劇場公開日 2013年3月16日

「雰囲気近未来」プラチナデータ いずるさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5雰囲気近未来

2013年3月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

興奮

+二宮和也映画かな。
でも商業的には大成功でしょうね。

青味のある画面作りに、白っぽさを加えて白昼夢っぽく。
食事などの生活感があるシーンは一切出さずに、近未来感を作り上げる。これは成功していました。
監視システムはまるで海外ドラマの『person of interest』みたい!!
日本映画もまだまだやるなあ、と感心しました。(ちょっとシステムが似通いすぎてるけど)
たまにピントが甘く、前の人物も後ろの人物も少しぼけているシーンがありましたが、演出でしょうか。

だけど、セリフ回しが残念。一つ一つは悪くないのに、言葉の流れがくさい。
日本語にはもっと良い流れと単語があるのに、
どうしてこんなチョイスのこんなむず痒い台詞を聞かされてるんだろ
という気になって集中出来なかったです。
序盤はまだマシだったのですけど段々酷くなってきて、最後一番重要なラストシーン。
はあ、よくある二時間サスペンスドラマの焼き直しみたいなセリフ・・・。
冷めます、残念。

あと、ストーリーの核である二重人格という設定が映えてない。
予告で大々的に取り上げられていましたから、『二重人格』なのは知っていました。
はっきり言って劇中の核となる事を予告で知らせるのって卑怯です。
予告と本編を切り離して考えれば、余りにも簡単かつ唐突に二重人格という事が告げられ、現実の重みが0。
日常の生活が描写されないんなら二重人格という設定も映えません。

だって普段の姿からかけ離れた自分がいるという点が
もっとも二重人格設定のワクワク感を引き出してくれるというか。
普段がどんな人物なのか、をもっと具体的に知らないと
初対面の人が二重人格だった時みたいに「あ、二重人格なの。へー」で済ませちゃいます。
神楽が素性がうかがえないミステリアスな人物でいきたかったからか、
二重人格が『劇中で』判明するまで神楽の人柄が分かるシーンがほぼなかったのが、逆効果。

ストーリーも雑把。
神楽に寄って話を展開させるのか、それとも浅間に寄って話を展開させるのか、展開がブレブレです。
最初は浅間で、次に神楽に寄ったかと思ったらまた浅間に戻って、その間に各ヒロインたちの暗躍が入って・・・
シーンや演出もブツ切れの印象。
色々とまあ、あったものの、あっさりした話になった感じ。
東野圭吾ってだけで映画化はちょっともういいかな・・・。

あと急に小声で「プラチナデータ」と言うのは、真面目なシーンなはずなのに、あれ面白くなってるじゃん。

いずる
ilovemoviesさんのコメント
2013年3月29日

台詞は確かに空回りですね。
漫画やテレビで見た事ありそうな感じです。
あのかわいらしい顔で
「私は犯人じゃない!」
と言われてもまじめに受け取れませんでした。笑

(「わたし」のたびにこちらの顔がにやけてくる)

器用な俳優さんだなとは思います。アイドルですが。

見た事ないのですが「青い炎」の時はどうだったんでしょうかね。当時小説読む限りでは似合っているように感じたのですが。

二重人格も、それを出すのは良いですが安易なストーリーにはしないで欲しい、という印象です。

「プラチナデータ、、、」の下りはアドリブだと聞いて変に納得しました。

以上

ilovemovies