寺脇康文、水谷豊に「あと20年くらいやってください」と最敬礼 西田敏行さんとのエピソードも…【「相棒」舞台挨拶】
2025年7月25日 18:00

1960年9月20日に開業した映画館「丸の内TOEI」が7月27日に閉館することを受け、「さよなら 丸の内TOEI」と題したプロジェクトが開催中。閉館まであと3日を数えることになる7月24日に「相棒 劇場版 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン」(2008)の舞台挨拶が行われ、水谷豊と寺脇康文が登壇した。
「相棒」は2000年からテレビ朝日・東映の制作で放送されており、00年6月から01年11月にかけ「土曜ワイド劇場」で単発ドラマとして放送され、02年10月から現在に至るまで絶大なる人気を持って進化し続けるドラマシリーズ。映画としては劇場版4作とシリーズ映画2作が公開され、08年5月1日に公開されたのが、今回上映された劇場版第1作「相棒 劇場版 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン」。テレビ朝日開局50周年記念映画作品として製作された本作は、ニュースキャスター殺害に端を発する犯罪が、「東京ビッグマラソン」に参加する3万人のランナーと15万人の観客を巻き込む未曽有の事態へ突入するのを阻止すべく、警視庁特命係の杉下右京(水谷)と亀山薫(寺脇)が活躍する。監督は和泉聖治、脚本は戸田山雅司で、興行収入44.4億円を記録した。

「相棒」のメインテーマに乗って登壇した水谷は、開口一番「皆様、ようこそ『相棒』ワールドへ。警視庁特命係の杉下右京です」と観客に呼びかけたが、客席から「右京さ~ん!」と黄色い呼びかけが発生。寺脇も「それ、そ~れい!それそれ~い!同じく、亀山薫です!」とすかさず反応し、会場が盛り上がった。

MCが役衣裳での登壇に触れ「事件が起きるのでは!?」と水を向けられると、寺脇が「(劇場から)出ないでください!! 事情聴取してからです!」とボケて、会場を和やかな雰囲気に包みこんだ。水谷は「とにかく相棒はですね…(ドラマが)始まりまして、シリーズになってから、我々には“映画を作りたい”という夢と目標があったんですね。ですから17年前、ここに実際に立った時に『本当に実現したんだ、我々の夢が』と思いましたね」と、じっくりと想いを語ると、寺脇も相槌を打ちながら「感動しますよね」と当時の感情を明かした。
劇場版第1作の撮影エピソードの質問に、寺脇は「隅田川に飛び込むシーンがあったんですけど、ボートからね。あの日は寒くて!(川から)出た後ブルブル震えて。暖房バンバン効かせた車の中でお昼ご飯食べようとしたら、割りばしが割れない(笑)。寒くて。カタカタッてなったのを覚えてます」と、当時の苦労を語った。一方、水谷は「実は僕、中学の時に陸上部に入ったことがあったんです。そこが全日本クラスの学校でしたから国立競技場で走ったことがあったんです。そこに『相棒』で、それ以降初めて国立競技場に行ったので、みんなには当時言わなかったけど一人で、『ああ、ここ走ったな』とジーンとしていました」と裏話を明かした。

17年前に丸の内TOEIに登壇した時の気持ちを問われた寺脇は「感無量ってこういうことかなって感じでしたね。もちろん試写会とかで観てましたけど、皆さんの前で一緒にその時間を過ごせるのが夢のような。(映画を)やるんだ本当に、という感じでしたね」と目を輝かせた。さらに、舞台挨拶で実際に客席からファンの熱量を感じられたのではという問いかけには、水谷も「まったくその通りですね。(熱量の高いお客様を)実際に目の当たりにして、その時は『こんなに相棒を観てくれているんだ』と実感しました」と振り返った。
続いて「相棒」シリーズの質問に。ドラマで描かれる事件がいまやサイバー犯罪へと変化したことについて、水谷は「(時の流れを)感じますね。『相棒』は、思えば“大人がテレビを観なくなった”と言われた時代が始まりだったんです。我々はとにかく“大人を振り向かせたい”という想いを持っていて。それにはまず社会的であること、それとやはりエンタテインメントであること。そこから社会派エンタテインメントっていうことを言い始めたんです。そこにはいつも“今を生きていこう”ってそんな話を二人でしていたことから始まったことを覚えていますね。いつもその社会が後ろにはあって、今に至っている。そう思うと、その時代時代が全部映っているはずなんですね」と当時抱いていた想いを明かした。

杉下右京のイメージが強い水谷だが、寺脇は「いまだに『水谷さんって右京さんみたいなああいう人なの?』って言う人がいるんですよ。それだけ右京という役がね」と水谷に振ると、水谷は「(自分の中に)居るんですよ」と自信ありげに語り、続けて「かつて『熱中時代』のあの頃を見ていた人はね、『昔はあんな人じゃなかった』って言うんだよ」と会場を盛り上げた。また、水谷は「でも最近は右京もだんだん、普通になってて」と話したが、寺脇も「でも本当に、ロケを見に来てくださった方々にも右京さんは『行こう』と握手したりお話したりしていて、神対応って書かれていました」と、水谷とのエピソードを明かした。

今回、17年ぶりのコンビでの登壇となったが、心境の変化を問われると寺脇は「それ以前に、俺が亀山で帰ってくるとは微塵も思ってないですから。その時に豊さんからお電話でお話をいただいたときにびっくりして、青天の霹靂ってこういうことかとなりましたし、『これ(サルウィンから)帰る? 亀山としてですか?(電話口の向こうにいる水谷に)あなた本当に豊さん? もう60歳になりますけど大丈夫ですか?』」と復帰の話が来た時の逸話を明かした。さらに、寺脇が亀山を若々しく演じているというマネージャーからのタレコミに対して「なんか亀山が下りてきていて『お前、身体鍛えろ! このやろう! こんなんじゃ使えないじゃないか』」と自身を鼓舞していることを明かし、「あと、20年くらい(一緒に)やってください」と水谷に頭を下げると、客席から拍手が沸き上がった。
寺脇は昨年亡くなった西田敏行とのエピソードにも触れ「右京さんとの二人のシーンがすごい良かった。撮影現場で見ていて、すっごい覚えています」と想いを伝えると、水谷も「西田さんは長い間存じ上げていたんですが、カメラの前で二人で立ったということがずっと無かったんですけど、この『相棒』の劇場版で初めて二人でお芝居をして、1回だけでしたけどもとてもご一緒できてよかったですし、またこれを今日みなさんに観ていただけるというのがとても嬉しいですね」と西田さんに思いを馳せた。
最後は水谷が、「どなたかが仰った名言に『記録よりも、記憶に残る』という言葉がありますけれども、この丸の内TOEI、そして『相棒』がみなさんの記録よりも記憶に残っていただけたらと思います。今日はありがとうございました」と観客にメッセージを送り、イベントを締めくくった。

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