この秋観たい!音楽と絆の感動作「ファンファーレ!ふたつの音」メイキング映像&こだわりの楽曲タイトル公開
2025年9月4日 14:00

フランスで観客動員260万人の大ヒットを記録した感動作「ファンファーレ!ふたつの音」。本日9月4日の“クラシック音楽の日”に合わせ、スター指揮者ティボを演じたバンジャマン・ラベルネが、クラシックの名曲ベートーヴェンの序曲「エグモント」の指揮に挑戦するメイキング映像と、劇中で用いられる主なクラシック曲のタイトルが公開された。
世界を飛び回るスター指揮者ティボは、ある日突然、白血病と診断される。ドナーを探す中で、自分が養子であること、そして生き別れた弟ジミーの存在を知ることに。かつては炭鉱で栄えたが今は寂れた町に暮らし、仲間との吹奏楽団が唯一の楽しみであるジミー。育った環境も性格も正反対の二人だが、ティボはジミーに類まれな音楽の才能を見出す。これまでの運命の不公平を正そうと、ティボはジミーを何がなんでも応援することを決意する。その決意は、二人の未来、楽団、そして町の人々の運命をも思いがけない方向へ動かしていく――。本作は、第77回カンヌ国際映画祭に正式出品され、第50回セザール賞で作品賞・主演男優賞など主要7部門にノミネート。さらに第72回サン・セバスチャン映画祭で観客賞を受賞するなど、世界中の映画祭で絶賛されている。
「セラヴィ!」などでセザール賞に5度ノミネートされたバンジャマン・ラベルネがティボ、フランソワ・オゾン監督作「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」「秋が来るとき」のピエール・ロタンがジミーを演じた。ふたりは数カ月の猛特訓を経て、劇中で自ら指揮をし、楽器を演奏している。「アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台」のエマニュエル・クールコル監督がメガホンをとる。
このほど公開された映像では、撮影現場でオーケストラを前に「木管 特に第1オーボエはもっと心から願って」「もっと鋭く」とセリフも言いながら、指揮の動作を何度も繰り返すティボ役のラべルネの姿が確認できる。その横で指導するのは、若き指揮者のアントワーヌ・デュタイイ。バンジャマンも「このまま保ってそのあと柔らかく」と積極的により美しくみえる動きを提案し、指揮練習に熱が入る。
撮影開始の2カ月以上前から指揮の練習をしていたという、ティボ役のラベルネは、「アントワーヌ・デュタイイという、若い素晴らしい指揮者について学びました。自分は楽譜が読めないので、彼が指揮の動作やリズム、右や左に動くといった基本的なことを流れに沿って、とても綿密に教えてくれました。現場でも常に一緒にいて、アドバイスをしてくれました」とインタビューで語る。 指揮者役はかなり大変だったようで「演じるにあたっては動作が自然に見えなければならないため、たくさん稽古をしました。まるでスポーツのように毎日30分ぐらい繰り返していました」と、練習を積み重ねた。
そんなラベルネの役作りには、クールコル監督も「バンジャマンは本当に熱心で、スコアや動きを非常に正確に研究して説得力のある演技をした」と絶賛。実際、交響曲の一部は本当に彼が指揮をしており、その様子には「楽団員のなかには『彼よりも下手なプロの指揮者を大勢知っている』という人もいた」と明かしている。
本作に登場する主なクラシック曲は、メイキング映像でも登場するベートーヴェンの名曲:序曲「エグモント」ほか、監督もこだわった名曲揃いだ。
(劇中ティボが披露する現代音楽の新作)
このほか、ジミーが所属するワランクール炭鉱楽団が演奏する吹奏楽曲には、ヴェルディ:歌劇「アイーダ」~凱旋行進曲、シャルル・アズナブール:世界の果てなど。そしてラヴェルの「ボレロ」も物語における重要な楽曲として登場する。芸術の秋、兄弟二人の最高の出会いを彩る音楽の持つ力を、ぜひ劇場のスクリーンで体感してほしい。
「ファンファーレ!ふたつの音」は、9月19日から東京の新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開。
(C)2024 – AGAT Films & Cie – France 2 Cinema
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