【「リンダ リンダ リンダ」インタビュー】ずっとあの時の気持ちのまま生きている――20年ぶりの再会で語る思い出、若い世代へのメッセージ
2025年9月4日 19:00

山下敦弘監督が2005年に製作した、文化祭で「ザ・ブルーハーツ」のコピーバンドをすることになった高校生たちの奮闘を描く青春映画「リンダ リンダ リンダ」4Kデジタルリマスター版が公開された。
2005年の公開当時を知る映画ファンにとっては、高校生を演じた4人のひたむきな姿に自身の青春時代を重ねて胸を熱くする作品であり、当時を知らない若い世代はちょっとレトロでアナログな“平成のかわいさ”が詰まった作品として、新鮮な気持ちで楽しめるだろう。「ずっとあの時の気持ちのまま生きているような気がする」と話すぺ・ドゥナを筆頭に、前田亜季、香椎由宇、関根史織(Base Ball Bear)というメインキャスト4人が20年ぶりに集合し、思い出話に花を咲かせた。
(C)「リンダ リンダ リンダ」パートナーズ久々の顔合わせに「大好きな作品なので、またこうして4人で集まれたのが、本当にご褒美みたいな時間」と前田。香椎は「4Kリマスターがなかったら集まれなかったのかと思うと、感慨深いというか、良い機会をこの時代が作ってくれた」とデジタル技術の進歩に感謝する。
今や韓国を代表する国際派女優のぺ・ドゥナにとっては、今作が海外で活躍するきっかけとなった作品だ。「『リンダ リンダ リンダ』の再上映は、私にとって最近で一番嬉しい知らせでした。私の周りの多くの方が、この作品が大好きだと言って下さるのですが、映画館で見逃してしまった方、DVDでしか見ていない方もいて、また、韓国ではDVDもなかなか手に入らないので。今回4Kリマスター版で、上映していただけて嬉しいです。この作品は世代を超えて、そのクラシカルな部分でも情緒が保たれている作品だと思うので誇らしい気持ちです」
「実は、4人が再会することにちょっと緊張していました。当時の撮影中に一緒に遊んだことなど、特別な思い出として残っていますが、私は20年という月日の中で海千山千というのでしょうか、いろんなことを経験して、垢のようなものが染みついてしまったかもしれない……そんな姿を見せるのは嫌だな、そう思うくらい私にとって本当に大切な皆さんなんです」と旧友たちと日本での久々の再会を喜んだ。
(C)「リンダ リンダ リンダ」パートナーズ「空気人形」での来日時がぺ・ドゥナと再会した最後だったという関根。「その時に『また会える?』って聞かれて、きっとお互い仕事を続けていれば、 また会えると思う、って言ったのを覚えています。その後、なかなか会えませんでしたが、今回こうやって再会できてうれしいです」と振り返る。
多くの媒体からの取材を受け、休憩時間を逃してしまったぺ・ドゥナが持参したチョコレートをつまみながら4人が談笑する場面も。20年という時間が経っても、今風の女子会ではなく、部室でのたわいのないおしゃべり――そんな雰囲気で当時を回想し、作品について語ってくれた。

以下、一問一答
驚いた点は、私たちは若く経験も浅かったのですが、よい演技をしようという気持ちではなく、いかにして楽器を弾いて、いかに歌うか、そして文化祭を成功させるかということだけに悩んで、演技はせずに、朝から晩まで練習していたんです。
今、私は映画に主演したり、俳優たちの先輩的な立場にもなり、作品を引っ張っていかければいけないし、映画も成功させなきゃいけないし、赤字を出してはいけない、現場でそんなことを考えながら撮っているんです。でも、この当時はそういった悩みは一切なく、本当に純粋だったと思います。
(C)「リンダ リンダ リンダ」パートナーズ
(C)「リンダ リンダ リンダ」パートナーズ
(C)「リンダ リンダ リンダ」パートナーズ
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