劇場公開日 2013年2月15日

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「怪物と戦う者は自分も怪物にならないよう注意せよ。 深淵を覗き込む時、深淵もまたお前を覗き込む。」ゼロ・ダーク・サーティ Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5怪物と戦う者は自分も怪物にならないよう注意せよ。 深淵を覗き込む時、深淵もまたお前を覗き込む。

2014年5月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

良かった。

ビン・ラディンの情報を得るため行われる捕虜への虐待。
虐待を繰り返すことによる加虐者側の心の疲弊。
誰のため、何のためにこんな事を続けなくてはいけないのか。
関係する人々は皆、暗黒面に引き込まれていく。

また本作で良かったのは終盤にある一連の突入~鎮圧のシーン。
CIA局員である主人公が場所を突き止めて…という話の場合、往々にしてあるのが連絡でミッション成功を知るパターン。
そこで雄大な音楽が流れ皆が手を握り肩を組む。

本作はそんな安っぽい展開にはなっていません。
特殊部隊の突入~鎮圧を丁寧に描いています。

その映像を見て思うこと。
訓練された組織の凄まじさ。
そして憎しみの連鎖は結局止まらないということ。

最後、主人公に対して投げられる或る質問も感慨深かったです。
主人公であるサラと米国という国全体が被る瞬間でした。

157分と比較的長時間の分類に位置付けられる本作。
中盤で中弛みが無いと言うと嘘にはなりますが、
終盤の戦闘シーンを観るだけでも元は取れると思います。

オススメです。

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Opportunity Cost