暗殺指令

劇場公開日:

解説

「挑戦」のシナリオを書いたエンツォ・プロヴェンツァーレの監督進出第一回作品。シナリオ執筆に当ったのはジュゼッペ・マンジョーネ、エリオ・ペトリ、アルマンド・クリスピノ、エンツォ・プロヴェンツァーレなど。撮影は「さすらい(1957)」のジャンニ・ディ・ヴェナンツォ。音楽をジーノ・マリヌッツィが担当している。出演するのは「若者のすべて」のレナート・サルヴァトーリ、クラウディア・カルディナーレ、アンニバレ・ニンキ、ラウラ・アダーニら。製作フランコ・クリスタルディ。

1960年製作/イタリア
原題:Vento del Sud
配給:イタリフィルム
劇場公開日:1961年2月25日

ストーリー

暴力組織“マフィア”が今なお隠然たる勢力を張るシチリア島。青年アントニオ(レナート・サルヴァトーリ)は亡父がマフィアに関係していたところからニカストロ侯爵(アンニバレ・ニンキ)の暗殺を命ぜられた。侯爵は二人の娘と暮らしていた。妹のグラツィア(クラウディア・カルディナーレ)は美貌だが狐独な娘、その美貌をねたみ冷く当たる姉のレオニーダに耐えかね、従兄弟のいる首都パレルモに逃げようと考えていた。アントニオは散歩に出てきた侯爵を見つけた。が、彼は恐怖のため発砲できなかった。直ぐ現場を去ろうとするアントニオ、これを知ったグラツィアは一緒に連れて逃げてくれと彼に頼んだ。二人を乗せたボートはひそかに去った。しかし、命令に反したアントニオはマフィアの魔手に追われる身となった。グラツィアを連れた彼は母親の家に寄ったが危険を感じパレルモに出た。二人の間には愛情がめばえていたが、グラツィアは従兄弟の家へ、アントニオは追手を逃れイタリア本土へと別れねばならなかった。けれども魔手はここにも伸びていた。グラツィアと再び会うことを約してアントニオは裏町へ逃げた。約束の場所へ彼は戻った。が、そこには殺し屋がいて近づけなかった。待ちくたびれたグラツィアは一人さびしく従兄弟の家へ行った。その夜、アントニオは波止場へ向かった。そこへ、どうしても彼に会いたくてたまらぬグラツィアがタクシーでやってきた。アントニオは連絡船を見送った。二人は恐怖と不安を忘れ一夜をともにした。が、アントニオはこれ以上いっしょにいるとグラツィアにも危害の及ぶことを感じて殺し屋に会うため朝の街に出た。ところが、殺し屋が言うには、アントニオは彼の名付け親の努力で、侯爵暗殺の件を他言しないことと島を離れることの二つの条件を呑めば命は助けられるということだった。喜んだ彼はホテルへ戻った。が、ホテルの前は人だかりがして警官まで来ていた。一人の娘が階段から投身自殺したというのだ。グラツィアだった。彼女は絶望したのだった。アントニオが広場を見わたすと二人の殺し屋が彼を監視しているのがみえた。グラツィアが死んだのは彼らのためだ。アントニオは二人を罵倒した。突如二発の銃声がひびき、アントニオの体は石畳の上に崩れた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5マフィアに終われる若者の物語。派手なアクションは無いがスリリング。...

2018年10月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

マフィアに終われる若者の物語。派手なアクションは無いがスリリング。恋する2人の純粋さが美しい。

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tsumumiki
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