緋牡丹博徒 仁義通します

劇場公開日:

解説

藤純子が映画界を引退するため「緋牡丹博徒」シリーズ最終篇となる。脚本は「悪親分対代貸」の高田宏治。監督、撮影も同作の斎藤武市と山岸長樹がそれぞれ担当。

1971年製作/95分/日本
配給:東映
劇場公開日:1972年1月11日

ストーリー

お神楽のおたかの分家として堂万一家を構える岩木のもとに、戦友北橋が訪ねてきた。その頃の大阪は、安治川をはさんで、堂万一家と、伝法町で嘉納竜三がしきる伝法一家の二大勢力があり小ぜりあいがたえなかった。岩木の子分藤吉が賭場に因縁をつけた伝法一家の惣領格千羽一家の子分を斬ったことから、岩木は闇討ちにあいこれを救うため千羽の顔面を斬った北橋は、警察に連行された。おたかはめっきりやつれ病床に伏すが、そんなところにお竜が訪ねてくる。すでに死期を悟ったおたかは、信頼するお竜を証人に、堂万一家三代目を岩木に継がせるよういいのこし波乱に充ちた生涯をとじた。岩木に三代目の座を奪われた松川は伝法一家に走り、嘉納を後見人にたて、岩木、お竜と対決する。一方、ぜがひでも松川を押し立てて堂万一門を掌中に納めようとする嘉納もお竜に喧嘩を売る。負け犬のように酒を浴びる松川を伝法一家からつれ戻そうとした岩木、藤吉、お竜らは千羽一家の不意討ちにあい、傷ついたお竜をかばった岩木はダイナマイトを受けて死んだ。岩木の死を聞いて走りつけた周平そしてお竜の一大事とばかり松山刑務所を出所するや一目散にやってきた四国道後の熊虎親分。それぞれの怒りを胸に喧嘩仕度で身を包んだお竜、周平、熊虎の三人は、重々しく守りを固めた伝法一家へと乗り込んでいく。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0残念な幕引き

2023年6月14日
iPhoneアプリから投稿

藤純子の女優引退を受けて『緋牡丹博徒』シリーズにも幕が下ろされることになったわけだが、本作が「有終の美」たりえたかというと甚だ疑問が残る。もちろん演者は豪華だ。藤純子をはじめ菅原文太、片岡千恵蔵、若山富三郎、待田京介、長門裕之、松方弘樹、清川虹子といったシリーズを代表する俳優がこれでもかというほどにスクリーンを乱れ舞う。

お竜や熊虎が散々世話になった大阪堂島のおたかが死ぬという展開は、最終作ならではの大胆な試みではあるが、それ以外の展開はおおむねこれまで通りであまり面白味はない。藤、菅原、若山が一斉にドスを振るう最後の殴り込みシーンも、もう少し一人一人にスポットを当ててやってほしかった。

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