「この世界の片隅に」戦後80年の節目に再上映 のん、こうの史代、片渕須直監督からコメント
2025年5月29日 12:00

片渕須直監督の劇場アニメ「この世界の片隅に」が、8月1日から再上映されることが分かった。あわせて、描き下ろしキービジュアルが披露されている。
こうの史代氏による同名漫画をアニメ化した同作は、2016年11月に公開。第2次世界大戦中の広島・呉を舞台に、激化していく世の中で大切なものを失いながらも日々の暮らしを紡いでいく女性すずの姿を丹念に描いた。19年には、約30分の新規シーンを追加した長尺版「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」が公開されている。

封切りから9年が経ち、今年は戦後80年の節目となる年。作中のすずが、もしこの世界のどこかで今も暮らしていたとしたらちょうど100歳をむかえる年でもある。キービジュアルには、昭和20年8月にすずが運命的な瞬間をむかえる場面が描かれている。
「この世界の片隅に」は8月1日から東京・テアトル新宿、広島・八丁座ほか全国の映画館にて期間限定で再上映される。ずずの声を担当したのん、原作者のこうの氏、片渕監督からのコメント全文は以下の通り。

すずさんは、絵を描きます。美味しいご飯を食べます。家の仕事をしたり、家族で出かけたり、デートしたりします。
日々を過ごしていく中で、現代の日本との違いが浮かび上がってくる。そして、見ていくうちになんでもない日常の幸せに心が溶けていくような心地になりました。毎日が愛おしくなります。
この作品をまだ観たことのない方も観たことのある方もぜひ、劇場のスクリーンで観てみてください。
描いた時は、細くとも永く親しんでもらえるといいな、と思っていました。
映画に関わる皆様が強く育て、高く羽ばたかせてくれました。
今はただ頼もしく、誇らしく見守るばかりです。
感謝でいっぱいです!
戦時中という時代の中に生きた人々を理解したくてこの作品を作りました。あの日々から 80 年。そこから地続きに連なる世界に私たちも生きています。すずさんも100歳になって、どこかで暮らしつづけているのかもしれません。
この映画が最初に公開されてから9年。世界は戦争から逃れられないでいます。
すずさんがそこで暮らしていたささやかな世界の片隅を、そのかけがえなさの意味を、もう一度感じてみたいと思います。
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