「海が…真っ黒だった」祖母の言葉を思い出したGACKT 黒島結菜、ゴリら沖縄全編撮影の「木の上の軍隊」へコメント
2025年6月12日 10:00

作家・井上ひさしが生前やりたい事として記していた原案を基に、こまつ座で上演され人気を博した舞台を堤真一と山田裕貴を主演に迎え映画化した「木の上の軍隊」。本作を一足早く鑑賞したGACKTほか、沖縄にゆかりのある著名人からのコメントが公開された。
太平洋戦争末期、熾烈な地上戦が繰り広げられた沖縄で、終戦を知らずに2年間、ガジュマルの木の上で生き抜いた日本兵2人の実話を基にした物語。戦争体験者が少なくなる今の時代に、あらためて語り継がれるべき「人間の尊厳と生への執念」を描く。全編を沖縄で撮影、沖縄出身の平一紘が監督を務める。沖縄在住のスタッフを中心に組まれた製作陣と共に、木の上のシーンは実話と同じく伊江島で、実際に生えているガジュマルの木を活用し撮影を敢行した。
このほど、沖縄出身のアーティストGACKTをはじめ、沖縄戦での悲劇と平和への希望を唄った「島唄」を手掛けたTHE BOOMのボーカル宮沢和史、沖縄出身の黒島結菜、沖縄を舞台としたNHK連続テレビ小説「ちゅらさん」の脚本を手掛けた岡田惠和、沖縄を舞台とした映画「STEP OUT にーにーのニライカナイ」の堤幸彦監督、沖縄に移住し沖縄で映画を撮り続けているSABU監督、沖縄出身のお笑い芸人であり映画監督のガレッジセール ゴリなど沖縄にまつわる映画監督や、「この世界の片隅に」著者のこうの史代氏、現代社会や文化に関する問題を考察するライター武田砂鉄氏らがコメントを寄せた。
映画は6月13日に沖縄先行公開、7月25日から新宿ピカデリーほか全国で公開。
この映画のセリフが、幼い頃に聞いた祖母からの言葉を思い出させた。
「海が…真っ黒だった」
同じ言葉だった。
何年経ったとしても忘れちゃいけないことがある。憎しみや悲しみではなく、未来に繋いでくれたという事実。
多くの犠牲となったあの頃の人達が繋いでくれたから、ボクらはこうやって生きている。
幼い頃、ガジュマルの木によく登って遊んでいました。
いつも優しくどっしりと立っているガジュマルの木のパワーは本当に凄まじく、その木の上で2年間も戦い続けた2人の男の姿は、決して他人事とは思えませんでした。
戦争はまだ終わっていない。
わたしたちが平和な世界に帰ることができるのはいつになるのだろう。
そんなことを考えながらこの映画を見終えても、まだ答えは出ず、一生考え続けるのだろうと思いました。
真実を伝えたこの作品が、1人でも多くの人に届いてほしいです。
帝國陸軍の鬼上官と地元出身の兵卒は樹上に潜伏している。敵のゴミをあさり、来るはずのない援軍を待っている。誇りも希望もすでにない。樹の下の故郷も人々も、もう元には戻らない。ただ、夢に見る、失った日々だけが眩しく輝く。その輝きが、わたし達の心をいつまでもどこまでも、まっすぐ照らす。誰のその日々も奪わせぬように、誰のその日々をも奪わぬように、ずっとわたし達を照らしておいておくれ、と観て以来願っている。
知らなかった人生を知り、彼らに思いを馳せることができた。そのことに感謝。
忘れられない映画になった。私たちが知るべき物語はまだまだたくさんあるんだなぁ。
志高い映画ではあるが、困ったことに、これがかなりなんだかそこはかとなく面白い。
まいりました。
沖縄に行ったら、木の上に二人を探してしまいそうです。
「木の上の軍隊」
私たちがもっとも知っておかなくてはならない“歴史の不条理”を見事に映画化したすばらしい作品です。
主役の2人の絶望的な追い込まれ方は呼吸を忘れる。現実的な時間を忘れる。
映画を作る仲間で一番“末っ子”の平一紘監督が世界的に誇れる志の高い作品を世に放ちました。誇らしいことです!
強者に弱者は奪われ、それをより強い者が支配していく。昔から変わらぬヒエラルキー。だから人類はルールを作った。
しかし欲は尽きぬ。破られる約束。争いの扉が開く。樹上での絶望、僅かに生まれる希望、そして確信に変わる絶望。
立場の違う2人。使命感を拠り所に耐えるか、愛する家族を生き甲斐に息をし続けるか。
疑い始める戦争の意義。忠誠の大切さ、虚しさ。国とは故郷とはなんなのか?2人の問いに耳を傾けて欲しい。
伊江島の美しさが際立つ映像、戦争のリアルな描写、時折差し込まれるユーモアが作品に人間味と温かさを与えている…ぬぬぬ素晴らしい!
監督、そして沖縄のスタッフに拍手!
戦争は人間を壊す。
戦争に壊された人間は、人間であることをいかに取り戻すのか。
わずかな可能性を確かめ合う姿に希望と絶望が混ざり合っている。
(C)2025「木の上の軍隊」製作委員会
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