ジョージ・クルーニー、AI俳優に警鐘「スターを作るのは簡単ではない」
2025年11月13日 19:00
Photo by Araya Doheny/Getty Images for SAG-AFTRA米俳優のジョージ・クルーニーが、ハリウッドにおけるAI使用の増加について懸念を表明したと、米バラエティが報じた。火曜日に開催された最新作「ジェイ・ケリー」のロサンゼルス・プレミアで、AI技術の進化とその危険性について語った。
「本当にハリウッド全体を揺るがしたのは、Sora 2の件だ。突然クオリティが大幅に向上し、それは恐ろしいことだった」とクルーニーは述べた。Sora 2は、OpenAIが開発する動画生成AIの最新版である。
しかし、クルーニーはAI俳優にも限界があると指摘する。「AIはハリウッドと同じ問題に直面することになる。スターを作ることはそう簡単ではない。何が人をスターにするのか、本当に説明できない。それは容姿ではなく、何か特別なもので、それは検出が難しい。AIも同じ問題を抱えることになるだろう」
クルーニー自身も、無許可のAI生成版が出回っている被害者だ。「実際に本当にひどいものもあり、私が決して言ったことも行ったこともないことを言わせたり行わせたりして、私を世に出している」とその危険性を訴える。「複雑な問題だが、魔人のジーニーは瓶から出てしまった。私たちが何をするべきか、正直よくわからない」
一方、AI生成キャラクター「ティリー・ノーウッド」の制作者は、「来年中にはAIで作られたエフェクトがたくさん出てくる。徐々に完全なAI映画へと進んでいく」と予測する。ティリー・ノーウッドは架空のAI俳優で、タレントエージェンシーが契約を求めているとして話題となった。クルーニーの懸念とは対照的に、AI俳優の時代は近づいているようだ。