秒速5センチメートルのレビュー・感想・評価
全214件中、161~180件目を表示
優しいだけでモテたら苦労しないゾ
小中高社会人と4つの時代を3部に分けた彼と彼女の関係を描いた淡すぎて消えそうな透明感を持った作品。
だいぶ前から良さそうと思っていたが観たら確実に心に深刻なダメージを負いそうなDVDパッケの淡さ儚さ切なさに観るタイミングを失い、すっかりいい歳こいた大人になってしまった2016年冬笑。
君の名は。現象で荒れ狂う新海誠旋風。いろんな名画座でリバイバル上映が行われていたためようやく鑑賞。
小学生から中学生になるまでにかけてお互い気にかけていた少年少女が家の都合で離れ離れになってしまう1部。
引越し先で出会った褐色少女に好かれるもかつての少女を忘れられない高校生時代の少年を描いた2部。
失恋し、上京した社会人生活にも嫌気が差した青年と同様に上京し、結婚を控える彼女がただすれ違うだけの山崎まさよしPVな3部で構成されたショートムービー。
ただただ悲しくて切ない。ありがちといえばありがちだがいざ見せられればツライ笑。
63分の短さで詰め込まれた致死量の切なさ。
切ない 賛否両論あるか
絵の美しさ、心理描写は流石。
超青春で切ない。
主人公を情けないととるかどうなのか。
感動するかどうなのか。
もうこれは見る人次第でしょう。
煮え切らないだけとも取れる。
正直自分には、最終的に主人公に感情移入できなかった。
彼は恋に狂っていないから。
愛を手に入れようとしているのか疑問だったから。
男女の愛にはつきものの、エロスを加えるとまた違ったのかな?
でも人には一度見ることを進める。
人それぞれ感想はかなり異なるはずだから。
ただ、ひたすら美しい。
生きていく中で、会えなくなったひとが、会うことを諦めたひとが、どれだけいることだろう。
なのに、それでも、会いたいひとのどれだけいることだろう。
求めるひとの、どれだけいることだろう。
それを知っている今観たからこの作品はこんなに胸が苦しくなるんだろう。
そして新海誠監督特有の映像美がそれをまた増幅させる。空が、雲が、雪が、桜があまりにきれいで余計に哀しくなる。
劇伴も哀しくてきれい。ラストの山崎まさよしの主題歌もずるい。。
※以下、別作品「君の名は。」のネタバレあります。
「君の名は。」も会いたいけど会えない誰かがいる。その会いたい気持ちを元に、失った空白を埋めようと求め、行動して結局は埋めることができる話だけど、この作品はそれを埋められない。
2作品に共通した「失ったなにかを求め続ける」という苦しさや痛み。これは「君の名は。」を観たときにわたしを虜にして劇場に足を何度も運んだけど、そういう意味ではこの作品もすごく好き。
そしてラストに残る苦しさ、哀しさ、それゆえの美しさの余韻はやはりこの作品が大きい。また観たい。
エピソードの順を逆にしたらより完成度高いかも
最初の引き合う純粋な二人の初恋はとても素晴らしい出来であった。特に最初の桜景色からラストの雪景色につながる転換、特に列車の連結部の細やかな動きなど相変わらずの素晴らしい新海タッチに感動した。2番目の種子島のシーンも悪くないが、ある1つの片思いが描かれ、展開がやや寂しい感じがする。それに宇宙ロケットを巡る面白さはあるが何か全体が上手く調和していないと感じるのは私だけかな。3番目は初恋の人との哀しくなるすれ違いと言えようか。
スピードがキーワードであるがストーリーが私のこころの中で上手くつながらない。勝手な思いを抱いた。「順序を逆にしたら、見終わって悪い気がしないんだけどなあと…。」
人によりけり
観る人の体験に大きく左右される作品。
個人的には過去の恋愛の
苦い思い出やら、恥ずかしくなるくらい
一生懸命だった頃を思い出して、心をえぐられた感じ。
どちらかと言うと男性向けかな
女性が観ると「男って女々しいな~」って思うのかな?
ちょうどよく唖然とさせられた
生理的嫌悪感が生じる。取急ぎ断るが、もちろん物語の内容についてではない(後味の悪さで有名らしいが、正直よくある別れの話にしか思えない)。何が酷いか、それはこれが"映画"とは思えないからだ。
一番それを象徴しているのは多用されるあまりに饒舌なモノローグだ。わざわざ言わなくてもいいようなことまで喋っていて、これはラジオドラマなのかと思ったほどだ。それは音楽についても同じことで、第三話"秒速5センチメートル"での"One more time, One more chance"に至っては乾いた笑いしか出てこなかった。
思い人に会えないもどかしさも、思いが届かない/届けられない痛切も、思いを吹っ切れない虚ろさも、すべて言葉にされたら薄っぺらでしかなくなる。そこから零れ落ちるものを掬いとるのが映画ではないのか。
美しく繊細な描写だが、不自然な設定
風景や自然描写が美しい。
ただ、見ていてリアル感に欠けるので、突っ込みどころ満載である。
中1男女の淡い初恋は素敵なのだが、両親の影が全く不在なのが不自然。大雪の夜に誰も居ない田舎の駅で、男女の子どもが深夜までいれば、駅係員は心配すると思うのだが、お気をつけくださいなどと大人への対応しかしない。
小屋で二人が夜明かしするのも、親が心配するので迎えに来て家に泊まらせるなどすると思われるのだが、親や家庭は全く出てこない。
昭和の大学生くらいの恋愛だと思って見ると良いだろう。
主人公の男子は、初恋を引きずり、関わる女子の気持ちを傷つけていく、ダメダメ男子。その思いにすら自分で気づけずに、風化してから気づき仕事を辞める。
理屈っぽいわりに、おセンチでどこか狡さに似た無関心があり、男子に魅力と共感を覚えない。
第2章で、男子に心を寄せる女子の親も、進路相談を教師をしている女子の姉に丸投げ。人ごとである。
特に家庭崩壊などがテーマではないのに、とても不自然。
自然描写以外は、イヤなストーリー。
新海クオリティ ソノ2
19年前の作品
桜の花びらの落下速度なんてものを気にするほどの繊細さがなければこの作品は産み出されないものなのだろうとしみじみ思う。
三部構成になっているストーリーは、それぞれが単体というより、時系列的な流れでその時々の出来事を作品毎の主人公目線でフォーカスしてみせている形になっている。だから視点の違いで感情の流れを多角的に表現演出している故、主人公の心の機微が洪水のように溢れ流れるように移入してくる。受け止めきれない程の切なさを抱えたまま、ラストストーリーへ進み、そして最後のBGMが山崎まさよし『One more time,One more chance』と共に短いカット割りで過去から遡り、現在のお互いの生活状況、特に男の子の純粋な気持ちから大人になっての疲れやさぐれた心情を映し出す印象的シーンの演出・・・ 涙腺が悲しみを押し出すように決壊していくのを食い止める術はない。 しかもこの作品、あれだけ二人の男女がすれ違いながらも小学生から大人になるまで想い続けていたのに、最後は結ばれないという哀しいオチになるところが、より一層の切なさを奏でているところが秀逸であり、フランス映画の薫りさえ漂う。
多分、『君の名は』は、アナザーストーリーかパラレルワールドとしての物語なのかもしれない。そういう意味でもこの監督の過去作品は全て繋がっている希有な制作方法なのだろう。
相変わらずのヌケの良い広大な空と光と雲のカットは言うまでもない。
決してハッピーエンドではないでも、
タイトルにも書きました
決してハッピーエンドではないと思います。
でもバッドエンドともとれない
それは1話と3話に登場している桜が
そう伝えてきている気がします。
少年時代の恋をずるずる引きずって
成長した主人公のたかきは
何かにしがみついてなんとか生きていて
でもなんとなく付き合ってる人に
心が1センチくらいしか近づかなかったと言われ
昔の事に縛られていた事を思いだし
職を辞めます。
季節も変わり桜が秒速5センチメートルで
落ちる頃踏切であかりに似た容姿の人とすれ違い
渡りきった時に振り返る。
すると電車が横切り
確認できず横切った後にはもう姿はない
その時のたかきの表情は何故か笑っています。
きっとすべてをここで悟ったんだなって
自分のしている事は無駄なんだって
何してもあの時のあかりと会うことは出来ないんだって。
でもこれって逆に吹っ切れたっていういい意味だと思うんです。
桜には決してネガティブな思考は出てこないし
その時のこの笑みは決してバッドなものじゃない
そう捉えることが出来ました!
僕にも初恋というか夢中になったし
いまでも憧れてる人はいます
引きずってもいました
後悔は沢山残ってます
あの時こうしていればなんて。
でもふとしたきっかけで前に進むことが出来たし
新しい人達とも出会えた。
きっとたかきもこの物語のあと
ちゃんとした道を進むことが出来たような気がします。
2回目を観てここまでやっと見る事が出来ました。
初恋のその先。
純の初恋を思い出しちゃったんだけど、似てるよね。
切ない感じはこの方の得意分野なんでしょうか。成長する過程で環境が変わるけど、ずっと忘れられないんでしょうか。女はすぐに忘れるんですけどね。
青春ですな…
忘れられない男の物語?
その時は待っててくれた女性も、時間が経てば忘れてしまう…
そんなもんなのかな?
学生時代に恋愛みたいのをほとんど経験せずに過ごした俺には、ほとんど共感できず…
まぁ、せつないのは解るけどね~
ってゆーか、山崎まさよしの主題歌にインスパイアされて作ったんかな!?
合いすぎでしょ♪
とりあえず映像がキレイ( ゜o゜)
雪も桜も、そして空がキレイですわ(^^)b
『君の名は。』を観る前に新海誠監督の作品を!
3話の短編で描かれた連作アニメーション。人物以外は、忠実に描かれていて、光が綺麗…。物語は、ちょっと切ない。新海誠監督のインタビューを見るといろんなことが分かる!
『君の名は』見る前に予習
大好きな山崎まさよしの歌がサイコー。
映画の内容は予想通りというかひねりは感じられなかったのは残念もこういう感じはツボでした。やっぱ男の方が引きずるのかなって。分かる!
大人になって良さが分かりそうな映画かなと思いました。
感動できるかは視聴者の経験に委ねられる
短編3話からなる本作は端的に初恋の切なさを描いた物語としては最高。
しかし短いゆえに人物の描写としては弱く、主人公にも感情移入しにくい。
この感情移入できるかのポイントは視聴者の経験が大きく左右する。
最終的な結末がハッピーとは言いがたいのでむしろ感情移入しすぎると凄まじい憂鬱感をしばらく引きずることになると思われる。
遠距離恋愛経験者で、かつ成就することなく終わった経験のある人などは視聴注意であると警告しておく。
人物描写の弱点を補うのはリアルな背景描写だろう。
主人公に感情移入しないまでも、リアリティのある世界観が作品への没入度を高めてくれる。
個人的には馴染みのある駅や路線名などがそのまま出てきたことにより、すんなりとのめり込むことができたように思う。
クライマックスは山崎まさよしの名曲に頼りきった盛り上げ方であり、演出力には疑問が残る。
新海監督作品はこれから順番に観ていくつもりなのでここからどう変わっていくのかを楽しもうと思う。
全214件中、161~180件目を表示