ロバート・クレイス : ウィキペディア(Wikipedia)
ロバート・クレイス(Robert Crais、1953年6月20日 - )は、アメリカ合衆国の小説家。主にサスペンス、推理小説(探偵小説)を手がける。サンタモニカ在住。
来歴
ルイジアナ州バトンルージュ近郊のインディペンデンス出身。テレビドラマの脚本家としてキャリアをスタートし、『ヒルストリート・ブルース』、『女刑事キャグニー&レイシー』、『特捜刑事マイアミ・バイス』などを手掛けた。『ヒルストリート・ブルース』ではエミー賞にもノミネートされている(第21話「売春婦狩り」)。
1987年、初長篇『モンキーズ・レインコート』で作家デビュー。同作でアンソニー賞(1988年度 Best Paperback Original部門)及び、マカヴィティ賞(1988年度 Best First Novel部門)を受賞する。
2005年には、『ホステージ』がブルース・ウィリス主演で映画化された。
2010年には、PWAより功労賞を贈られている。
特徴
デビュー作以来、主としてロサンゼルスの私立探偵エルヴィス・コールを主人公としたシリーズを執筆。その相棒であるジョー・パイクと共に事件を追う姿を描いている。 2007年の『天使の護衛』からは、ジョー・パイクを主人公に据えた新シリーズを開始。こちらにもコールは登場する。 また2003年の『The Last Detective』と2005年『The Forgotten Man』には、単独作品『破壊天使』(2000年)の主人公キャロル・スターキーが、2015年の『約束』には『容疑者』(2013年)の警官スコットと警察犬マギーが登場している。 他にも、『天使の護衛』においてパイクが置き去りにした愛車チェロキーが、単独作品『The Two-Minute Rule』において主人公Max Holmanによって奪われるなど、すべての作品が共通の世界観に基づいている。
同じミステリー作家であるマイクル・コナリーと交流があり、ハリー・ボッシュ・シリーズの『暗く聖なる夜』にはエルヴィス・コールが、『The Last Detective』にはハリー・ボッシュの登場場面が描かれている。
主な作品
「エルヴィス・コール」シリーズ
- 『モンキーズ・レインコート - ロスの探偵エルヴィス・コール』(The Monkey's Raincoat (1987)、新潮文庫) 1989
- 『追いつめられた天使 - ロスの探偵エルヴィス・コール』(Stalking the Angel (1989)、新潮文庫) 1992
- 『ララバイ・タウン - ロスの探偵エルヴィス・コール』(Lullaby Town (1992)、扶桑社ミステリー) 1994
- 『ぬきさしならない依頼 - ロスの探偵エルヴィス・コール』(Free Fall (1993)、扶桑社ミステリー) 1996
- 『死者の河を渉る - 探偵エルヴィス・コール』(Voodoo River (1995)、扶桑社ミステリー) 2000
- 『サンセット大通りの疑惑 - 探偵エルヴィス・コール』(Sunset Expres (1996)、扶桑社ミステリー) 2000 - シェイマス賞長編部門受賞
- Indigo Slam (1997)
- L.A. Requiem (1999)
- The Last Detective (2003)
- The Forgotten Man (2005)
- Chasing Darkness (2008)
- 『約束』(The Promise (2015)、創元推理文庫) 2017 - 『容疑者』(後出)の続編でもある。
- 『指名手配』(The Wanted (2017)、創元推理文庫) 2019
「ジョー・パイク」シリーズ
- 『天使の護衛』(The Watchman (2007)、RHブックス・プラス) 2011
- The First Rule (2010)
- The Sentry (2011)
- Taken (2012)
- 『危険な男』(A Dangerous Man (2019)、創元推理文庫) 2021
その他長編
- 『破壊天使』上・下(Demolition Angel (2000)、講談社文庫) 2002
- 『ホステージ』上・下(Hostage (2001)、講談社文庫) 2005
- The Two-Minute Rule (2006)
- 『容疑者』(Suspect (2013)、創元推理文庫) 2014
外部リンク
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