ルイーズ・ブリーリー : ウィキペディア(Wikipedia)

ルイーズ・ブリーリー(、1979年3月27日 - )は、ルー・ブリーリー(Loo Brealey)名義でも活動している、英国の女優・著作家・ジャーナリストである。『』での看護学生ロクサーヌ・バード役や、『SHERLOCK』でのモリー・フーパー役などで知られている。

略歴

イングランド・ノーサンプトンシャー州で生まれ、に通った後、ケンブリッジ大学で歴史を専攻した。それから彼女は、ニューヨークのに通い、クラウン・ティーチャーのから指導を受けた。

執筆活動

ブリーリーは10代の頃から映画・芸術・音楽について記事を書いており、自分の書いたレビューや特集記事を、『』、『エンパイア』、『ラジオ・タイムズ』、『』、『』、『』、『AnOther』、『』などへ寄稿していた。彼女はアレハンドロ・ホドロフスキー監督の映画『アナーキー・アンド・アルケミー』"''Anarchy and Alchemy'""(原題、Creation Books、2007年)の編集も務めた。

2009年4月まで、ブリーリーは『ワンダーランド』Wonderland の副編集長を務め、2月・3月号ではリヴ・タイラーへのインタビューを担当した。他にもペット・ショップ・ボーイズやアーティスト集団の特集記事などを書いている。またフリーランスの制作補として、BBC Artsのドキュメンタリーを制作している。2013年には、彼女の最初の演劇作品『Pope Joan』がによって上演された。

プロデュース

2012年3月に、ブリーリーはBBC Twoの子供向けコメディ・ドラマ『チャールズ・ディケンズ・ショー』をプロデュース・共同執筆し、出演もした。このドラマには、、ルパート・グレイヴス、、ナサニエル・パーカー、、、、、、、、が出演した。

俳優として

スクリーン

ブリーリーのTVデビュー作はBBCのドラマ『』であり、2シリーズにわたって看護師ロクシー・バードを演じた。2005年には、BBCの『』のリメイクでジュディ・スモールウィードを演じている(この作品は、チャールズ・ディケンズの『荒涼館』を映像化したものである)。は、ジュディと、彼女の祖父で乱杭歯が特徴のスモールウィード(演:)を気に入り、スモールウィード役・ディヴィスの台詞 "Shake me up, Judy!"を演じて、BBC Radio 2のリスナーを楽しませた。ブリーリーは続いて、日曜夜のコメディ・ドラマ『』に出演し、黒髪ボブで三枚目、そしての相棒である、アノラーク役を演じた。BBCで放送されたこのドラマは、わずか1シリーズの制作で打ち切られてしまった。しかしアメリカで2007年にソフト・リリースされた際には売れ行きが好調であり、『ハリウッド・リポーター』誌では、『こちらブルームーン探偵社』に匹敵するとも評されている。また、彼女は『ドクター・フー』のローズ・タイラー役のオーディションも受けている。

彼女はその後、ドラマ『』や、BBCが1950年代に制作したドラマ『ブラウン神父』のリメイク版(マーク・ウィリアムズ主演)に出演している(2013年)。

ブリーリーはスティーヴン・モファットマーク・ゲイティスのTVドラマ『SHERLOCK』で、法医学者のモリー・フーパーを演じている。

舞台

ブリーリーの舞台デビュー作は、2001年にロンドンので上演された、の『スライディング・ウィズ・スザンヌ』Sliding With Suzanneである。この作品は指揮で、彼女は14歳の少女ソフィーを演じている。『デイリー・テレグラフ』紙では、彼女の演技を「完璧で心に強く訴えかける思春期の表現」(a perfect poignant study of adolescence)と評された。

2005年に制作で上演した、トム・ストッパードの戯曲『』では、神童トマシーナを演じた。この演技は、『』紙に"excellent"、『デイリー・テレグラフ』紙に「夕べはすっかりルー・ブリーリーのトマシーナのものだった』("the evening belongs to Loo Brealey's Thomasina")と評されている。

続いて彼女は、が上演し、が賞を勝ち取った二人劇『After The End』で主演した。この作品は、ロシアでも上演された上、2006年7月にはオフ・ブロードウェイでヒットすることとなるIn Brits Off Broadway's 'After the End,' Abuse in a Fallout Shelter

ブリーリーは2度、とタッグを組んでいる。最初は2007年の "Little Nell"(作)であり、タイトル・ロールを演じてやティム・ピゴット=スミスと共演した。この作品は、の書いた、チャールズ・ディケンズの愛人の一代記 "The Invisible Woman" に基づいており、"Little Nell" では彼女の人生を17歳から44歳まで辿ってみせる。ブリーリーの演技は、「素晴らしい」"excellent"(デイリー・メール)、「印象的だ」"impressive"()、「称賛せずにはいられない」"highly compelling"(インデペンデント)、「仰天だ」"astounding"()などと評されている。

翌年、ホールはキングストン・アポン・テムズのローズ・シアターで上演された『ワーニャ伯父さん』に、彼女をソーニャ役として出演させた。この作品は、様々な批評で絶賛を受けることとなる。『テレグラフ』紙は彼女を「注目すべき人物」と評し、『インデペンデント』紙は彼女を『レベッカ』でのジョーン・フォンテインと同等に評価した。『スペクテーター』紙では、「ブリーリーは、怠惰な表面性の奥へ隠された、感傷的な詩情を露わにするただ一人の俳優だ。彼女の一番の強みは"平凡な"ソーニャを演じるには魅力的すぎることだが、彼女はこれを、性的な魅力が無いことをぎこちない笑いで示唆したり、落ち着きの無い動きや気抜けして輝くような純真さを見せることで偽装してみせる。全てが見事だった…」("Brealey is the only performer who uncovers the pathetic poetry beneath the indolent superficialities. Her big disadvantage is that she’s too attractive for ‘plain’ Sonya, but she disguises this by suggesting a lack of sexual allure with awkward giggles, squirrelly movements and a stupefied beaming naivety. All brilliantly done...") と評された。

2011年には、彼女はヤング・ヴィクで上演された、のヒット作『検察官』で、との、色情狂の娘を演じた。

さらに彼女は、ステファン・マンガンと共に、作の『バースデイ』Birthday に出演した。この作品の監督はロジャー・ミッシェルで、2012年にロイヤル・コートで上演されている。また、の演劇、『トロイの女』では、カッサンドラ、アンドロマケー、トロイのヘレンという3つの主要な役を演じている。この作品はゲート・シアター(ロンドン)で上演され、チケットが完売となったほどの人気であった。彼女の演技は、『衝撃的だ』"electrifying"(タイムズ)、『彼女は特筆すべき最高の演技をした』"she 'pulled off a remarkable treble'"(ガーディアン)と評されている。

ブリーリーは『』紙で数々の役について語っているほか、『タイムズ』紙では舞台上でヌードになった経験について記事を書いている。

2014年2月には、グラスゴーのシチズンズ・シアターで、ストリンドベリの『』の主役を演じた。この作品は同月6日から15日まで上演された。監督はドミニク・ヒルが務め、ジニー・ハリスが加筆脚本を書いた。ハリスは、ストリンドベリの原作から40年後の1920年代に設定を変え、舞台をスコットランドのハイランド地方に移している。この作品ではキース・フレミングがジョン(原作のジャン(Jean))、ジェシカ・ハードウィックがクリスティーンを演じたが、登場人物はブリーリーを含めこの3人のみであった。

ラジオ

2008年7月に、ブリーリーは『』の翻案 で、ポンピリア・コンパリーニ(Pompilia Comparini)を演じた。これはBBC Radio 4の『Classic Serial』シリーズの一環で制作されたものである。

ブリーリーは、2011年2月に放送された、エド・ハリスのラジオ劇『The Wall』において、アンナ役を演じている。

2014年12月9日には、BBC Radio 3で放送された、ボッカチオ作『The Wager』の翻案劇で、ジネブラ役を演じた。この作品は、モンティ・パイソンのメンバーであるテリー・ジョーンズの連作 "Decameron Nights: Ten Italian Indelicacies Remixed from Boccaccio"(意味:『デカメロンの夜―ボッカチオ作品からの10のイタリアンお下品集』)の一つとして制作された。

2014年には、彼女がBBC Radioで放送される、ニール・ゲイマン・テリー・プラチェット作『』の翻案制作に携わることが発表された。第1話で、彼女はシスター・マリア・ロクウェイシャスを演じた。

TV・映画の出演作品

邦題原題 役名 注釈
2002年 – 2004年 Casualty ロクサーヌ・バード TVシリーズ(95話)
2003年 The Tooth Faerie 短編映画
2004年 I Want You 短編映画
2005年 Bleak House ジュディ・スモールウィード TVシリーズ(8話)
2005年 The English Harem スージー TV映画
2006年 Mayo ハリエット・"アノラーク"・テート TVシリーズ(8話)、ルー・ブリーリー(Loo Brealey)名義
2007年 Green アビ テレビ映画、ルー・ブリーリー(Loo Brealey)名義
2008年 ホテル・バビロンHotel Babylon クロエ TVシリーズ(タイトル:"Episode #3.7")
2010年 – 現在 SHERLOCKSherlock モリー・フーパー TVシリーズ
2010年 Reuniting the Rubins ミリ・ルービンス
2011年 Law & Order: UK ジョアン・ヴィックリー TVシリーズ (タイトル:"Tick Tock")
2011年 The Best Exotic Marigold Hotel 美容師 ルー・ブリーリー(Loo Brealey)名義
2012年 The Charles Dickens Show ネリー・トレント/スクルージ/ティム坊や TVシリーズ
2013年 ブラウン神父Father Brown エレノア・ナイト TVシリーズ(タイトル:"The Mayor and the Magician")
2014年 Delicious ステラ
2014年 Ripper Street アメリア・フレイン医師 TVシリーズ、第3シリーズの8話中7話に出演
2015年 ヴィクター・フランケンシュタインVictor Frankenstein 社交界のセクシーな女性Sexy Society Girl カメオ出演
2015年 Containment サリー
2019ザ・ウィドウ ~真実を求めて~The Widow ベアトリスITV&Amazonビデオドラマシリーズ

劇場作品

邦題原題 役名 監督 劇場
2001年 Sliding with Suzanne ソフィー
2005年 Arcadia トマシーナ レイチェル・カヴァナ
2006年 After the End ルイーズ ロクサーナ・シルバート 米国・ロシアツアー、オフ・ブロードウェイ
2007年 Little Nell ネル シアター・ロイヤル(バース)
2008年 ワーニャ伯父さん ソーニャ ピーター・ホール ローズ・シアター(キングストン)
2008年 Pornography 俳優7番 トラヴァース・シアター
2009年 The Stone ハンナ
2009年 The Ones That Flutter ジュリー・レイ アビー・ライト シアター503
2010年 Country Music リンゼイ リサ・ブレア、エレノア・ワイル ウェスト・ヨークシャー・プレイハウス
2011年 Government Inspector 市長の娘 ヤング・ヴィク
2012年 トロイの女The Trojan Women カッサンドラ/アンドロマケー/トロイのヘレン ゲート・シアター
2013年 The Herd クレア ブッシュ・シアター
2014 年 Miss Julie ミス・ジュリー シチズンズ・シアター
2014年 Letters Live ヘイ・フェスティバル(ウェールズ)
2015年 Letters Live フリーメーソンズ・ホール

注釈

出典

外部リンク

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