ジーン・ヘイゲン : ウィキペディア(Wikipedia)

ジーン・ヘイゲンJean Hagen、1923年8月3日 - 1977年8月29日)は、アメリカ合衆国・シカゴ出身の女優。

略歴

オランダ移民の両親の子としてシカゴで生まれ、後にインディアナ州エルクハートに移住。

エルクハート高校を卒業後、ノースウェスタン大学で演劇を学ぶ。

1946年にブロードウェイデビュー。ブロードウェイではジュディ・ホリデイの代役を務める。

1949年にキャサリン・ヘプバーンスペンサー・トレイシー主演の『アダム氏とマダム』で映画デビュー。

1950年の『アスファルト・ジャングル』あたりからメインの役で起用されるようになり、1952年にはMGM製作のミュージカル『雨に唄えば』で悪声のサイレント映画スターのリナ・ラモントを演じて、一躍有名になり、見事アカデミー賞助演女優賞にもノミネートされた。

さらに1953年からはテレビシリーズ『Make Room for Daddy』に出演。エミー賞にも3度ノミネートされた。以降はテレビでも多く活躍。

他の代表作には2006年にティム・アレン主演でリメイクもされたディズニー作品の『ボクはむく犬』や俳優のレイ・ミランドが監督も手がけた異色SF映画『性本能と原爆戦』がある。

私生活では俳優のトム・サイデルと1947年に結婚。翌1948年に長男ディーン、1952年に長女アンジェラを出産するが、1965年に離婚。

1960年代に入ってからは健康を害して入退院を繰り返すようになり、1960年代後半からは女優業から遠ざかっていたが、1976年にテレビドラマ『刑事スタスキー&ハッチ』へのゲスト出演でカムバックを果たす。

しかし、1977年のテレビ映画『続・大都会の青春』を遺作に、8月29日喉頭癌のため54歳で死去。

『雨に唄えば』での終始甲高い声で喋っている姿の印象が強いが、実際には穏やかな声の持ち主であり、『雨に唄えば』での劇中劇のリナの台詞をキャシーが吹き替えるシーンでの台詞も、ジーン自身が吹き替えたものが使われている。また本作での劇中劇「踊る騎士」の中の歌はベティ・ノエスが吹き替えたものが使用された。

主な出演作品

公開年邦題原題役名備考
1949 アダム氏とマダムAdam's Rib ベリル・ケイン 映画デビュー作
1950 アパッチ族の最後Ambush マーサ・コノヴァン
サイド・ストリートSide Street ハリエット・シントン
アスファルト・ジャングルThe Asphalt Jungle ドール・コノヴァン
1952 雨に唄えばSingin in the Rain リナ・ラモント アカデミー助演女優賞ノミネート
カービン銃第一号Carbine Williams マギー・ウィリアムズ
1953 ロデオの英雄Arena メグ・ハッチンス
1955 悪徳The Big Knife コニー・ブリス
1959 ボクはむく犬The Shaggy Dog フリーダ・ダニエルズ リバイバル公開時の日本語題『シャギー・ドッグ』
1960 ルーズベルト物語Sunrise at Campobello ミッシー・レ・ハント
1962 性本能と原爆戦Panic in Year Zero! アン・ボールドウィン
1964 誰が私を殺したか?Dead Ringer デデ・マーシャル テレビ放送時の日本語題『黒い葬式〜誰が私を殺したか?』
1977 続・大都会の青春Alexander: The Other Side of Dawn 女将 テレビ映画

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2021/10/07 06:17 UTC (変更履歴
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