西島秀俊、主演作のセリフは9割英語 初共演のグイ・ルンメイに感謝「大きな支えでした」
2025年8月5日 18:15

映画「Dear Stranger ディア・ストレンジャー」の完成報告会見が8月5日、丸の内TOEIで開催され、主演の西島秀俊、共演のグイ・ルンメイ、真利子哲也監督が登壇した。

日本、台湾、アメリカの合作となる本作は、ニューヨークで暮らすアジア人夫婦に突如として起こった“息子の誘拐”という悲劇をきっかけに、崩壊していく夫婦の姿を描くヒューマンサスペンス。この日の開催場所となった丸の内TOEIは7月27日に閉館したばかりだが、劇中で重要な要素の一つとなる“廃墟”にちなみ、閉館したばかりの同所が開催場所に選ばれた。
もともと真利子監督のファンだったという西島は、脚本を読み「文化の衝突や家族の関係の難しさだとか、今みんなが直面してまだ解決できていないテーマが多く含まれていた。自分自身も撮影を通してこういう問題に向き合ってみたいと思いました」と参加した理由を明かす。

初共演となったルンメイについては「アジアを代表する素晴らしい俳優さんです。とにかくすべてを作品に投げ出す方。1カ月半撮影していましたが、ずっと役に集中して準備を丁寧にされていた。本番で向き合ったとき、こんなにナチュラルに演技をする方がいるんだと感動しました。何度も撮影するときも、集中力を切らすことなく演じていたので、僕自身どういう演技、どういう俳優が理想だったのか見つめ直す機会を与えてくれた俳優さんです」と最敬礼。
ルンメイは照れ笑いを浮かべながら「ありがと」と日本語で伝えてから、「西島さんは見た目は冷静で落ち着いているのに、心の中には無尽のエネルギーを持っている方。例えると大きな木のようです。その下で私は遊園地のように遊ぶことができました。毎回、西島さんから異なるエネルギーをたくさん浴びることができて、このような俳優と共演できるのは本当に幸せなことでした」と共演を振り返った。

全編ニューヨークロケ、さらに9割が英語のセリフとなり、役作りについて聞かれた西島は「(役柄的に)ネイティブに話す必要がなかったのがこの仕事を受けられた理由の一つです。ルンメイさんがナチュラルな感情のままいてくれたので、撮影に入る前に感じていた不安よりは、内面に集中して、その後に言語がついてくるということをやれたので、ルンメイさんに感謝しています。オンラインの本読みのときからそう感じていて、目の前にルンメイさんがいたっていうことが僕にとっては大きな支えでした」と感謝を伝えた。

最後に、真利子監督は「不思議なことに、観る人の立場や状況によっていろんな印象がある映画なので、一緒に観た人と語り合ってもいいと思います」と話し、「ラストシークエンスとか、自分でも震えるくらいの映画になっています」と手ごたえをにじませていた。
「Dear Stranger ディア・ストレンジャー」は、9月12日からTOHOシネマズ シャンテほか全国公開。
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