燕雲台-The Legend of Empress- : 特集
女性版「キングダム」ここに襲来!息を呑むスケールと
迫力アクション、胸えぐる愛憎…大ヒット歴史エンタメ
アクション映画ファン、歴史好きに圧倒的に勧めたい作品がやってきた。11月3日にDVD&ブルーレイがリリースされ、U-NEXTにて独占先行配信中の大ヒット歴史スペクタクル「燕雲台-The Legend of Empress-」だ。
本作を一言で表現するならば、女性版「キングダム」。中国史上初の征服王朝・遼の時代を舞台にし、壮大なスケールとアクションを交えながら、ある女性が権力をめぐる骨肉の争いを乗り越え、国家統一を果たす姿を描く……。
猛烈にプッシュしたい要素だらけの本作。この特集では、さまざまな角度から魅力を明らかにしていこう。
例えるなら女性版「キングダム」…主人公は伝説の皇后
アクション、歴史好きは吸い込まれるように“ハマる”
●ストーリー:命を賭して国家統一に挑んだ“伝説の皇后”激動の生涯を追う
なぜ女性版「キングダム」と表現したか。それは主人公が女性であり、中国の国家統一に挑んだ人々の物語であり、アクションとドラマに秀でたものがあるからだ。
時代は10世紀、王朝は遼。漢民族以外で初めて中国を支配した“征服王朝”だ。
遼の北府宰相の三女・蕭燕燕(しょうえんえん)は、2人の姉に愛され、まっすぐに育ち、生涯を誓い合う男性とも巡り会えた。一方で朝廷では、暴君と恐れられる第四代皇帝・穆宗(ぼくそう)を引きずり下ろすべく、権力争いが続いていた。燕燕を含む蕭三姉妹は王位を奪うための切り札とされており、皇族たちはその力を我がものにしようと考えた。
激しさを増していく骨肉の権力闘争の渦中で、三姉妹は3人の男たちにそれぞれ嫁ぐことになる。燕燕は婚約者との愛を引き裂かれながら、葛藤と困難を乗り越え、皇后への過酷な運命を歩んでいく――。
●見どころ:第1話冒頭からフルスロットル!美麗アクション連続で興奮不可避
主人公が王位をめぐる権力争いに身を投じ、魂が切り刻まれながらも、使命や野望のために命をかける姿は、原泰久氏原作の映画「キングダム」に登場する嬴政(えいせい)をほうふつさせる。
さらに生き馬の目を抜くような権謀術数や、兵法を駆使した武力のぶつかり合いなど、物語をスペクタクルに盛り上げる要素も次々と登場。物語後半には、遼の領地を奪おうと侵攻してきた大国・宗と激突するほか、国内でもさらなる勢力争いが勃発するシーンもある。総制作費67億円を費やした圧巻スケールの映像世界は、得も言われぬ没入感を与えてくれるだろう。
そうした見どころのなかで、特に強調したいのは“アクション”について。第1話はまさにアクションで幕が開け、剣と剣が交錯する宮殿での白兵戦が描かれる。さらにその直後、舞台を草原に移し、燕燕による舞うような格闘シーンが展開。さらにさらにその直後、多くの人が行き交う市街地に転じ、ダイナミックな“ホース・チェイス”(馬での追走劇)が映し出される。
開始10分で3つもアクションが画面を彩る、すさまじい密度。しかもそれは美しく迫力があり、一挙手一投足がキャラクターの性格を表現しており(例えば燕燕は無鉄砲でカリスマ性があることがわかる)、効果的にストーリーを押し進めているから見事だ。
1話からアクセル全開、アクション映画ファンが観れば、ハートを鷲掴みにされること請け合い。陶酔の映像体験があなたを待っている。
カリスマ的オーラ放つキャラクターが続々登場
ため息ものの美女・美男ぞろい…魅力を解説
次に俳優陣へ目を向けて解説。キャスト、キャラクターの魅力や、彼女らがどのように響き合うのかに言及していく。
●主人公・燕燕:大スター、ティファニー・タン演じる、野心に溢れた“鉄血紅顔”
主演は中国のカリスマ的人気女優、ティファニー・タンが務め、主人公の燕燕に扮する。史実では紆余曲折を経て第五代皇帝・景宗(けいそう)の妻となり、“鉄血紅顔”(鉄の血を持つような強い美女)と呼ばれる皇后となるが、果たして本作ではどんな運命をたどるのだろうか。
ちなみに記事の終盤に詳しく紹介するが、ティファニー・タンは別作品でも別の時代の皇后に扮していた。1人の女優が2人の皇后の一代記を演じることは極めて稀。その熱演ぶりが高く評価され、2020 騰訊視頻(テンセントビデオ)星光大賞では、ドラマキャラクター・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
●オールスターキャスト完全集結!巻き起こる愛憎と陰謀が、あなたの胸をえぐる
ティファニー・タン以外にもメンツがすごい。中国時代劇のオールスターが結集しており、布陣の豪華さには眼を見張るものがある。
まず蕭三姉妹の長女・胡輦(これん)役には「瓔珞<エイラク> 紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃」カーメイン・シェー、次女・烏骨里(うこつり)役には「琅琊榜(ろうやぼう) 麒麟の才子、風雲起こす」のルー・シャン。ティファニー・タンを含めた三姉妹の美貌はすさまじく、彼女らが並ぶ様子はシャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビー共演「スキャンダル」を思い出させる。画面を支配する圧巻の輝き、見逃す手立てはないはずだ。
さらに燕燕と相思相愛となる婚約者・韓徳譲(かんとくじょう)役には「楚喬伝」ショーン・ドウ。そして韓徳譲の親友であり、後に燕燕を皇后に迎える景宗役は「如懿伝(にょいでん) 紫禁城に散る宿命の王妃」ジン・チャオが担当している。読者の皆さまは「おや」と思ったかもしれない。そう、親友同士の韓徳譲と景宗は、戦乱の世において、同じ女性を愛してしまったために、予想だにしない運命を歩むことになるのである。
それだけではない。蕭三姉妹はそれぞれが皇族たちと政略結婚し、やがて王位をめぐって対立。強い絆で結ばれていた彼女らは、各々が夫への愛を貫くか、それとも姉妹の絆を守るのか――陰謀が渦巻き、味方も敵もわからぬ混沌のなかで葛藤するその果てに、何が待っているのか。人々の気高さと切なき決断は、あなたの胸をごっそりとえぐり取っていくだろう。
すごい…早く次が観たくなる!莫大な費用と技術の粋を
“これでもか”と投下した、2021年度アジアNo.1超大作
最後に、本作のクオリティを証明するいくつかの事実に言及し、この特集を締めくくろう。これだけの要素がそろっているならば、素晴らしい映像体験は、もう約束されたようなものだ。
●圧倒的な鑑賞後感→特大ヒットを記録、数々の賞に輝く
物語のポイントとなる「遼」は、916~1125年に実在した中国史上初の征服王朝。この征服王朝とは、中国北方の非漢民族が中国の一部、または全てを征服して建てた王朝のこと。これまでドラマとして映像化はされておらず、中国では放送前から大きな話題に。
大ヒット作「ミーユエ 王朝を照らす月」の脚本家ジャン・ションナンが紡ぎだした“劇的なストーリー”に人々は熱狂し、なんとテレビ視聴率&インターネット視聴再生数は1位を記録。テンセント主催「騰訊視頻星光賞」では、視聴者が選ぶドラマ・オブ・ザ・イヤーに輝いている。
●総制作費67億円で迫力の映像美!当時の文化も忠実に再現
中国ならではの“桁違いの制作費”――67億円という巨費が投じられたからこそ、思わずクギづけになってしまう描写が多数存在している。遼を治める契丹人は「騎馬民族」。このバックグラウンドを表現すべく、モンゴル自治区の景勝地でロケを敢行。駿馬が大草原を駆け抜けるという、スペクタクル満点の光景に目を奪われるはず。
また、精工な刺繍をあしらった衣装は、メインキャストだけで800着以上も使用しているという点も驚き。24金を贅沢に使った冠、腰ベルトなどの装飾品、礼儀作法、盛大すぎる婚儀……中国の正史「二十四史」に基づき、遼の文化を華麗に蘇らせているのだ。
●ティファニー・タン、不変の美貌で“天下”を獲った!
人気作「王女未央 BIOU」で共演したルオ・ジンと結婚し“世紀のカップル”として注目を集めたティファニー・タン。2020年に娘を出産し、同年8月、復帰作として選んだのが「燕雲台」だ。
一度別の皇后(「王女未央 BIOU」の文成文明皇后)を演じながらも、またもや実在の皇后を演じるという稀有なチャレンジ! 劇中で体現した圧巻の雄姿、全く変わらない――いや、むしろ磨きが掛かった美貌は、中国を代表するトップ女優の名に相応しい。
確立したヒロイン像は、視聴者から絶大な支持を集め、2020年のテンセントドラマで最も人気のあるキャラクター、「騰訊視頻星光賞」ではドラマキャラクター・オブ・ザ・イヤーを受賞している。
●視聴者が究極のドハマり!人気ジャンル「女帝一代記」としての魅力
競合ひしめく中国時代劇において、不動のポジションを築き上げているのが、実在の女帝たちを描いた一大叙事詩。これまでにもティファニー・タンだけでなく、ファン・ビンビン(「武則天 -The Empress-」)、スン・リー(「ミーユエ 王朝を照らす月」)、ウー・ジンイェン(「瓔珞<エイラク> ~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~」)、ジョウ・シュン(「如懿伝(にょいでん)~ 紫禁城に散る宿命の王妃~」)、タン・ウェイ(「大明皇妃 -Empress of the Ming-」)が、不屈の信念で激動の時代を上り詰めながらも、愛を失わなかった女性たちを力強く演じ、中国の人々を虜にした。その系譜に連なる「燕雲台」は、愛、家族、大切なものを貫くことの重要性を訴えかけてくる珠玉の1作となっている。