愚行録

劇場公開日:

愚行録

解説

妻夫木聡と満島ひかりの共演で、第135回直木賞の候補になった貫井徳郎の小説「愚行録」を映画化。羨望や嫉妬、駆け引きなど、誰もが日常的に積み重ねている「愚行」が複雑に絡み合っていく様を描いたミステリーを描く。ロマン・ポランスキーらを輩出したポーランド国立映画大学で演出を学び、短編作品を中心に活動してきた石川慶監督がメガホンをとり、長編監督デビュー。脚本を、「松ヶ根乱射事件」「マイ・バック・ページ」などを手がけた向井康介が担当した。ある時、エリートサラリーマンの一家が殺害され、世間を震撼させる。犯人が見つからないまま1年が過ぎ、改めて事件を追おうと決意した週刊誌記者の田中は取材を始める。関係者へのインタビューを通して、被害者一家や証言者自身の思いがけない実像が明らかになっていき、事件の真相が浮かび上がってくる。主人公の田中役を妻夫木が演じ、田中の妹・光子を満島が演じる。

2017年製作/120分/G/日本
配給:ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野
劇場公開日:2017年2月18日

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(C)2017「愚行録」製作委員会

映画レビュー

5.0そこから40分経って恐ろしい事件が起こる。 まじかこれ? きっとこの映画を見た人が驚く場面が3回あると思う。 こんな展開は予想できない。

2024年4月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

動画配信で映画「愚行録」を見た。

2017年製作/120分/G/日本
配給:ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野
劇場公開日:2017年2月18日

妻夫木聡
満島ひかり
小出恵介
臼田あさ美
市川由衣
松本若菜
中村倫也
眞島秀和
濱田マリ
平田満
松本まりか
石川慶監督
向井康介脚本
貫井徳郎原作

ほとんど予備知識なしで鑑賞を始める。
知っているのは妻夫木聡が主演ということだけ。

なかなか映画の全体像がつかめない。
1時間見て判ったことは、

雑誌記者の田中(妻夫木聡)は
1年前に起きた一家惨殺事件の取材を続けていた。

事件は未解決のまま。

被害者夫婦(小出恵介、松本若菜)の元同僚や大学時代の友人たちや
事件があった近所で聞き込みを続ける。

これはミステリーやサスペンス映画だった。

一見普通に幸せそうに見える人たちにもそれぞれ
他人には想像できないような経験や人生の試練がある

そこから40分経って恐ろしい事件が起こる。

まじかこれ?

きっとこの映画を見た人が驚く場面が3回あると思う。

こんな展開は予想できない。

満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。

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ドン・チャック

4.0重々しく暗く、誰もがしていることのようで、何も解決されない

2024年4月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

冒頭からひどく憂鬱さが漂う。バスでの些細な出来事とその愚行がある種の「日常」を描いている。
主人公妻夫木君演じる田中には妹がいて、彼女が育児放棄したことで逮捕収監されていることが伝えられる。
彼は週刊誌の記者で、1年前に起きた一家殺人事件の真相を追っている。
彼には潜在して気になる点があるようで、誰にも気に留められなくなったこの事件を追いたいと自ら志願した。
妹は収監先の精神分析医に質問を受けながらそれに答えている。
ストーリーはこの兄妹の視点から「真実」が暴き出されてゆく。
被害者の人となりを探るため、田中は周囲から取材し始める。殺害された「田向」
会社での彼を知る同僚に酒を飲ませ、思い出などを語らせる。どこにでもある「愚行」
当人たちは面白おかしく話すが、クソのような行為だと思う。
次に宮村という学生時代の同級生から、殺された田向の妻、旧姓「夏原」について聞き取りを行う。
こうして次第に人間関係が明らかになってゆく。
同時に妹が精神分析医に家族のことなどを話している。
田中は、宮村への二度目の訪問時に、妹のことをバカにしたように話す宮村に対し、瞬間的に殺意を抱いた。
しかしそれは全くのお門違いで、しかし彼にはその衝動的なことでしか動機は存在しない。
小沢の犯行に見せかけるあたりは、とても逆上したとは思えないほど冷酷だ。
父の虐待 父からの性暴力 妹を守るため… そう思わせておきながら、実は兄妹同士の恋愛だったというのがこの物語の大どんでん返しだ。
田中は何度も鈍器で宮村を殴っていることから、その感情の激しさと異常性を知ることができる。
恋愛関係でもあった妹が、大学で、仲間たちによって回されていたのだ。
警察が犯人を特定できないのは、捜査線上にはないことだからだ。
彼だけが行き着いた真実だが、彼もまた事件の真相にはたどり着くことはない。
妹の光子は、兄との秘密をかたくなに守っているようだが、いろいろなことを精神分析医にしゃべる。
しかし、「誰と話してるの?」そう言って部屋に戻ってきた医師に、彼女は真実を話していないことから、この事件は迷宮化すると考えられる。
橘弁護士も、チヒロが誰の子かを知ったとしても、真相にはたどり着かない。
「日常」では、くだらない些細な愚行が蔓延り、会社のあの男たちがしているお遊びも今後も続く。
この作品の面白い作りは、記者の兄が1年前の殺人事件を追いながら、そこに登場してしまった妹の存在を知ってしまうところだ。しかし、田中は妹から何も聞かされていないので、結局誰が一家を刺殺したのかという真実には誰もたどり着けないのだ。
これは最後に「田中、お前の事件だろう?」と先輩に叱責されながら、新聞を机にたたきつけて「わかってます」というシーンでよくわかる。
田中は事件を追いながら妹の存在を知り、そこでのことに逆上しただけだ。
事件は頓珍漢な方向へ向かいながら迷宮化。チヒロが死んだということを聞かされて笑う光子の精神状態が普通ではないことは明らかだが、真実が明らかになったところで光子の救いは兄によるしかない。
妹の真実を聞かされ八つ当たりするように起こした殺人も、頓珍漢な方へと向いている。
内部生なる軍団も変わることなく、結局はじかれた夏原がつかんだのは田向だ。
どこにも救いのないこの作品の最後に、バスで妊婦に席を譲る田中の映像がある。
ごく自然な日常の優しいシーンだ。
この些細な行動が、愚行からの最初の一歩だと思いたい。

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R41

4.5映画「愚行録」の考察・ネタバレ

2024年3月31日
iPhoneアプリから投稿
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稲浦悠馬 いなうらゆうま

3.0後味の悪い映画ということを理解して観た

2024年3月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

観る前に様々なレビューを拝見してから観ました。
皆さんのおっしゃる通り、後味悪い映画でした。
救いがない。
承知のうえで観ても、やはり、、、

それでも何故観たのか、
それはシンプルに
満島ひかりが好きだからだ。

なので、最近は満島ひかりが出ている作品、映画、ドラマをマラソンを走るように見ている。

この作品もマラソンの通過点の一つなのだが、
本作は平坦な道ではない。
登り坂のような道でもない。
例えるなら、アスファルトのような舗装された道でもなく、ぐちゃぐちゃな沼地を走ったような感覚だ。

沼地を出た後も、足には泥水や砂が残る。
見終わった後も、負の感情が残る。

私がこれまで観てきた満島作品はどれも、ハッピーエンドだった。
私はハッピーエンドの作品が好きだから、普段からこの手の作品は見ないことにしている。

まぁ、これもエンタメ作品だ。と割り切ろうと。
自分に言い聞かせる。

満島ひかりも妻夫木も他の役者も演技はGOODだ。

映画最高!

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もふもふ
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