パラマウントとスカイダンスの合併は8月上旬 80億ドル規模の買収劇が決着
2025年7月28日 13:00

映画製作会社スカイダンス・メディアによるメディア大手パラマウント・グローバル買収・合併が2週間足らずで完了し、「Paramount Skydance Corp.」が誕生する。米連邦通信委員会(FCC)は7月25日(現地時間)、両社の統合を正式に承認し、規制上の最後の障壁が取り除かれた。米バラエティが報じた。
両社は25日の声明で、80億ドル規模の取引が8月7日に完了する見込みだと発表した。また、新会社はナスダック市場に上場し、クラスB普通株が発行される予定。ティッカーシンボルは「PSKY」。現行の「PARA」(クラスB)および「PARAA」(クラスA)株式は上場廃止となる。
7月7日に発表された本取引では、パラマウント・グローバルが保有するCBS、Paramount+、パラマウント・ピクチャーズ、コメディ・セントラル、BETなどの資産と、スカイダンスの映画・アニメ・ゲーム制作部門が統合される。
FCCの承認にあたり、トランプ派のFCC委員長ブレンダン・カーの要請を受け、スカイダンスは「DEI(多様性・公平性・包摂)プログラムは新会社では実施しない」と表明。また、CBSには偏向報道の苦情を精査するオンブズマンを設置することに合意した。カー委員長は「全国ニュースメディアへの信頼を損なってきた偏向報道を根絶することができる」と評価している。
一方、民主党系のFCC委員アンナ・ゴメスはこの条件について、「報道の自由を侵害する、前代未聞の干渉だ」と厳しく批判している。
この承認は、パラマウントがトランプ米大統領から起こされた訴訟で、和解金1600万ドル(約23億円)を支払うことで合意したわずか2週間後に下された。訴訟は、CBSテレビの看板報道番組「60ミニッツ」が、大統領選の民主党候補ハリス前副大統領のインタビューを放映した際、ハリス氏に有利になるよう編集したとして、トランプ大統領が200億ドルの損害賠償を求めていたもの。ただし、FCC、パラマウント、トランプ陣営とも、合併承認と訴訟は無関係だと主張している。
合併後、新会社では年間約20億ドルのコスト削減が見込まれており、大規模な人員削減が避けられない。これは、昨年の15%のリストラ、および先月の3.5%の人員整理に続くもの。ショータイム&MTVエンターテインメント・スタジオズ部門の責任者、クリス・マッカーシーは退任予定とされる。パラマウント・ピクチャーズのブライアン・ロビンスCEOも退任が濃厚とみられているが、CBS CEOのジョージ・チークスは残留する見通しだ。
新会社のCEOにはスカイダンス現CEOのデビッド・エリソンが就任し、社長には元NBCユニバーサルCEOのジェフ・シェルが就任する。旧バイアコム創業家のシャリ・レッドストーンは合併により17.5億ドルの現金を受け取り、取締役会を退任する。新会社における議決権はすべてエリソンが保持し、一般投資家が保有するのは非議決株のみとなる。
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