007 スカイフォールのレビュー・感想・評価
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痛みと弱さと気高さ。時代に合わせて進化を遂げた007最高傑作
イギリスの良さは、伝統ある価値観に適時スクラップ・アンド・リビルドを加えながら最新版へのリニューアルを遂げていくところにある。それは「007」も同じ。私たちは「スカイフォール」で、伝統ブランドが時代に合わせて劇的な進化を遂げる場面に立ち会うこととなる。まずは、冒頭から痛恨の「ミッション失敗」という布石が置かれ、その後の傷心、本部爆破、MI6の存亡危機、さらにはこの時代に00ナンバーの超絶スパイなど必要あるのかという本質論まで飛び出す始末。いわばスーパーマンではなくなったボンドが、羽根をむしられながらどこまで気高く飛べるのかを見守るかのような作品なのだ。その甲斐あり「弱さ」を滲ませた描写によって、ボンドというキャラが従来より奥深く、魅力的に浮かび上がる結果に。さすが重厚なドラマ性と内面描写で知られるサム・メンデス。続投した『スペクター』と比べても、こちらが圧倒的に秀逸な仕上がりとなっている。
ボーンの次はダークナイト
「あーもう私の好きなボンドじゃないわ。。」
本作を観終わったあとの率直な感想でした。世間的には最高傑作と言われている本作ですが、ダークナイトっすか?と聞きたくなるくらいの既視感。影響下にあることは製作陣も認めてるようですが、まんまじゃないですか・・画作りはバチっとキマッてるんですがその雰囲気に反比例して登場人物たちが間抜け過ぎ。過去作は確信犯的だったのに対して、本作はシリアスぶってそれでいて間抜けなので観ててイライラしました。スカイフォールの正体なんて、は?って感じだし、ガンバレルシークエンスのクレイグの歩き方なんて、ふてぶてしさ満載で高級スーツ着たチンピラにしか見えませんでした。
個人的にはやっぱりブロスナンがベストですね。
そんなにスゴイか?
2回目の視聴だったらしいが、全く見たという記憶がなかった。途中から、あれ?これ見たことあるわって感じ。多分、たいしたインパクトが無かったものと思われるが、2回目でも同様にすぐ忘れそうな内容だった。出来は悪くないので刹那的にその場は楽しめる。
次回作もあるようなんで一応見てみるか。。。
何回観ても面白い
ボンド60周年を記念して再上映。
もう一度スクリーンでダニエルボンドを観れて大興奮です。
映画館で一度、これまで自宅で何回も鑑賞してきましたが、あらためて映画館で観てもまったく長いと感じない。
シリーズ一作目はボンドの誕生、二作目は好きじゃなくていまいちストーリー覚えてないです。笑
今作は世代交代が一つのキーワード。
そして、ボンドの破壊と再生的な…
シルヴァとボンド、Mとマロリー、今時なQ。
自分の過去と対峙して、Mとの別れ、本当の意味で007として進み始めるためのストーリーに感じます。
ストーリーの最後に、いつもの銃口のシーンが来るのもそういった意味だと解釈してます。
基本的にダニエルボンドシリーズのストーリーはシリアス路線だと思いますが、ちょいちょい過去作をリスペクトした演出もあって、重苦しすぎず楽しいです。
ボンドの皮肉なセリフも際立ってて、愛嬌ある。
個人的には、ボンドとQの美術館でのやりとり大好きです。
Mかっこいい…
マロリーいい奴…
再上映にスカイフォールを入れてくださったことに感謝です( ; ; )
007映画の金字塔‼️
これは「カジノ・ロワイヤル」と並ぶクレイグ版ボンドの双璧‼️それどころか007最高傑作の一本ですね‼️ボンドは彼の上司Mに恨みを持つ元スパイと絶体絶命の死闘を繰り広げる・・・。今回のボンドガールはM‼️Mとボンドの関係をまるで母と子のように描き、ファンの涙腺を大いに刺激してくれます‼️まず、冒頭の13分間‼️イスタンブールのバザールでの人の混雑や車の渋滞を利用したカーチェイスから、スラム街の屋根を伝った追いつ追われつのバイクチェイス、さらに疾走する列車の屋根の上でのショベルカーアクション、続く肉弾戦、そしてボンドが狙撃され、滝ツボへ落下‼️水しぶきを上げた瞬間、アデルの名曲が流れるタイトルバックへ‼️ホントたまりません、素晴らしいアヴァンタイトル‼️いきなりオープニングから「ボンド死亡⁉️」なんですよね‼️その後も上海の高層ビルから、ボンドのタキシード姿がカッコいいマカオのカジノ、豪華ヨットでの濃厚ラブシーン、長崎県軍艦島の敵のアジト、さらにロンドンの地下鉄まで、ボンドが大活躍‼️特に守るべきMを乗せてアストンマーチンがボンドの出生地スコットランドまで疾走するシーン‼️そこにあのテーマ曲が重なるカッコ良さ‼️シビれます‼️元00諜報員という悪役を演じるハビエル・バルデムの不気味さもトラウマ級‼️さすがはオスカー俳優‼️いよいよMがボンドの腕の中で逝去、007の一つの歴史というか時代が終わります‼️そしてラスト、レイフ・ファインズ扮する新たなM、ベン・ウィショーのQ、ナオミ・ハリスのミス・マネーペニーが揃い踏み‼️Mが言う「仕事に戻れるかね?」ボンドが返す「もちろんです、M。喜んで!!」新たな007の時代の始まりです‼️
久しぶりの快作
クレイグ選手になってすいぶん劣化していましたが、見事に復活です。
まだまだジェームズボンドらしさに戻りきってはいませんが、ここ数作の「ボンドではない感」はかなり払拭されてます。
最近、妙に話が複雑でわかりにくかったのが今回は明快です。
世界各地の観光フィルム的なシーンもほどよい加減です。
アクションと人物描写のバランスが良く、ボンドの苦悩が抑えめながらドラマとして成立しているのは、やはりメンデス選手です。
ノーカントリー先輩、さすがの怪演でした。
bloody shot
劇場で観て以来の再会。
スクリーンでのスペクタクル体験は至福だったなぁ、と思い出と共に。
指揮官としての、Mのギリギリの決断、やさぐれながらも自身の使命・宿命に生きる道を選ぶボンド。
エンタメなんだけど、人として、職業人として、どうあるべきかを考えさせてくれる、厚みのある作品なのだな、とあらためて感じさせられた。
ここまで極限状態におかれているような環境にはないが、自身の職業倫理、矜持を持って、社会で生きることはしていこうと思う。
(2023.08.27に再鑑賞)
ヴィンテージの香りがする007。
◯作品全体
ジェームズ・ボンドシリーズとしてのヴィンテージの香り、というのもそうだが、演出もヴィンテージの香りがした。
例えばサイバーテロリスト特有のハック画面。コラージュ画像で標的を嘲笑う、あの感覚はヴィンテージ。ただ、Mに対するシルヴァの感情を考えると、少し方向性が違うような演出にも感じた。一方でMへの執着が上司と部下というよりも母と子のような感覚も感じたので、子供のからかいとして見れば、あのハック画面は関係を示すのに有意義だったのかもしれない。
サイバーテロによる国家機関への攻撃、と考えるとイギリス国家対テロリストではあるけれど、物語が終盤に進むにつれ、元MI6職員の怨嗟による個人的な復讐劇になっていく。過去にも関わる物語で、ストーリーラインやスカイフォールの生家にもヴィンテージの香りがあるが、ジェームズ・ボンドシリーズの、そしてスパイ映画として国家や組織の思惑をも巻き込んだ、スケールの大きい物語を期待していた身としては少し肩透かしではあった。
物語を振り返ってみると組織だったり国家の謀略の要素は薄くて、キャラクターエピソードの色が濃い。今までの作品もボンドのキャラクター性で物語を進めるものが多かったからその点もヴィンテージではあるけれど、「ヴィンテージ」と「古臭さ」は背中合わせだなぁ、と感じたのも事実だ。
◯その他
・列車の上のアクションでトンネルとか障害物がある時に一旦戦闘中止するの、何回見てもシュール。
・他の方の感想で、女性に対するボンドのジェントルマンっぷりは無情さの裏返しである、というような趣旨のことが書いてあって膝を打った。ボンドガールはボンドに接近することを自分の意思のように感じている(ように映す)けど、ボンドは仕事の上で利用してるだけなんだよなぁ。たとえ不幸になろうとも納得してそうしてるならラブロマンスでいいじゃん、というのもわかるけど、最終的の自分を不幸にすると分かった上で近づく・近づかせるのってもやもやしちゃうな。
全シリーズ観てるけど、今回はシナリオが軽すぎる。まず、MI6本部が...
全シリーズ観てるけど、今回はシナリオが軽すぎる。まず、MI6本部が爆破されたり、ロンドンのメトロが爆発テロにあったり、議事堂まで襲撃されるほどの大事件が簡単に起こりすぎてる。敵役がいくら元諜報員だからって、組織的なテロを最高レベルのセキュリティを破って実行できる背景の説明かなさすぎて説得力に欠ける。
そもそも、冒頭、ボンドが撃たれて死んだと思わせてからの実は生きてたの説明も何もない。ボンドだから不死身なんだよって?いくらなんでも雑すぎる。
一番大事な敵役がMに忠誠を誓ってきたのに裏切られたから復讐するという設定にしても、その設定では、犯人が暴走したというより、Mこそ悪党と思えて、Mに共感できない気持ちが芽生えてしまって、感情移入もできない。マカオの美女と出会うまでのシナリオも、ボスに引き合わせるまでの流れも安っぽくて白けた。
ボンドファン狙いの仕掛けもたくさん用意されてたけど、それも含めて、こういうので喜ぶんでしょ?みたいな下心が白々しかった。ダニエルクレイグのシリアスボンドはかっこいいんだけど、コネリームーア時代のコミカルボンドの設定と不調和で、正直、満点評価多いのにはびっくり。
見返して改めて良さを感じる
単体で鑑賞するより前作までを見た上でこの作品を見ると素晴らしさが際立ちます。007の存在意義、Mの想いなどフォーカスが当たってこなかったところに追い詰められることで浮かび上がっていきます。今の時代背景も反映しつつ007とはMの存在とはを深彫した良作です
導入部のアクション・シーン及びタイトルバックには、素晴らしくて痺れてしまった。
サム・メンデス監督による2012年製作のアメリカ映画。
原題:Skyfall、配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
最初のイスタンブールでの闘争劇〜対決シーンが素晴らしい出来。屋根の上をバイクで疾走する、列車が切り離れる瞬間に工事用車両利用して乗り込みを図る等、アクションのアイデアが実に素晴らしい。そして、列車の上でボンド相手に組み合う敵を射撃するが、河に落下したのはボンドで、水中に落ち、そこからタイトルバックに繋がっていく流れは、バックで流れる主題歌も含めて、とても美しく官能的でもあった。
光の海の様な上海のビル群の夜景と絡めての撃ち合いも、実に絵になっていた。冒頭のシーンでのヒビが入った窓ガラスをぶち割っての派手な運転から、ボンドを助ける援護射撃、ボンドのカミソリによる髭剃り等、全編を通して、新人工作員イヴを演じた黒人女優のナオミ・ハリスが知的で妖艶でカッコ良く、ファンになってしまった。
最後の方は、スコットランドのボンドの生家での戦いであった。隠れ通路等も使い、色々と考えられていたが、折角の設定なれど斬新性では今一つの印象であった。
官僚的に見えたレイフ・ファインズが意外にも銃撃戦が得意で有ることが示されたが、M
がジュディ・デンチから彼女の死により、レイフ・ファインズに世代交代することになった。また、Qも若造ベン・ウィショーに変わり、かなり年寄のボンドだが、彼が若いイヴやQと上手く協力して闘っていくことも、映画のテーマとなっていた気がした。
製作はマイケル・G・ウィルソン、バーバラ・ブロッコリ、製作総指揮カラム・マクドゥガル。脚本ニール・パービス、ロバート・ウェイド、ジョン・ローガン、撮影ロジャー・ディーキンス、美術デニス・ガスナー、衣装ジャイニー・テマイム、編集スチュアート・ベアード、音楽トーマス・ニューマン、主題歌アデル。
出演はダニエル・クレイグ(ジェームズ・ボンド)、ジュディ・デンチ(M)、ハビエル・バルデム(シルヴァ)、レイフ・ファインズ(ギャレス・マロリー)、ナオミ・ハリス(イヴ)、ベレニス・マーロウ(セヴリン)、ベン・ウィショー(Q)ベン、アルバート・フィニー(キンケイド)、ロリー・キニア(タナー)、オーラ・ラパス(パトリス)。
自分が何処かは知ってるよ
シルヴァの異様、異常さが際立つ。その母に代わるMへの執着、それ故のボンドへの嫉妬。しかしよく分からんのが沢山いる下っ端の方々、何故彼に付き従う?お金でも権力でも無さそうなのに命をかけて何故?
一つの事に対して色々と犠牲にしちゃうMI6、一般市民も街も破壊を厭わない。えーえー文化の違い。ゴジラ相手でも一般市民を重んじる日本映画とは違うね。
Mが直接狙われる危機
ダニエルクレイグ扮するジェームズボンドは、諜報部員のリストが入っている盗まれたハードディスクを追うように指示を受けた。しかしジェームズボンドは、すでにロートル化していて引退を迫られていた。さらにはジュディデンチ扮するMが直接狙われる危機が迫っていた。
冒頭シーンからクレーンを渡る列車シーンなど迫力あるアクション満載だったね。軍艦島をイメージした廃墟島のシーンもあったが、何故スカイフォールと言う地へ行ったのかはちょっと不可解だったな。
正当ボンド映画を継承する素晴らしき出来栄え
もしも本作に対して「伝統的007映画ではない」と断ずる声があるならば、それこそ007の表面しか見てこなかったのではないか?と問いたい。
コネリー&ムーアの創り上げたボンドの伝統。フレミングが生み出した原作。そして、冷戦末期〜終焉後のリアリズム。
それらすべてに折り合いをつけるという非常に高難易度の課題を、このクレイグボンドは見事に成し遂げてくれたと思うのだ。
カジノロワイヤルで一旦脱ぎ捨てて見せたボンド映画の伝統。しかし、監督&脚本始め制作スタッフは過去作品を少しも侮ってはいない!
むしろ、21世紀に生まれ変わらせつつもどれだけ伝統を尊重出来るか、その限界に挑んでくれたと思う。
ブロスナン&クレイグで育った世代にとっても本作の秀逸さに異を唱える事は出来ないであろう。
コネリーボンドの女性対応は一見ただの「女好き」に見えてしまうが、それは同時に「女性に対する酷薄なまでの冷徹さ」も表している。決して心を許すことなく、あくまでひとときの彩りと割り切っているからこそ、軽く女性を口説けるのだ。コネリー&ムーアのボンドは実は女性に対して完全に一線を引いているのである。軽口は冷たさの裏返しでもあるのだ。
今回もコネリーよろしく、しっかりセヴリンやイヴとやる事はやっている。新旧のボンド像が見事に重なる。ただ、本作はそこをクローズアップしていない。敢えてカメラを向けていないというだけなのだ。
新生Qとのファーストコンタクトである美術館の絵画は「戦艦テレメール号」
海賊国家として成り上がった英国の黄昏を描く切ない作品だ。
21世紀における英国情報部とは所詮「腐っても鯛」に過ぎないのか?
否!断じてそんな事はない。
世界のデジタルテクノロジーがどれだけ進歩しようとも!
人間というのは、善と悪、白と黒の狭間を漂う存在だ。決して単純な二元論で割り切れやしない。1と0の間に身を潜め人知れず力を蓄えている敵に対抗するにはアナログかつアナクロな方法が有効な場合もあるのだ。
審問会のシーンは痛快だ。嫌味たっぷりの女性委員に糾弾される中、朗々とユリシーズを暗唱するM。
「来い!来い!シルヴァ!現実を知らぬ委員共に目にもの見せてやれ!」と思う間もなく、シルヴァ登場w
活躍するのはボンド1人ではない。ここまでは「出世して現役引退か?」と思わせていたマロリーがまだまだ腕が立つ事や熱いハートを持ち続けている事をチラ見せしつつ、舞台はボンドの生まれ故郷スコットランドへ。
Qが渡してくれた最新鋭指紋認証短銃はワルサーPPK !
(PPK/Sだけど、そこは許してね)
MI6公用車ジャグワァXJ(徳大寺か!w)から乗り換えるは、言うまでもなくアストンマーチンDB5 !
当然、機関銃は標準装備だ(笑)
ハイテクを駆使してMを執拗に追うシルヴァ。一方、ハイテク対応はQに任せてローテクで対抗するボンド。
Mが女王を頂く英国の象徴とすれば、シルヴァ(本名はティアゴ・ロドリゲスという設定あり)のいかにもなスペイン名は、かつての「太陽の沈まぬ国」7つの海の覇者スペイン無敵艦隊が、エリザベス1世の治世、キャプテン・ドレークやホーキンスらの英国艦隊に大敗を喫した歴史を思わせる。
ならば、ボンドはスコットランドが英国に帰順した暗喩でもあるのだろうか・・・。
Mからボンドへの贈り物は、ジョン・ブル・ブルドッグ?
故郷への執着を捨て去り、身も心も英国人としての再出発を認める証なのか。
本作のテーマは「復活」と「再生」であろうか。個人的にはタロットカードのNo20「審判」のイメージが本作に重なった。
新しいものを見事に取り込んでの、古きものの復活。
ラストシーン、往年ファンを泣かせてくれる。
見覚えのあるポールハンガー。ここはどう見ても例の秘書室。明かされるマネーペニーの名。
これまた見慣れた革張りの扉。そう、この奥にいる人物と言えば決まっている!
静かに流れる「ボンドのテーマ」
"With pleasure,M.With pleasure"の台詞と共に新しい任務を受け取るクレイグ・ボンド。
斯くして、原作では1917生まれのボンドは1968年生まれという新設定にシフトしながらもキレイな円環構成を完成させた。
そしてガンバレルと50thの文字。
カジノロワイヤル・慰めの報酬・スカイフォールの3作品が、ついに50年間、視聴者を悩ませた「007映画の伝統」と「原作やリアリティ重視」とのせめぎ合いに終止符を打ったのだ。
であれば、今後どれだけ007シリーズを続けていこうが、制作スタッフはこれまで程には苦慮せずに済むはずだ。
50周年記念作品に相応しい、見事な仕事をしてくれたと強く思う。
リアルとの融合
クレイグ版007を劇場で見始めたのは、本作から。
「ノータイムトゥーダイ」鑑賞後に、「カジノロワイヤル」「慰めの報酬」を鑑賞する。
本作だけ感想を残していなかったようなので、取り急ぎメモ。
5作中、最もストーリーがシンプルで分かりやすい。
なので、物語の展開に気を取られない分、
作り込まれたシーンやショットの美しさを余裕をもって堪能。
ずっぽりのめり込める。
そこへもってして相反するような激しい物語が合わさったなら、
ただ殺伐とするに終わらず、ストイック、ハードボイルドにおける「美」を感じずにおれまい。
またインパクト大のキャラクターが目白押しで、
孤高のボンドもチーム戦、家族、絆の幕開けとなり、
これまでになかったワクワク感がいい。
にもかかわらず最後の最後で去ってしまうのがMなのだから、
憎い演出だ。
そうして一皮剥けたダニエルボンド。
リアルとの融合
(ダニエルグレイグに合わせて年をとる設定や、実際前作で脱臼した肩が被弾という古傷扱いとか)の臨場感も、
架空だが、どこかにジェームズボンドは存在しているような余韻を残しており
ただのハチャメチャスパイものに終わらないところがまたいい。
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