった。
もう芸術的といっていい
『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』がめちゃくちゃ面白かったので、ダニエル・シャイナート監督の前作を見てみたら、こっちのほうがぶっ飛んでる。おいおい、死体とのエピソードだけならまだしも、死体との話で全編、埋め尽くされている。しかも感動しちゃうし。
オナラでジェット推進するシーンがピークなんじゃないのと思ったら、そこからがすごい。メルヘンなのかおバカなのかもうわかんない世界観で、頭がクラクラくる。しかも、耳にこびりついてしまう摩訶不思議な曲で、完全トリップ状態。
ダニエル・ラドクリフもよくこの役にOKしたもんだ。
下ネタは当然、笑ってしまうんだけど、下ネタから感動に持っていく手腕は、恐れ入ります。早く、次の新作を見たいな。
この映画を企画した人、承認した人、具現化した人、、、あんたらはすごい!
バカバカしいアイデアを大真面目に映像にしている。
・この映画の企画を熱意をもって提案した人
・常識に囚われずこれを承認した人
・大真面目に作ったスタッフと演じ切ったキャスト
彼らに拍手!👏
こういう映画が世に出てくる時点で、世の中捨てたもんじゃないと嬉しくなる。
良いんだか悪いんだか
死体が屁をして水面を進む。
馬鹿げた話だと思いますがストーリー全体としては見られます。
映画館でみましたが下らなすぎてみたことは後悔しました。
終始キモいし、ラストが最悪。
初めから最後まで一貫して、見始めたことを後悔してた。
そんなに評価の低い作品じゃないから、
どこかで引き込まれるポイントが来ると思ってたら、まさかのそのまま終了。
なんとなく良い話みたいにまとめた風になってるけど、
死体が便利に使える理由とか、
なんなら喋れる理由をなんとかしてくれよと。
そこについては何も触れないまま、
話が進むにつれてただただ主人公がキモくなってくる。
極めつけがオチの部分で、最高に悪趣味なストーリーと演出だと思う。
ひとつだけ言わせてもらうと、ラストシーンのあの場所は、
冒頭で首を吊ろうとしてた海岸ってことで良いんだよね?
あ、主人公は「プリズナーズ」のあの子でしたね。
すごくキモい演技がリアルなので、そっち系で大成なさるんだろうと思います。
追記:
先輩方のレビューを読んで理解が深まったこともあって、
けっこう面白い試みをした作品なのかもしれない、と。
星をちょっとだけ増やしときました。
非現実的な設定、奇想天外な展開はともかく
根暗で利己的な性格の主人公にあらゆる手段でこき使われる死体が終始気の毒だった。主人公の冴えない過去はどうでもよく、気の毒な死体のバックグラウンドの方が気になった。
美術や音楽、編集は素晴らしかった。
なんかとんでもないものを見てしまった笑 大真面目にめちゃくちゃふざ...
なんかとんでもないものを見てしまった笑
大真面目にめちゃくちゃふざけてる。
けどぶっ飛んだコメディかと思えばそうじゃない。
物語が進むに連れてメッセージ性が見えてきていつの間にかヒューマンドラマに変わっていく新感覚映画。
ただこれは見る人によっては全く意味がわからないと思う。
万人受けは絶対にしない。
どこが現実なのかそうじゃないのかを見極められれば楽しめるはず。
丸裸にする作品
孤島で自殺しようとしてたところに流れ着く死体。この死体がスイスアーミーナイフの如くあれにこれにとサバイバルに役立ち、喋り出し始めた死体と主人公は親友になる。
バカバカしくて、ハリーポッターの俳優ってものもあってか2人のあり得ないやり取りを嘲るように笑ってしまう。でも次第に親近感が湧いてきて、助かるラストを想像して応援してしまっていた。
そんな嘲笑や応援もラストで全て跳ね返される。周りの冷たい目、現実。自分も裸でそこにいたかのように恥ずかしい気持ちになる。
オナラに対する一つの哲学も通用せず、また自分の孤島に戻ったんだと私は解釈しました。
ありえないから面白いのか、あるかもしれないと思いたいから面白いのか
死と生の間にいるような感覚を覚えながら、生きるってこんなに素晴らしいことだと思い起こさせる冒険アドベンチャー!そんな体験を誰かが裏庭でやっていたら、サラの気持ちがよくわかるんだと思うよね。
ここ最近、インターステラーの解説を聞いたり、コンタクトを観たり、時間は存在しないことを調べたり、時空の難しい解説ユーチューブを見たり、ブロック宇宙論を一丁咬みしてみたり・・・。そんなことをしていると、この映画の設定もあながちありえない話じゃないかもなと思えてくると、なんか泣けてくるじゃないですか。
いろいろ染みる
考察しようとすると、色々な見え方が出てくるんだろうけど、そういうのはあんま関係無い。
最後のハンク、メニー、ハンクの父ちゃん、女の子の表情で良しとしよう。
みんなちょっとずつどこか変で、それでもいいと言ってくれる人が一人でもいれば価値はある。
作中でそんなこと言ってなかった?
俺の拡大解釈かな?
でも、この話はそう解釈する。
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