テオ・アンゲロプロス : ウィキペディア(Wikipedia)

テオ・アンゲロプロスTheo Angelopoulos)ことテオドロス・アンゲロプロス(ギリシャ語:Theodoros Angelopoulos、1935年4月27日 - 2012年1月24日)は、ギリシャ・アテネ出身の映画監督。

略歴

1935年、アテネで生まれ、子どもの頃に第二次世界大戦や1940年代後半の国内の政情不安を体験。アテネ大学法学部を卒業後、兵役を経てフランスのソルボンヌ大学、高等映画学院に留学。帰国後は映画雑誌で批評活動を4年間展開した後、1968年に短編ドキュメンタリー映画『放送』を自主製作して映画監督としてデビュー。

1970年に初の長編作品『再現』を監督した後、ギリシャの現代史を題材にした3部作『1936年の日々』(1972年)、『旅芸人の記録』(1975年)、『狩人』(1977年)を発表し、世界的な名声を獲得する。1980年に『アレクサンダー大王』でヴェネツィア国際映画祭 審査員特別賞を、1988年に『霧の中の風景』でベネチア国際映画祭銀獅子賞を、1995年に『ユリシーズの瞳』でカンヌ国際映画祭審査員特別賞を、1998年に『永遠と一日』でカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞。

「20世紀三部作」の第1部『エレニの旅』(2004年)においては、舞台をバルカン半島以外にも広げ、新たなる展開を示した。20世紀三部作は、当初『トリロジア』という題名の1本の長編となる予定であったが、上映時間が膨大になりすぎるため、三部作として製作されることとなったという FUN!FUN!MOVIE|「エレニの旅」テオ・アンゲロプロス監督来日記者会見より。2009年に第2部『エレニの帰郷』を発表。第3部『THE OTHER SEA(もう一つの海)』の撮影中だった2012年1月24日、アテネ郊外のトンネル内でオートバイにはねられて頭を強打し、運ばれた先の病院で死亡した。享年76。

監督作品

  • 放送 (1968)
  • 再現 (1970)
  • 1936年の日々 '36(1972)
  • 旅芸人の記録 (1975)
  • 狩人 (1977)
  • アレクサンダー大王 (1980)
  • シテール島への船出 (1984)
  • 蜂の旅人 (1986)
  • 霧の中の風景 (1988)
  • こうのとり、たちずさんで (1991)
  • キング・オブ・フィルム/巨匠たちの60秒 LUMIERE ET COMPAGNIE(1995)オムニバスの一編
  • ユリシーズの瞳 (1995)
  • 永遠と一日 (1998)
  • エレニの旅 (2004)
  • それぞれのシネマ 〜カンヌ国際映画祭60回記念製作映画〜/3分間 Chacun son cinéma / Trois minutes(2007)オムニバスの一編
  • エレニの帰郷 (2009)

出演作品

  • テオ・オン・テオ THEO ON THEO(2004)ドキュメンタリー

参考文献

  • ヴァルター・ルグレ『アンゲロプロス 沈黙のパルチザン』フィルムアート社、1996年
  • 『テオ・アンゲロプロス シナリオ全集』愛育社、2004年

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/03/22 03:58 UTC (変更履歴
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