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スーパーマン役デビッド・コレンスウェット、役作りでは「孤独が役に立った」 スーパードッグ“クリプト”との共演裏話も

2025年7月9日 16:00

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7月11日から日米同時公開
7月11日から日米同時公開
(C) & TM DC (C) 2025 WBEI

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズ、「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」のジェームズ・ガンが監督・脚本を務めた映画「スーパーマン」が、7月11日から日米同時公開される。このほど、スーパーマン/クラーク・ケント役で主演を務めたデビッド・コレンスウェットがオンラインインタビューに応じ、オーディション秘話や撮影の裏話を語った。(取材・文/よしひろまさみち


【あらすじ】
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普段はクラーク・ケントとして大手メディアであるデイリー・プラネット社の新聞記者として平凡に働き、その正体を隠すスーパーマンデビッド・コレンスウェット)。そんな彼を人類の脅威と考え、陥れようとする最大の宿敵であり最高の頭脳を持った天才科学者にして大富豪レックス・ルーサー(ニコラス・ホルト)に立ち向かう。

――スーパーマンが向き合う葛藤や不安や恐れは、誰しもが経験すること。あなた自身、俳優としての人生の葛藤がキャラクターと重なった部分はありますか?

「俳優として見ると、スーパーマンことクラーク・ケントは別々の2つのキャラクターをやってる気がします。1つは大きな部分を占めているスーパーマン。メトロポリスに住んでいる一般の人たちに、正義の味方スーパーマンとしてのポジティブな感情を持たせなければいけない使命を持っています。すごくストイックでありながら親しみやすい感じでなければいけません。例えば、子どもや老人の人が彼に助けを求めるときにお願いしやすく、落ち着いていて頼れる存在であるというところを見せなければいけない。でも、クラークは違います。彼は、デイリー・プラネットのいち記者であり、彼が書いて世に出すスーパーマンのようには注目されたくありません。あくまでデイリー・プラネットのクルーの一員であると思っていて、何かのシンボルであったりしたくない、普通の会話に入りたい気持ちでいます。

また、スーパーマンが絶対的な正義のようにいつも答えがあるわけではなくて、不安に思ったりするというところもあるのがクラークのいいところだとも思っています。というのも、スーパーマンはいつも人が喜ぶようなハッピーな答えを持っていて、そうではないクラークは真逆のキャラクター。1人なのに2つのキャラクターを演じられることは、俳優として非常に楽しかったですね。そういう意味では、自分も俳優として、いろんな人を演じていることでクラークの気持ちと重なると思いましたし、クラーク同様に人間的な経験というものが役に立っているなっていう風に感じました」

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――本作のオーディションはいつ頃、どういったことを審査されました?

「最初のオーディションでやったことは、自分で撮ったビデオを送ることでした。家で妻を相手に一緒に本読みをしましたが、このときの台本は本編と似ているけれども、オーディション用の台本で、ロイスとクラークのインタビューみたいになっていました。実はこれ、その次のスクリーンテストでも使われたんですよ。私がそのビデオを作った時に感じたのは、すごく遊び心があるなということ。それもすごくオールドファッションなタイプのユーモアです。まるでクラーク・ゲーブルなど、映画黄金期の俳優のように大きな笑顔があったりしたことに驚きました。その数カ月後に連絡が来て、ロサンゼルスのスクリーンテストに呼ばれ、ロイス役の人とペアを組んで、10ページのシーンを演じました。しかも、スタントのテストもあったんですよ。ワイヤーワークで空を飛ぶシーンや、空中でのファイトなどの練習もしました。最後は、コスチュームテストです。

その後、ジェームス(・ガン)から電話が来て、役が決まりましたが、それがちょうど2年前の6月中旬頃だったと思います」

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――今回のスーパーマンは神のような存在というより良き隣人のような、地に足のついたヒーロー像だと思います。役作りで一番大事にしたことは?

「役が決まって最初にしたことは、トレーニング。基本的には私ひとり、ジムで何時間もワークアウトをするルーティンをこなしていました。トレーナーとはビデオコールでつないでいたので、ジムでは孤独でした。でもその孤独が役に立ったんです。まるでスーパーマンの荘厳な孤独。いわばスーパーマンの本質的なものだという風に思いました。

あの世界にはメタヒューマンや現実にはないテクノロジーがいっぱいありますが、スーパーマンは最もパワフルな存在で目立っている存在であり、他の星から来たエイリアンです。でも、人間に対する大きな愛があり、自分が持っている責任を果たしたいという欲望も持っています。そして、自分に能力があるということを光栄にも思っています。いわば誰も共有できない孤独を持ち合わせているんです。なので、ジムでそれに気づいたときに、とりあえずこのルーティンをやり続けなければいけないと思ったんです。それは、キャラクターのためであることはもちろん、一緒に仕事をしている共演者やスタッフのためであるから。何が正しいのかわからない状況でも、何かやらなければいけない、とりあえずやってみる。もしそれがうまくいかなくても、自分が責任を取るというのが本質だという風に思いました」

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――スーパーマンの“相棒”でもあるスーパードッグのクリプトはCGだったのでしょうか?

「モーション・キャプチャーの俳優によって生み出されたCGのクリプトと、本物の犬のクリプト、どちらもいました。本物の犬が撮影現場にいると、本当に気持ちが和むんですよね。すごく助かりました。一方のCG化されるクリプトは大変でしたよ。かなり早く動きますし、どこにクリプトがいるのかは想像しながら演じないといけませんでしたから。でも、私は舞台の経験がたくさんあるので、現場で想像力をフル回転させるのは得意な方。むしろエキサイティングな体験でしたね。たまに“きっとここに頭があるに違いない”とか、我々が苦労しながら演じているのを、監督のジェームスが見て大喜びしていましたけどね(笑)」

――本作で描かれるスーパーマンは、ご自分が描いていたスーパーマンのイメージと著しく違ったのでは?

「床に転ぶぐらい圧倒的にびっくりしました。“犬のクリプト? ロボットもいるの?”と、いろんな要素があって、言葉を失うぐらいびっくりしたのを覚えてます。それとともに、ジェームズはこれだけのクレイジーな要素をどうやってスクリーンでまとめるんだろうという風に思いました。それでジェームズと話し合ったときに、コミックの『オールスター・スーパーマン』からのイメージがそのまま映画になっていて、彼自身のイマジネーションもプラスされている、と聞きました。アトランタのスタジオに行ったときには、ウォールーム(と呼んでいるアートワークやモデルをまとめているアーカイブ室のようなところ)に行き、壁にいっぱいのドローイングやモデル、クリーチャーを見せてもらったんですが、そのときに“スターウォーズのようなユニバースだ”と感じ取ることができたんです。私が見ている限り、このフランチャイズのコミックの映像化において、一番原作に近い形で映像になったのがこの作品だと思っています」

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――本作ではグリーン・ランタンやミスター・テリフィックなど、たくさんのDCキャラクターが登場しますが、個人的な思い入れは?

「本当にたくさんのキャラクターが登場しますし、みんなすごくユーモアがありましたよね。それぞれいろんなキャストがそれぞれ違うエネルギーを持って演じました。例えば、ネイサン・フィリオンが演じたグリーン・ランタンは、ある意味スーパーマンとはライバル関係にあるんですが、うまいバランスで共闘します。ネイサンは本当に素晴らしく、面白いんですが、即興でいろいろとセリフを変えてきて、その頭の回転の速さに驚かされましたよ。彼だけでなくたくさんのキャラクター、それを演じる役者がいるとても大きなグループとして仕事をしましたが、私達が共通して持っていたのは、このユニバースへの愛。この作品はもちろん、この先をジェームズがどう作っていくのか、楽しみでなりません」

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