松浦隆一 : ウィキペディア(Wikipedia)

松浦 隆一(まつうら りゅういち、1951年12月24日 - )は、将棋棋士。丸田祐三九段門下。棋士番号は132。2011年6月10日に引退。東京都台東区出身。

棋歴

東京の下町で育ち、高校選手権戦に出場していた開成高校2年生のときに、腕試しで奨励会試験を受け、4級で仮入会「将棋世界」2000年1月号付録。

プロ入り(四段)は1977年2月4日であるが、1976年に新人王戦の1回戦 - 3回戦で勝利。

第21期(1980年度)王位戦でリーグ入り。中原誠名人から金星を挙げ、破竹の勢いの谷川浩司六段にも勝利するが、2勝3敗でリーグから陥落する。

1982年度は21勝18敗(.538)、1984年度は23勝19敗(.548)の好成績を挙げる。

竜王戦では第1期から5組であったが、第11期に6組に降級。しかし、翌期(第12期、1999年度)の6組で準優勝し、5組に復帰した。第18期以降は再び6組に在籍した。

順位戦では、初参加からC級2組で昇級も降級点もない状態が長く続いたが、21期目(第57期=1998年度)から3期連続で降級点を喫したため2001年度からフリークラスに編入。10年間の在籍期間を満了した時点の最終対局(2011年6月10日・第24期竜王戦昇級者決定戦2回戦・対伊藤真吾四段)に敗れ、引退となった。

棋風

振り飛車も指すが、基本的には居飛車党で、矢倉の将棋が多い。玉を深く囲う前に戦うことが多い棋風である。

人物

  • 夫人は上海生まれの元・中国人である。結婚していたことを長く秘密にしており、それが明らかになったときは棋士達の間で大騒ぎになった。
  • 1982年から1989年の長きに渡って関東奨励会の幹事を務めた。
  • 東京大学の合格者数が多いことで知られる開成高校を卒業している「勝ち将棋鬼のごとし」p177、河口俊彦(1982)。

昇段履歴

昇段規定は、将棋の段級 を参照。

  • 1969年 4級
  • 1977年2月4日 四段(三段で12勝3敗) = プロ入り
  • 1983年11月17日 五段(贈五段 = 将棋の日表彰)
  • 1991年9月17日 六段(勝数規定)
  • 2006年4月1日 七段(フリークラス規定)
  • 2011年6月10日 引退

主な成績

通算成績

881対局 361勝520敗 勝率0.4098

棋戦本戦出場歴

1977年度
  • 第11回早指し戦(1回戦で西村一義に敗れる。)
1978年度
  • 第2回勝ち抜き戦(1回戦で桐山清澄に敗れる。)
1980年度
  • 第21期王位戦(上述、2勝3敗で紅組リーグ陥落)
  • 第14回早指し戦(1回戦で大島映二に勝ち、2回戦で大内延介に敗れる。)
1981年度
  • 第15回早指し戦(1回戦で宮坂幸雄に敗れる。)
  • 第5回勝ち抜き戦(1回戦で勝浦修に敗れる。)
1983年度
  • 第33回NHK杯(1回戦で有吉道夫に敗れる。)
1984年度
  • 第10期棋王戦(1回戦で二上達也に勝ち、2回戦で田中寅彦に敗れる。)
  • 第11回名将戦(1回戦で中原誠に敗れる。)
1986年度
  • 第36回NHK杯(1回戦で淡路仁茂に敗れる。)
1987年度
  • 第10回勝ち抜き戦(1回戦で石田和雄に敗れる。)
1991年度
  • 第41回NHK杯(1回戦で大内延介に敗れる。)
2000年度
  • 第50回NHK杯(1回戦で深浦康市に勝ち、2回戦で福崎文吾に敗れる。)

在籍クラス

表彰等

  • 2001年 現役勤続25年表彰

関連項目

  • 将棋棋士一覧

外部リンク

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