静かなる決闘

劇場公開日:

解説

戦争中、当時不治の病といわれた性病“梅毒”を真摯に取り上げたヒューマンドラマ。野戦病院で手術中に梅毒に感染した青年軍医藤崎。彼は復員後も恋人の美佐緒を遠ざけ、誰にも打ち明けることなく一生を病と戦いながら、独身のまま生きる決意をする。軍医として生命を救った兵士から不治の病をうつされるという皮肉に絶望しつつも、医師としてひとり静かに人生と闘っていく姿を描いた良心作。

1949年製作/95分/日本
配給:大映
劇場公開日:1949年3月13日

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映画レビュー

3.52023/12/2鑑賞

2023年12月4日
Androidアプリから投稿

現代の梅毒蔓延には良い映画かもしれない。
自制心を学ぼう。

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虹孔雀

5.0正に「静かなる決闘」…

2023年5月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

黒澤明作品にあって、大スペクタクルなアクションも無く、人間関係が複雑に絡んだ
サスペンスでもない、本当に「静かなる決闘」を描いた作品。
戦後日本で、一般人も自由恋愛と自由性交が認められ、同時に「性病」という物も
世に蔓延し始めた。
「性病」を多くの女性に移しまくる、ろくでもない男と関係を持った女性患者を
治療したが為に、自らが不治の病にかかってしまう「紳士の医師」。
その主人公の男は、静かに「紳士の医師」として行動を通すが、一回だけ
「一人の人間の男」として、自分の内情の怒りを爆発させる。
だか、一度心の糸を吐き出した後は、また「紳士の医師」として
「静かなる決闘」を続ける…

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777

3.0黒澤明の中では一番重苦しい展開の作品だが

2021年4月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

今は無き銀座並木座で観て以来、
何十年ぶりかでDVD鑑賞。

黒澤明作品は「続 姿三四郎」以外は
全て観ているが、正直なところ、
この作品への評価は高くなく、と言うか、
他のかなりの作品が名作過ぎるからだが、
この時点まで再鑑賞することは無かった。

しかし、よくまぁこんなに重々しい題材を
映画化したものだな、との驚きが先に来る。
そしてまた何という重々しい展開の連続
だろうか。きっと黒澤明で無かったら、
鑑賞途中でさじを投げていたのではないか。
それを最後まで観客を引き付けるのは
黒澤監督の力量以外の
何ものでもないのだろう。

話は、梅毒に罹った医師が、許婚を捨て、
悪人をも治療しようとする等、まさに聖人
のような生き様を見せるが
「静かなる決闘」とは、
そんな聖人としての生き方を強いた
「“神との”静かなる決闘」と言うこと
なのだろうか。

いずれにしても、
観ているのは辛い重苦しい作品だ。
僅かに看護婦の成長と
それが主人公との距離を縮めつつある展開に
希望が見えなくもないが、
仮にそうだとしても、息も詰まるような
聖人としての生き方に、俗人の私には、
尊敬の念を抱きつつも同情は禁じ得ない
辛いヒューマニズムストーリーだ。

黒澤映画の素晴らしさは、
エンターテイメント性の中にも
ほとばしるヒューマニズムだ。
この映画はエンターテイメント性を
抑えた分だけ、黒澤作品の中ではワクワク感
を得られない作品ではある。

因みに私の黒澤作品ベスト3は、
 ・七人の侍
 ・蜘蛛巣城
 ・赤ひげ
です。

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KENZO一級建築士事務所

3.5三船敏郎が欲望をのたうち回り独白するくだりに、俳優部と演出の魅力が...

2020年5月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

三船敏郎が欲望をのたうち回り独白するくだりに、俳優部と演出の魅力がある。看護師の成長も黒澤映画ならでは。ほぼ室内劇なのに飽きさせないのは流石。画でなくドラマツルギーの真っ向勝負。

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kazuyuki chatani
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