アモク!

劇場公開日:

解説

1976年に起きた“ソウエト虐殺”事件を中心に白人の黒人弾圧に抵抗する勇気ある姿を描く。タイトルの〈アモク〉とは、南アフリカ原住民の俗語で“狂気”を意味する。監督はスウヘイル・べン・バルカ、脚本はべン・バルカ、ミシェル・コンスタンタン、フランソワ・ラバティ、撮影はジロラモ・ラローサ、音楽はミリアム・マケバ、美術はヴィンチェンツォ・、メドゥーサ、モディ・コッサ・ブーナマンが担当。出演はローベル・リーンソル、ドゥータ・セック、ミリアム・マケバ、モル・バなど。

1981年製作/モロッコ・ギニア・セネガル合作
原題:Amok!
配給:国際シネマ・ライブラリー
劇場公開日:1984年9月15日

ストーリー

南アフリカ北部の黒人居住地域、ドトゥンザ村の黒人教師マチュー・センバーラ(ローベル・リーンソル)は、学友の牧師シカウ・ノルジェ(ドゥータ・セック)から手紙を受け取った。ヨハネスブルグに出かけたまま消息を絶っていた妹のジョゼフィーヌ(ミリアム・マケバ)が病気に伏していることがわかったというのだ。マチューの息子のガーシャ(モル・バ)も弟のデリアスもヨハネスブルグヘ出稼ぎに行ったまま音沙汰がなかった。マチューは村長の許可を得て早速ヨハネスブルグヘ。そのころ、ヨハネスブルグの「南アフリカ解剖研究所」という会社では、身元不明の黒人の死体を、各国の病院や大学に研究材料として売っていた。コーディナー所長(エドモンド・パードム)は、黒人弾圧を指揮するジャースヴェルド警察軍隊長(ジョルジョ・アルディソン)とタイアップして、殺された黒人の死体を買い入れている。そのことに怒りを感じている白人記者エルトン・ホーン(ジャンニ・ガルコ)は、〈アパルトヘイト〉(人種隔離)の正当性を主張する父にも反抗していた。やっとの思いで、ヨハネスブルグに着いたマチューはシカウの案内で妹に会うが、彼女は息子を育てるために麻薬の売人になり、体も売っていた。弟のデアリスは、黒人解放の闘いに打ち込んでいるが、警察軍の弾圧にあい負傷する。弾圧を目撃したホーンは真相を記事にするが、社長は記事をカットし、さらにジャースヴェルトたちと組んでホーン抹殺を企てる。その手先に選ばれたのが、解剖研究所の下働きになっていたマチューの息子ガーシャだ。彼は騙されてホーンを暗殺し、裁判で処刑されてしまう。ヨハネスブルグ近郊のソウエト黒人居住区のスタジアムで、遂に黒人たちの大きな抗議集会が開かれる。厳重武装した警察軍が、容赦なく襲いかかる。1976年6月16日に起きた有名な“ソウエト虐殺”事件である。マチューはその生き証人となった。多くの同胞が倒れた。故郷に帰ったマチューの口から、とどまることなく、犠牲者の名がつづく……。

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