森光子
京都出身。14歳の時に、映画「なりひら小僧 春霞八百八町」(35)でデビューし、3年半で40本ほどの作品に出演する。20歳頃に上京し、歌手として活動。太平洋戦争時は、日本軍の慰安活動も行った。戦後は、大阪を拠点にラジオやTVドラマに出演する。劇作家の菊田一夫に見いだされ、61年に舞台「放浪記」で41歳にして初めて座長を務める。“でんぐり返し”の演出は話題になった。その他「時間ですよ」(70~75)といったTVドラマにも出演し、庶民的な母親役として親しまれた。舞台「放浪記」は、09年5月に通算上演回数2000回を達成、さらに1人の俳優が主演を務める舞台の最多公演記録2017回を打ち立てる。翌10年に予定されていた公演は、健康状態に配慮し中止された。84年に紫綬褒章、05年に文化勲章を受章、09年には女優として初めて国民栄誉賞を受賞した。12年11月10日、肺炎による心不全のため92歳で逝去。