仮面ライダーBLACK SUN : 特集

2022年10月17日更新

【えげつない衝撃作】大人向け「仮面ライダー」誕生!
「死刑にいたる病」白石和彌監督×主演・西島秀俊&
中村倫也、豪華布陣で社会問題をえぐる…衝撃体験レポ

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“本物”を求める映画ファンにこそ観てもらいたい「仮面ライダー」がやってきた。「仮面ライダーBLACK SUN」、10月28日からPrime Videoで独占配信される衝撃作だ。

「仮面ライダー」ではあるが、Prime Videoが本作で設定するレーティングはなんと18+。「孤狼の血」「死刑にいたる病」などの白石和彌が監督、「ドライブ・マイ・カー」などの西島秀俊、「ファーストラヴ」「ハケンアニメ!」などの中村倫也が主演し、子ども向けではない作品を世に放つ。

繰り返しになるが、映画ファンにこそおすすめしたい「仮面ライダー」である。この特集では見どころの解説とともに、子どもと一緒に「仮面ライダー」を楽しんでいる編集者が、実際に今作を鑑賞したレビューも掲載するので、ぜひ目を通してみてほしい。

>>Prime Videoで「仮面ライダーBLACK SUN」を観る


【予告編とあらすじ】

人間と怪人の共存を掲げ、半世紀が過ぎた2022年。人の姿で暮らす怪人たちが虐げられ、人間との衝突を繰り返し、両者の溝が深まっている世界で、仮面ライダーBLACK SUN(西島秀俊)と仮面ライダーSHADOWMOON(中村倫也)の活躍を描き出す。


【見どころ解説】えぐり出した闇、社会問題を食らう…
豪華キャスト×名匠が挑んだ、衝撃の「仮面ライダー」

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まずは本作の特徴と魅力を、わかりやすくお伝えしていこう。


①:「仮面ライダーBLACK」をリブート!
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今作の“起源”となったのは、1987~88年に放送された「仮面ライダーBLACK」。長い「仮面ライダー」シリーズのなかでも“傑作”の呼び声高い同作を、およそ34年の時を経てリブートする。

そして最大のポイントは、「大人向けの作品」として製作されること。Prime Videoが設定するレーティングが18+となっており、ゆえに過激な描写も盛り込まれているのだ。

予告映像やビジュアルなどで、キャラクター造形を見ればひと目でわかるはず。この作品は、近年の「仮面ライダー」とは大きく異なるということが――。


②:監督は「死刑にいたる病」白石和彌…今、最も新作を期待されるクリエイターの1人
(左から)田口清隆、白石和彌、樋口真嗣
(左から)田口清隆、白石和彌、樋口真嗣

“傑作映画”を連発する名手・白石和彌監督が演出を手がける点でも、映画ファンに注目してもらいたい理由だ。

あるジャーナリストが死刑囚の心理をたどっていく映画「凶悪」。暴力団の抗争と、警察組織の腐敗を強烈に描いた「孤狼の血」。そして、ある連続殺人鬼の異常性を詳らかにしてみせた「死刑にいたる病」……。

白石監督は洗練された語り口で容赦なく人と社会の闇を暴き、卓抜した演出力で“エグみ”のある娯楽作へと昇華する。彼が「仮面ライダー」を撮るだけに、地上波放送枠では決して観られないシーンを繰り出していく。

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さらにそのほかのスタッフ陣にも、日本映画界をけん引する才能が結集した。脚本は「凶悪」「東京リベンジャーズ」などの高橋泉、コンセプトビジュアルは「シン・ゴジラ」などの樋口真嗣、特撮監督は田口清隆、音楽は松隈ケンタが担当。名前をながめるだけでも、期待がグイグイ上昇していくだろう。


③:豪華キャスト、登場…仮面ライダーは西島秀俊&中村倫也、怪人役も実力派ぞろい
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そんなスタッフ陣に、豪華キャストが加わることで期待感はさらに飛躍していく。「ドライブ・マイ・カー」が世界中で絶賛された西島秀俊と、人気・実力ともに世代でトップクラスの中村倫也が、仮面ライダーに扮する(しかも2人は親友であり宿敵でもあるという設定!)のだからワクワクしないわけがない。

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そして、怪人役も多彩なメンバーが参戦した。三浦貴大、音尾琢真、濱田岳、プリティ太田、吉田羊、中村梅雀ら、果たしてどのようなアンサンブルをみせつけるのか? 彼らがおどろおどろしい怪人を演じる模様にも要注目だ。


④:ダークな雰囲気のなか、重々しいシーンも…予想を超えた描写に魂が震える
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特報第二弾には「無抵抗の怪人を、警官が後ろから射撃」というシーンが包み隠さず映されている。予想を超えるショッキングな描写が全編通じて描かれており、さらに時事性のあるテーマ(人種差別と衝突)も根底に流れている。

もちろん“豪快な特撮作品”という良さはありつつも、重厚感たっぷりの社会派映画のような見ごたえと満足感も同時にある。映画ファンであればあるほど魂が震える“忘れがたい特別な体験”を、きっと味わえるだろう。

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【レビュー】仮面ライダー視聴勢の映画ファンが鑑賞
想像以上のえげつなさ…毎話に走るショックと満足度!

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では、本編の内容はどうなっているのか? 映画.com編集部の「日曜の朝に子どもと一緒に『仮面ライダー』を観ている」編集者が、実際に「仮面ライダーBLACK SUN」本編を鑑賞してみた。

すると「すごい、最近の『仮面ライダー』と全くテイスト違う」「映画『ジョーカー』などを観た感覚に近い」などなど、驚きの感想が続々と飛び出してきた。


[筆者紹介]

映画.com編集部・尾崎秋彦:「仮面ライダー」に詳しいわけではないが、日曜日の朝に息子2人(1歳と3歳)と一緒に最新シリーズの放送を観るのが楽しみ。白石和彌監督作「日本で一番悪い奴ら」でインタビューを担当した縁もあり、「仮面ライダーBLACK SUN」はとても期待していた。洋画・邦画問わず話題作をチェックする“普通の映画ファン”。


●鑑賞開始:怪人が差別され“撃たれる”世界…物語のリアリティに絶句&興奮
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本記事執筆時点(2022年10月初旬)では全話を鑑賞できていないが、ここでは観ていてひたすら驚き、快感にやられたポイントを記述していく。大きくわけて2つあり、1つは物語のリアリティによる喜び、もう1つは仮面ライダーや怪人のデザインの素晴らしさ。まずは前者から語っていこう。

物語は初っ端から手加減なしだ。第1話開始からほどなく、あるデモ行進が映し出される。殺気立った群衆は口々に「怪人は日本から出て行け」と叫び、なかには「怪人を殺せ」という物々しい看板も掲げられている。

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ヘイトスピーチだらけの行進に当然、怪人たちは反感をつのらせる。やがて沿道で見物していた怪人の青年が、些細な事ことをきっかけに警察と衝突。普段、怪人の姿かたちは人間と同じだが、感情が高ぶれば正体をあらわしてしまう。その怪力は警官を水平方向に10数メートルふっ飛ばし、目撃した周囲の人々は「やはり化け物」と恐怖におののく。

顔面蒼白で拳銃を構え、威嚇する警官たち。そして銃声が鳴り響く――。呼吸を忘れて見入ってしまうほど迫真のシークエンス。およそ日曜朝には観ることができない光景が、日本を含む世界各国の社会問題とリンクし、驚くほどのゾクゾク感が全身を駆けめぐった。

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開始から15分も経たぬうちに、僕は今作の完走を決めた。これはホアキン・フェニックス主演「ジョーカー」にも似た衝撃と言える。小さな子どもたちとは一緒に観られない、劇薬のような「仮面ライダー」である。


●“根源的な恐怖”に苛まれるデザイン…夢に出てきそうなほど衝撃的!
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物語展開だけでなく、怪人や仮面ライダーのデザインの面でもゾクゾクさせられた。画像や映像を見てもらえれば一発でわかると思うが、仮面ライダーBLACK SUNと仮面ライダーSHADOWMOONは、明らかに近年の仮面ライダーとは造形の方向性が違う。原始的な生命力にあふれるデザインだ。原点回帰と言えるかもしれない。

怪人たちもいい意味でまったくポップではなく、それぞれの顔面を見れば根源的な恐怖が胸いっぱいに広がる。特に第1話の終盤に登場する“顔の4分の3が怪人化しているおじさん”や、仮面ライダーBLACK SUNと激闘する“クモ怪人”などは、夢に出てきそうなほど……。

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しかしこれが不思議と嫌な気分にはならない。“観てはいけないもの”を観ているような感覚に陥り、それはそれで逆に快感となってくる。この感覚は映画ファンならば直感的に理解できるだろう。まさに白石監督作「凶悪」「孤狼の血」「死刑にいたる病」などは、そうした類の作品だったからだ。

むしろ“本物”を求める映画ファンにこそ勧めたい、と強く強く思った最たる理由が、この“根源的な恐怖が喚起されるデザイン”だ。近年の日本映画からはあまり得られない刺激が、今作には詰まっているのだ。


●まとめ:クオリティ“想像の倍” 全10話だが、時間を投じる価値はある
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序盤の数話を観るだけで、というか予告映像を観るだけで、今作の力はあっという間にわかるだろう。さらにすごいのが、そうした“すごそうな予感”が、実際に本編を観ると“もっとすさまじい感覚”に変わる点だ。

西島秀俊と中村倫也の鬼気迫る熱演は言わずもがな。何よりも、あの白石和彌監督が手がけると「仮面ライダー」はここまでのクオリティになるのか、と心の底から感服した。ずっしりとした描写の重み。テーマの刺さり具合。そしてドラマに巻き起こる感情の渦。どれをとっても、事前に抱いていた「仮面ライダー」のイメージ――そうは言っても特撮って今は子ども向けでしょ、という浅はかな固定観念――を豪快に転覆させる。

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「仮面ライダー」を観ていても観ていなくても、きっと今作のインパクトにぶっ飛ぶだろう。自信を持ってオススメと言える“規格外の衝撃作”。全10話に時間を投じる価値は大いにある。

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自宅で、いつでもどこでも、驚異の映像体験を!
「仮面ライダーBLACK SUN」プライムビデオ独占配信

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「仮面ライダーBLACK SUN」はPrime Videoで独占配信。Prime Videoはその他にも魅力的なコンテンツを多数配信しているので、会員登録すれば即座に“ワンランク上”の映画ライフを堪能できる。

初めての方なら 「30日間無料体験」が利用可能。その後も月額500円という低価格で継続できるのだ。ワンランク上のライフスタイルの必需品、あなたも試してみてはいかがだろうか?

Prime Videoで、素晴らしき映像体験の日々を。

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