劇場公開日 2013年3月16日

「反権力へのメッセージ」プラチナデータ りりーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0反権力へのメッセージ

2013年3月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

映画館での予告編を見ていた時には、二宮君は役に合わないのでは・・・と思っていた。
けれど、見終わった時には、割としっくりときた。

原作は既読だけど、内容についてはすっかり忘れていた。

全国民のDNAデータという、とんでもない個人データ。
それを政府が掌握し、犯罪者摘発に活かそうというもの。
個人情報物では、「ガタカ」が秀逸な作品だったけれど、これは「ガタカ」と進む方向が違う。

経験や直感を信じる現場主義(事件は現場で起きているんだ!を思い出すわ)の浅間警部補。
そんな彼の視点から話は進むので、わかりやすい。
行き過ぎな管理社会、科学捜査、街中の防犯カメラの存在などを、鮮やかに表してくれる。
反権力メッセージがわかりやすく、ついつい浅間警部補に肩入れしてしまう。

カーチェイスなどのアクションも派手すぎず配置良く、大友監督らしさを感じた。

見終わった時に、≪あ~、そうだった。原作はこんなんだったな~。≫と思い出してきた。
でも、≪その割には、肝心なところをもっと視覚的に描いてくれても良かったのでは≫と思った。

東野さんの作品が、続々と映画化。
次回作「真夏の方程式」も既読だけど、すっかり忘れているわ。
サスペンス物だし、その方が良いかもね~。

りりー