いつも上天気

劇場公開日:

解説

「雨に唄えば」のアーサー・フリードが製作した音楽喜劇で「ブリガドーン」のジーン・ケリーと「我が心に君深く」のスタンリー・ドーネンが共同監督にあたる1955年作品。音楽はアンドレ・プレヴィン、脚色及び主題歌作詞は「踊る大紐育」のアドルフ・グリーンとベティ・カムデン。出演はジーン・ケリーと「ショウほど素敵な商売はない」のダン・デイリー、「掠奪された七人の花嫁」で振り付け担当のマイケル・キッド、「我が心に君深く」のシド・シャリース、映画初出演のドロレス・グレイなど。主題歌はベティ・カムデンとアドルフ・ガリーンによる次の7曲である。The time for partingMusic Is Better Than WordsLove Is Nothin' But A RacketOnce Upon A TimeI Like MyselfI Thought They'd Never LeaveThanks A Lot But No Thanks

1955年製作/アメリカ
原題:It's Always Fair Weather
配給:MGM
劇場公開日:1955年11月4日

ストーリー

除隊した3人のGI、テッド(ジーン・ケリー)、ダグ(ダン・ デイリー)、アンジー(マイケル・キッド)の3人はティム親爺の酒場で10年後の再会を約して別れた。10年後、テッドは拳闘選手キッドのマネージャーとなり、ダグはテレビ会社の重役になり、アンジーは片田舎の小食堂の亭主になっていた。ティムの酒場で3人は会ったがそれぞれ昔の生活と違うのでさっぱり面白くなかった。3人で行ったレストランでテッドはテレビの演出家のジャッキー(シド・シャリース)を知り、彼女の演出する人気番組「真夜中のマデリン」の練習を見に行った。テッドは早速ジャッキーをくどいたが振られてしまった。一方「真夜中のマデリン」の出演者マデリン(ドロレス・グレイ)は出しものが気に入らないのでお冠りであった。ジャッキーは3人の元GIを使って新しいアイデアを作ったが、放送時間の夜の11時迄は3人を引きとめておかなければならないのでいろいろ策略を使うことにした。ダグは会社の上役に掴えられ、マデリンはアンジーを、ジャッキーはテッドをそれぞれ放さないことにした。ところがテレビの番組が始まると一緒に拳闘試合のもつれから、ボスのチャーリー一味がテッドを追いかけて来たので大乱闘となり、3人は昔の戦友時代に帰って悪漢共を全部のばしてしまった。あらためて3人はティムの酒場に向かい、その後をジャッキーがテッドを求めて追って行った。

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映画レビュー

3.5シネマスコープの利点を活かす作り

2015年4月4日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

『踊る大紐育』(1949)『雨に唄えば』(1952)のコムデン&グリーン、アーサー・フリード、ケリー、ドーネンの5人がもう一本ミュージカルを作ろうと『踊る大紐育』の10年後の話を考えた。
フランク・シナトラが興味を示さなかったので振付師のマイケル・キッドに、ジュールズ・マンシンはダン・デイリーに変更されています。
あの馬鹿騒ぎから戦争を体験した3人には様々な思いが去来する…との設定の為にミュージカル特有の“有り得ない馬鹿馬鹿しさ”は若干影を潜めているが、それでもケリーがマンハッタンの街並みをローラースケートで踊る‘I Like Myself’は『雨に唄えば』のあの‘Singin' in the Rain’に迫る程の名場面だと思います。

馬鹿馬鹿しさを堪能するならば《セクシー・ダイナマイト》ことシド・チャリースが歌い踊る‘Baby, You Knock My Out'が超お勧めですね。

他にも『カバーガール』(1944)での“ゴミ箱の蓋タップ”は新たに進化しており、スクリーンを3分割させてストーリーを展開させたりとシネマスコープの利点を最大限に生かした作品に仕上げています。

それはやがて来る《テレビ時代》に対抗する試みでもあった訳なんですが…。
しかしながら、それまで大劇場で公開されていたミュージカルがこの作品辺りからは‘ドライブ・イン・シアター’で公開された事には‘ミュージカルの終焉’を意識した関係者も多かった様ですが。

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