劇場公開日 2016年10月8日

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淵に立つのレビュー・感想・評価

全105件中、1~20件目を表示

4.5家族という名の迷宮からの脱出

2017年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

怖い

知的

世界共通かは知らないが、家族というのは仲良く助け合う、愛と慈しみに溢れた状態が理想とされている。自分自身の経験からも、家族は呪われた呪縛のようでもあるが、同時に心が安らいだり支えてくれたりするものだと思ってきた。

が、『淵に立つ』が提示するのは、そんな常識が通用しない家族の姿だ。家族同士が憎み合ったり崩壊したりする話も世の中にゴマンとあるが、そのどれとも似ていない。なぜなら、そもそも家族はこうあるべきという概念が、この映画にはサッパリ感じられないのだ。

家族という形態に向けた不信感のようなものは、深田監督の多くの作品に共通しているが、常識的な倫理観をハナから受け付けないこの映画は、とても「自由」だし刺激的だ。

普通に共感しづらい物語やキャラクターを、みごとに演じてみせた役者陣も素晴らしいし、ちゃんと自分のビジョンを貫き通した深田監督の作家性にも拍手をおくりたい。

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村山章

5.0対立する概念が混然とよどむ淵に私たちは立っている

2016年11月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

知的

説明過多になりがちな日本の商業映画のなかにあって、台詞や表情の控え目なニュアンスで、過去の出来事や人間関係の情報を小出しにする深田晃司監督(脚本も兼ねる)の姿勢が好ましい。観客のリテラシーへの信頼が伝わるからだ。

罪の贖い。過去からの復讐。過ちと罰。宗教観にもかかわる深遠なテーマを、淡々と提示していく。わかりやすい答えを出そうとはしない。宗教だけに限定される話ではなく、“人の業”を考えさせる切実な内容だ。

浅野忠信の浮き世離れした存在感がはまっているのは、近作の「岸辺の旅」などと同様。彼がまとう服の色(白黒から赤へ)の象徴性も、シンプルだが効果的だ。

映像表現の点では、ゆっくりのズームインと音響の繊細な制御が連動した印象的なショットがいくつか。

生と死、加害者と被害者、罪と罰、破滅と再生。一見対立しそうなものたちが混然とよどむ淵に、いまも私たちが立っていることを教えてくれる。

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高森 郁哉

5.0告白と秘密

2024年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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abokado0329

4.020231025

2023年10月25日
PCから投稿

あきえの八年間がリアル
勝手に蛍の回復を望んでしまった

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riric

4.0まさに淵に立つ話

2023年7月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

監督のLove]Lifeがとても心に残ったので、過去作を観てみた。さらにディープで余韻が残った。ひとそれぞれの淵があるなと思った

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ひぐらし2(ひぐらしから引継ぎ)

5.0蟻地獄に嵌っていく恐怖

2023年2月20日
スマートフォンから投稿

悲しい

怖い

知的

紛れもない名作。
"普通"の人たちがそれでも前に進もうとして、自ら不幸に突き進んでいく恐怖。そっちにだけは転んで欲しくないその方向に、物語はどこまでも転び続ける。

進行は淡々としているが無駄がなく、感情描写も端的かつ的確。観ているだけで息が詰まっていく。

視聴後、しばらく茫然自失、動けませんでした。

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wolfgang

4.5家族の形

2023年1月5日
iPhoneアプリから投稿

親の罪に巻き込まれる子ども。彼らの人生を想像すると切ない。
余白が多いので、見る人それぞれ立ち位置の感想が違う映画ですモヤモヤがいっぱい。

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jiemom

4.5浅野忠信の演技が……

2022年12月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

ある男が刑務所を出所後 友人の家族と同居を始めた。彼は真摯に自分の罪と向き合う誠実な人間と思われたが ふと見せたもう一人の人格……。
この男が主人公の家族と生活を共にし始めたという設定も相まって いやぁ〜〜…怖いのなんの…。
洋画にもよくありがちな設定だけど 浅野忠信の演技と言い 顔といい 正に適役だったと思う。この役を他の人がやると誰が適役かな?と考えたら 極楽とんぼ加藤浩次が雰囲気ピッタリかな…と思ってしまった。古舘寛治も適役でとてもよかった。彼の他の出演作品も追いかけてみたくなった。

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こーしっぺ

2.5因果はめぐる

2022年10月18日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

浅野忠信扮する八坂草太郎は、出所後 知り合いの鉄工所で住み込みで働きながら家族の中に入り込んだ。八坂は、娘のオルガンを教えたり奥さんのプロテスタント信仰に入り込んだして友人家族の信頼感を得ていたが、殺人を犯した事を告白したものの友人の妻と浮気したり急に態度が横柄になり娘に重傷を負わせ八坂は消えた。

因果はめぐると言うか、悪い事は出来ないと言うか不思議な縁があるものだね。余りいい気持ちで観られるものではなかったな。夫婦間の秘密は程度問題だね。

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重

3.0秘密が交差する負の連鎖

2022年10月18日
Androidアプリから投稿

はじまりから不気味さマックスで
物語が進むにつれて得体の知れなさ
が増していく。

浅野忠信のすごみとストーリーの
重さがマッチしてよい。
事実を知ったときののみこめない
感情がリアリティがある。

秘密にしているからこじれていく。
時すでに遅し。
どこで間違ったのだろう。
かといって秘密を明かしたら
解決するものでもない。
なら知らないほうが幸せか。

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to

4.5飲んだことないけどバリウム飲んだような気持ちになった。

2022年10月14日
iPhoneアプリから投稿

飲んだことないけどバリウム飲んだような気持ちになった。

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collectible

0.540分くらいで見るのやめた。

2021年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

40分くらいで見るのやめた。

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くそさいと

4.0長さにビビりながら見てみた本気のしるし劇場版が、 地方局の深夜ドラ...

2021年7月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

長さにビビりながら見てみた本気のしるし劇場版が、
地方局の深夜ドラマ発という事情もあってか低予算が見える絵作りながらそれを忘れさせる傑作で、
全く興味がなかったふか深田監督の本作も試しに見てみた。
結果、さすが海外でも評価されているだけのことはあり、説明を省いたスジの流れに引き込まれた。
確かに現実社会で出くわす物事や相手のリアクションがこちらの想像と異なっていて面喰らうことや、
結局何が原因で何が起きたのかわからないことも、珍しいことでは無い。
(映画やドラマだと伏線回収がもてはやされるし、自分も大好物なんですがね)
役者も浅野忠信も筒井真理子(後半、ワザと体型崩した?)はもちろん全員が適切な存在感。
結論として、深田監督の作品を追いかけてみることになりました。

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またぞう

2.0 起こる出来事は結構きつい内容なのに、 どこかこじんまりとしていて...

2021年4月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 起こる出来事は結構きつい内容なのに、
どこかこじんまりとしていて地味な映画。

シーンのひとつひとつもまさに頭と尻尾はくれてやるぐらいの感じで、
もっと後から入ってもよかったのでは?と思える冒頭部分に、
もうこの辺で切って次に行ってもいいのでは?と思える結部分が多用されている。
もちろん故意の手法ではあるのだろうけれど、
どうにもこの映画においてはもっと長く精神を傷めろみたいな悪意のようにしか感じない。
何も感じない人からすれば、ただの間延びした感じにイライラするだけだろう。

ストーリー的には何があったかは綿密には語られないが、
おおよそこういう事なんだろうというのが中盤ぐらいで大体解ってしまうし、
だからこそまだ何かあるのかなと思っていたら何もなく終わっていった。

語られない物事を綿密に描写する必要はないと思うが、
もうひとつやふたつ何か絡まった事情があれば良かったかもしれない。

結局一人の人物の自業自得が全てなので、あまり感情移入も出来なかった。

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Theo5

3.5筒井真理子さん

2021年2月19日
iPhoneアプリから投稿

悲しい

怖い

難しい

全体的に暗い、静か、怖い。

邦画が好きで色々観ているけれど、また救いのない映画を観てしまった。
どう考えてもハッピーエンドにはならなかった。

筒井真理子さんの変わりよう、事件前の色っぽい姿から、介護疲れを全面に出したおばさん体型。女優さんって凄い。太っても憂いのある顔立ち、雰囲気が素敵。

それぞれに俳優さんが他に代わりの人はいないんじゃないかと思えました。

古館さんは地元ローカルCMでは随分前から有名な方です。

たいがくんがまだ初々しい感じ。かわいい。

『ゆれる』にも近いような気もします。

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nekonoko

2.0余韻か、結末からの逃避か

2021年2月12日
iPhoneアプリから投稿

余韻か、結末からの逃避か。
前者なら高評価だろうが、私は後者と見た。
タイプキャストを微妙に避ける役者の好演(太賀と筒井が儲け役)と痛切な物語だからこそ、作り手にはその勇気を求める。
年テン中位。

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きねまっきい

4.0思い出すだけで、、

2021年2月7日
iPhoneアプリから投稿

これまで観た映画で最恐に重い。。
ときどき思い出してはいやーな気分になる
褒めてます(笑

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babydoll

3.5えぐいなあ

2020年12月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

主演級の方々の演技は見事。特に8年後のアキエのキャラクター描写はすごかった。
ただ、話に救いが無さすぎる。

善と悪の淵、正気と狂気の淵、建前と本音の淵、
捉えようによってぼくらは常に何かの境界線にいるようなもので、
だからこそ自分の選択であるとか、境遇であるとか
そういう過ぎてしまった事の積み重ねとしての”今”を大切にしようとは思った。

ただもう1回言うけど、はじめから終わりまで話が暗すぎるって。
もうちょっと救いを提示しないと。
これだと悲観的なメッセージしか表現できてないんじゃないかな。

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mar

4.0セリフをそぎ落とした、カットの間もいい

2020年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

一人娘をもつ平穏な家族の中に、ムショ帰りのひとりの男が住み始めて、痛ましい傷跡を残して去っていき、その後の家族の成り行きを描く。

多くを語らないセリフ、映像の間、画角いずれも意図を感じられて、引き込まれる。

浅野忠信、筒井真理子といった俳優の演技も卓越しているけれど、その演技も含めて、不気味なひとつの世界観に統一されているところが監督の手腕を感じる。

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菜野 灯

4.0映る家族

2020年6月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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Eeee