久遠の誓い

解説

「生活の設計」「ある日曜日の午後」のゲイリー・クーパーが「特急二十世紀」「恋と胃袋」のキャロル・ロンバード、「可愛いマーカちゃん」「ベビイお目見得」のシャーリー・テンプルと共に主演する映画で、ジャック・カークランドとメルヴィル・ヴェイカーが共作したストーリーを「クレオパトラ(1934)」「路傍」のヴィンセント・ローレンスが「かたみの傑作」のシルヴィア・サルヴァーグと共同して脚色に携わり「猫眼石怪事件」「女装陸戦隊」のヘンリー・ハサウェイが監督し「ラッパは響く」「女は要らねえ」のハリー・フィッシュベックが撮影している。助演者は「ゆりかごの唄」のサー・ガイ・スタンディング、舞台女優のシャーロット・グランヴィルのほか「恐怖の四人」の駒井哲、「わたしのすべてを」のギルバート・エメリー、等である。

1930年製作/アメリカ
原題:Now And Forever

ストーリー

ジュリー・デイと言ういかさま師は上海のホテルにトニと言う美人と納まって居たが金はなく室代を請求された時、ホテルの会計士を装って他のホテルの宿泊人から金を集め、その金で支払いをして出発した。彼が出発する直前に手紙が来て、ジェリーが5年前から別居している妻が死し、娘のペニーが妻の兄ヒギンスンに養われている旨が書いてあった。ジェリーはヒギンスンが 75000ドル寄越せばペニーに対する父の権利を放棄すると宣言し、米国のカネチカットにあるヒギンスン家へ向かうと主張するが、トニは反対して単身パリへ向かった。ジェリーはヒギンスン家を訪ねて却ってわが子ペニーに対する愛情に目覚め、彼女を伴って紐育へ出た。紐育で彼は鉱山を売ると称してフェリックス・エヴァースと言う老人から5000ドル巻き上げ、ペニーを連れてパリへ向かったのであるが、同じ船にフェリックスも乗っていてフェリックスとペニーは仲良しになった。パリでジェリーはトニに再開したが、トニはジェリーに娘の為に改心して正道を歩む事を勧めたのでジェリーは1週35ドルの給料で働くことになった。ここでジュリーはフェリックスに再会し、彼が宝石泥棒である事を発見して驚いた。フェリックスはクレーン夫人と言う老婦人を狙ったがその夫人とペニーとはいつの間にか親友になっていた。そしてある日、夫人はトニが倫敦社交界の花形だった事を知っていて、ペニーを養女にしたいと申し込んだ。ジェリーはペニーを離したくなかった。が、娘の将来の為に意を決し、ペニーを学校の寄宿舎へ送る事にしたクレーン夫人は盛大な送別会を開いてくれたが、その日ジェリーは夫人のエメラルドの首飾りを盗んでペニーの玩具の熊の中に隠した。ペニーはこれを発見して、信じていた父の不正を知って悲しんだ。やむなく、トニは自分が首飾りを盗んだのだと嘘を言ってペニーを慰めた。ペニーの悲しみとトニの真心はいたくジェリーの心をつき、フィリックスにその首飾りを買って貰ったのであったが、彼はそれを取り戻しに行って争い、フェリックスを射殺すると共に自らも重傷を負った。クレーン夫人に連れられて、ペニーは学校へ行く汽車に乗った。ペニーとはこれが最後の別れだった。ジェリーはトニと共に傷ついた身を隠して、見送った。汽車が去ると同時にジュリーはついに大地に倒れた。トニの手厚い看護を受けて、ジェリーは次第に快方に向かった。そしてトニはジェリーの出獄の日を待っていると誓うのだった。

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