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激しい内戦を経験したボスニア出身監督の初長編作「テイク・ミー・サムウェア・ナイス」本ポスター&予告編&場面写真

2025年7月3日 17:00

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本ポスター
本ポスター
(C)2019(PUPKIN)

第48回ロッテルダム国際映画祭のタイガーアワード特別賞を受賞したエナ・センディヤレビッチ監督の初長編監督作品「テイク・ミー・サムウェア・ナイス」の本ポスター、予告編、場面写真が一挙披露された。

画像2(C)2019(PUPKIN)

本作は、幼い頃に別れた父を訪ね、母国であり異国の地ボスニアへと向かう少女アルマと、彼女の旅の道連れとなるふたりの青年を描く物語。アルマは、オランダ生まれのボスニア人。両親は戦火に揺れた祖国を離れ、オランダで彼女を育ててきた。やがて父はひとり祖国へ戻り、消息が途絶える。そんな父が入院したという知らせが届き、母に言われるまま、アルマはたったひとりでボスニアへと向かうのだった。出迎えたのは、終始ぶっきらぼうで何の手助けもしてくれない従兄のエミル。居場所のない空間に身を持て余した彼女に声をかけたのは、エミルの“インターン”を名乗るデニスだった。アルマは父のいる町を目指しバスに乗り込むが、休憩の間にバスは彼女を置き去りにし走り去ってしまう――—。

画像3(C)2019(PUPKIN)

ボスニア・ヘルツェゴビナ出身でオランダ育ちのセンディヤレビッチ監督のルーツを主人公に色濃く投影した半自伝的な作品で、監督が心酔するジム・ジャームッシュの代表作「ストレンジャー・ザン・パラダイス」から多大なインスピレーションを受けているという。ひとりの若い女性が経験する、ひと夏の物語であり、さらに、大きな経済的格差のある西欧(オランダ)と東欧(ボスニア)の文化的対立、移民といったテーマが織り込まれる。1992年にユーゴスラビアから独立し、激しい内戦を経験したボスニアだが、監督はアルマという新たな世代のまなざしを通して、そのイメージを刷新する。

画像4(C)2019(PUPKIN)

タイトルである「テイク・ミー・サムウェア・ナイス」は、監督が愛するスコットランド出身のポストロックバンド、モグワイの楽曲名に由来している。監督自身のルーツが色濃く投影されたアルマは「自分はどこに属しているのか」「本当の居場所はどこなのか」を問い続ける。監督曰く、アルマというキャラクターを「カフカ的な旅に出る現代の『不思議の国のアリス』」と表現し、その複雑で曲がりくねった旅路を、撮影、美術、衣装などの映像的なディテールにこだわり抜いて描いている。

世間知らずで気まぐれ、ふてぶてしくも繊細なアルマ役を演じるのはサラ・ルナ・ゾリッチ。旅の道連れとなるエミル役のエルナド・プルニャヴォラツとデニス役のラザ・ドラゴイェヴィッチは、それぞれ孤独や閉塞感を抱えた若者像を体現している。“どこにあるかもわからない素敵な場所”を探し求めるアルマは、決して「可哀想な迷子の女の子」ではない。監督が「静かな反抗と祝福の映画」とも定義するこのロードトリップ・ムービーは、若さの可能性を描きながら、主人公自身が気づかないうちに驚くべき変化と成長を遂げる物語でもある。

画像5(C)2019(PUPKIN)

ポスタービジュアルは、異国の地へ向かったアルマがプールサイドで日光浴をしながら、見知らぬ老婦人から“男とは何か”指南を受けるシーンを使用した、パステルカラーを基調とするビジュアルに仕上がっている。近年珍しいスタンダードサイズの予告編は、アルマと一緒にボスニアを旅しているかのような旅情をかきたてる映像に仕上がっている。

テイク・ミー・サムウェア・ナイス」は9月13日からシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。

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