まごころを君に

劇場公開日:

解説

ダニエル・キースのSF小説『アルジャーノンに花束を』を「夜の大捜査線」でアカデミー賞脚本賞を獲得したスターリング・シリファントが脚色、「野のユリ」「誇り高き戦場」のラルフ・ネルソンが製作・監督した。撮影は「マリアンの友だち」のアーサー・J・オーニッツ、音楽は「大地のうた」のラヴィ・シャンカールが担当している。出演は「コマンド戦略」のクリフ・ロバートソン、「寒い国から帰ったスパイ」のクレア・ブルーム、ブロードウェイ出身のレオン・ジャニー、「愚か者の船」のリリア・スカラ、ルース・ホワイト、エド・マックナリーなど。ビデオタイトル「アルジャーノンに花束を」。

1968年製作/アメリカ
原題:Charly
配給:松竹映配
劇場公開日:1969年2月22日

ストーリー

立派な大人の肉体をもっていながら、精神はまったく子供というチャーリー(クリフ・ロバートソン)は、パン屋の雑用をし、せまい下宿部屋に住んでいた。その彼にとって一番の楽しみは、公園で子供たちと遊んだり、観光バスに乗ることだった。そんな彼を、夜学の先生アリス(クレア・ブルーム)は、友人の精神科医アンナ博士やリチャード博士に診断を依頼した。ある日、チャーリーは、白ネズミのアルジャーノンと知能パズルゲームをしたが負けてしまった。それから何度も挑戦したが、彼はいつも負かされた。アリスの助言で、チャーリーは脳手術を行った。手術後、再び彼はアルジャーノンと知能パズルゲームをしたが、結果は同じだった。が、それから数日後、チャーリーは自分の頭脳が以前より成長しているのを悟った。ある夜、チャーリーはプレゼントを持ってアリスのアパートを訪れ、不器用に愛情を示そうとした。驚いたアリスはチャーリーをののしり、彼の純粋な心は乱れた。が、数日後、2人は仲直りし、愛し合うようになった。何ヵ月か経ち、一人前の立派な大人になったチャーリーは自分の病状経過を公開するため医師会の会合に出席した。そこで、以前の自分のテスト・フィルムを見たチャーリーは、自分はただのモルモットでしかなかったのではないかという感情をいだいた。さらに、アルジャーノンの死が、彼を悲しみと恐怖の底につき落とした。人並み以上に頭脳が発達することが、そんなに素晴らしいことか。自分のしている実験は本当に価値があり、世の役に立っているのか。チャーリーは疑問を持った。そして今、自分がいる社会には、以前持っていたハートがないことを感じとった。心配するアリスの手を振り、チャーリーは昔の素朴で自由な生活に戻る決心をした。その後公園には、子供たちと楽しそうに遊ぶ幸せそうなチャーリーの姿がみられた。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第26回 ゴールデングローブ賞(1969年)

受賞

最優秀脚本賞 スターリング・シリファント

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀主演男優賞(ドラマ) クリフ・ロバートソン
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kossy

3.0人間をモルモットにする文明へ対する批判

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鑑賞方法:TV地上波

「野のユリ」のラルフ・ネルソン監督の文明批判ドラマ。「不時着」「泥棒を消せ」「...チック...チック...チック」「ソルジャー・ブルー」を観て、理屈好きで癖の強い監督の印象がある。この有名な原作に惹かれるのも解るような気がするが、障碍者チャーリーを演じたクリフ・ロバートソンの演技以外見所がない。また、このような恣意的な芝居の演技に弱いアカデミー賞で受賞するのも納得の範囲内だ。

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