「見ごたえありすぎる名作」ゼロ・ダーク・サーティ やべっちさんの映画レビュー(感想・評価)
見ごたえありすぎる名作
「911のテロから、ビンラディンを執念の果てに殺害するまでの捜査官の記録」のような映画。
近年90分、100分みたいな短い映画も多いが、160分という長時間の映画で体感的には前後編映画ぶっ続けで見続けてるくらいのイメージ。
ただ、非常に緊迫感がある映像が続くので、だれることはあまりなく、最後まで夢中で鑑賞できた。
何よりこれが実話ベースだというのだから、本当に興味深い。
記憶もあいまいで911テロやビンラディンのこともかなり忘れてしまっていたのだが、こう時系列的にテロ、それに対する米国とタリバンのやりあいをみていると、まさにあれは比喩でも何でもなくガチンコの戦争だったんだなと知った。
映画の中身は、きれいにチャプター化されていて、丁寧にその都度タイトルまで出てきて、話が変化していくスタイルなのだが、
そのひとつひとつのチャプター内で議論されていた内容などが、次のチャプターではとっくに解決されていて、実際前のあの話はどう解決したんだろう?と思うようなシーンもちらほらあったのは少し残念だった。
まぁでもとにかく、やるほうもやるほう(アルカイダ)だが、追うほうも追うほうだな(米)という感じ。先に手を出したのはアルカイダなんだし確かに大筋で非はあるのだろうが、最終的な過失割合はわからんなぁと。きれいごとで終わらないお互いの負を強烈に見せつけあうシーンの連続は、ある意味で逃避していない大変良い映画だと思った。
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